第一級陸上無線技術士試験 無線工学B 過去問題 R6.1 A-1 R5.1(2) A-4 R4.7(1) A-5 R4.1(2) A-4 R3.7(1) A-3 R2.11(1) A-4 H31.1 A-3 H29.1 A-3

R6.1 A-1

次の記述は、アンテナの利得と指向性及び受信電力について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 受信アンテナの利得や指向性は、可逆の定理により、送信アンテナとして用いた場合と同じである。
  2. 自由空間中で送信アンテナに受信アンテナを対向させて電波を受信するときの受信電力は、フリスの伝達公式により求めることができる。
  3. 一般に同じアンテナを複数個並べたアンテナの指向性は、アンテナ単体の指向性に配列指向係数を掛けたものに等しい。
  4. 半波長ダイポールアンテナの利得は、等方性アンテナの約\(\,1.64\,\)倍であり、絶対利得は約\(\,2.15\,[\mathrm{dB}]\,\)である。
  5. 微小ダイポールの利得は、等方性アンテナの約\(\,1.5\,\)倍であり、相対利得は約\(\,1.76\,[\mathrm{dB}]\,\)である。

解法

微小ダイポールの絶対利得は、約\(\,1.76\,[\mathrm{dB}]\,\)である。

答え…5

R5.1(2) A-4

次の記述は、アンテナの利得について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 相対利得の値は、絶対利得の値より約\(\,2.15\,[\mathrm{dB}]\,\)小さい。
  2. 等方性アンテナの相対利得は、約\(\,0.6\,\)(真数)である。
  3. アンテナが給電回路と整合しているときのアンテナの利得を\(\,G\,\)(真数)、不整合の時の反射損を\(\,M\,\)(真数)とすれば、アンテナの動作利得は、\(G/M\,\)と表される。ただし、\(\varGamma\,\)を反射係数とすれば、\(M=1-|\varGamma|^2\,\)である。
  4. 放射効率が1のアンテナの絶対利得は、指向性利得に等しい。
  5. 微小ダイポールの相対利得の値は、半波長ダイポールアンテナの相対利得の値より約\(\,0.39\,[\mathrm{dB}]\,\)低い。

解法

アンテナが給電回路と整合しているときのアンテナの利得を\(\,G\,\)(真数)、不整合の時の反射損を\(\,M\,\)(真数)とすれば、アンテナの動作利得は、\(G/M\,\)と表される。ただし、\(\varGamma\,\)を反射係数とすれば、\(M=1/(1-|\varGamma|^2)\,\)である。

答え…3

R4.7(1) A-5

次の記述は、アンテナの利得及び指向性について述べたものである。\(\boxed{\phantom{1234}}\,\)内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

  1. 受信アンテナの利得及び指向性は、\(\boxed{\quad\text{A}\quad}\,\)により、それを送信アンテナとして使用したときの利得及び指向性と同じである。
  2. 同じアンテナを直線上で同じ方向に2個並べたアンテナの指向性は、アンテナ単体の指向性に\(\,\boxed{\quad\text{B}\quad}\,\)を掛けたものに等しい。
  3. 等方性アンテナの半波長ダイポールアンテナに対する相対利得は、約\(\,\boxed{\quad\text{C}\quad}\,\)(真数)である。
\[ \begin{array}{r c c c} &\text{A}&\text{B}&\text{C} \\ 1&可逆定理&利得係数&1.64 \\ 2&可逆定理&配列指向係数(アレーファクタ)&0.61 \\ 3&可逆定理&利得係数&0.61 \\ 4&パピネの原理&配列指向係数(アレーファクタ)&0.61 \\ 5&パピネの原理&利得係数&1.64 \end{array} \]

解法

可逆定理、配列指向係数、0.61

答え…2

R4.1(2) A-4

次の記述は、アンテナの利得と指向性及び受信電力について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 受信アンテナの利得や指向性は、可逆の定理により、送信アンテナとして用いた場合と同じである。
  2. 自由空間中で送信アンテナに受信アンテナを対向させて電波を受信するときの受信電力は、バビネの定理により求めることができる。
  3. 微小ダイポールの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,1.5\,\)倍であり、約\(\,1.76\,[\mathrm{dB}]\,\)である。
  4. 半波長ダイポールアンテナの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,1.64\,\)倍であり、約\(\,2.15\,[\mathrm{dB}]\,\)である。
  5. 一般に同じアンテナを複数個並べたアンテナの指向性は、アンテナ単体の指向性に配列指向係数を掛けたものに等しい。

解法

自由空間中で送信アンテナに受信アンテナを対向させて電波を受信するときの受信電力は、フリスの伝達公式により求めることができる。

答え…2

R3.7(1) A-3

次の記述は、アンテナの利得及び指向性について述べたものである。\(\boxed{\phantom{1234}}\,\)内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

  1. 受信アンテナの利得及び指向性は、\(\boxed{\quad\text{A}\quad}\,\)により、それを送信アンテナとして使用したときの利得及び指向性と同じである。
  2. 同じアンテナを直線上で同じ方向に2個並べたアンテナの指向性は、アンテナ単体の指向性に\(\,\boxed{\quad\text{B}\quad}\,\)を掛けたものに等しい。
  3. 等方性アンテナの半波長ダイポールアンテナに対する相対利得は、約\(\,\boxed{\quad\text{C}\quad}\,\)(真数)である。
\[ \begin{array}{r c c c} &\text{A}&\text{B}&\text{C} \\ 1&パピネの原理&利得係数&0.61 \\ 2&パピネの原理&配列指向係数(アレーファクタ)&0.91 \\ 3&可逆定理&配列指向係数(アレーファクタ)&0.61 \\ 4&可逆定理&利得係数&0.61 \\ 5&可逆定理&利得係数&0.91 \end{array} \]

解法

可逆定理、配列指向係数、0.61

答え…3

R2.11(1) A-4

次の記述は、アンテナの利得と指向性及び受信電力について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 受信アンテナの利得や指向性は、可逆の定理により、送信アンテナとして用いた場合と同じである。
  2. 自由空間中で送信アンテナに受信アンテナを対向させて電波を受信するときの受信電力は、フリスの伝達公式により求めることができる。
  3. 微小ダイポールの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,1.5\,\)倍であり、約\(\,1.76\,[\mathrm{dB}]\,\)である。
  4. 半波長ダイポールアンテナの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,2.15\,\)倍であり、約\(\,3.32\,[\mathrm{dB}]\,\)である。
  5. 一般に同じアンテナを複数個並べたアンテナの指向性は、アンテナ単体の指向性に配列指向係数を掛けたものに等しい。

解法

半波長ダイポールアンテナの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,1.64\,\)倍であり、約\(\,2.15\,[\mathrm{dB}]\,\)。

答え…4

H31.1 A-3

次の記述は、アンテナの利得と指向性及び受信電力について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 受信アンテナの利得や指向性は、可逆の定理により、送信アンテナとして用いた場合と同じである。
  2. 自由空間中で送信アンテナに受信アンテナを対向させて電波を受信するときの受信電力は、フリスの伝達公式により求めることができる。
  3. 微小ダイポールの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,1.76\,\)倍であり、約\(\,1.5\,[\mathrm{dB}]\,\)である。
  4. 半波長ダイポールアンテナの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,1.64\,\)倍であり、約\(\,2.15\,[\mathrm{dB}]\,\)である。
  5. 一般に同じアンテナを複数個並べたアンテナの指向性は、アンテナ単体の指向性に配列指向係数を掛けたものに等しい。

解法

微小ダイポールの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,1.5\,\)倍であり、約\(\,1.76\,[\mathrm{dB}]\,\)。

答え…3

H29.1 A-3

次の記述は、アンテナの利得と指向性及び受信電力について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 受信アンテナの利得や指向性は、可逆の定理により、送信アンテナとして用いた場合と同じである。
  2. 自由空間中で送信アンテナに受信アンテナを対向させて電波を受信するときの受信電力は、フリスの伝達公式により求めることができる。
  3. 微小ダイポールの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,1.5\,\)倍であり、約\(\,1.76\,[\mathrm{dB}]\,\)である。
  4. 半波長ダイポールアンテナの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,2.15\,\)倍であり、約\(\,3.32\,[\mathrm{dB}]\,\)である。
  5. 一般に同じアンテナを複数個並べたアンテナの指向性は、アンテナ単体の指向性に配列指向係数を掛けたものに等しい。

解法

半波長ダイポールアンテナの絶対利得は、等方性アンテナの約\(\,1.64\,\)倍であり、約\(\,2.15\,[\mathrm{dB}]\,\)である。

答え…4