第一級陸上無線技術士試験 無線工学B 過去問題 R6.1 A-10 R5.1(1) A-12 R3.1(2) A-13 R2.11(1) A-11 H31.1 A-12 H28.7 A-12 H28.1 A-13

R6.1 A-10

次の記述は、マイクロ波中継回線などで用いられる無給電アンテナの一種である平面反射板について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 平面反射板と入射波の波源となる励振アンテナとの距離がフラウンホーファ領域にあるものを近接形平面反射板という。
  2. 平面反射板は、給電線を用いないので給電線で生ずる損失がなく、ひずみの発生なども少ない。
  3. 平面反射板により電波通路を変えて通信回線を構成する場合、熱雑音の増加、偏波面の調整、他回線への干渉などに注意する必要がある。
  4. 励振アンテナに近接して平面反射板を設けて電波通路を変える場合、この複合アンテナ系の利得は、励振アンテナと平面反射板との距離、平面反射板の面積と励振アンテナの開口面積との比などで決まる。
  5. 遠隔形平面反射板の受信利得は、電波の入射方向より見た平面反射板の有効開口面積と使用波長で決まる。

解法

平面反射板と励振アンテナとの距離がフレネル領域にあるものを近接形平面反射板といい、フラウンホーファ領域にあるものを遠隔形平面反射板という。

答え…1

R5.1(1) A-12

次の記述は、図に示すマイクロ波中継回線などに利用される無給電アンテナついて述べたものである。\(\boxed{\phantom{1234}}\,\)内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

  1. 無給電アンテナに用いられる平面反射板は、入射波の波源となる励振アンテナからの距離によって遠隔形平面反射板と近接形平面反射板に分けられる。このうち遠隔形平面反射板は、励振アンテナの\(\,\boxed{\quad\text{A}\quad}\,\)にあるものをいう。
  2. 平面反射板の有効投影面積\(\,S_e\,\)は、平面反射板の実際の面積を\(\,S\,[\mathrm{m^2}]\,\)、入射角を\(\,\theta\,[\mathrm{rad}]\,\)、平面反射板の面精度などによって決まる開口効率を\(\,\alpha\,\)とすれば、次式で表される。 \[ S_e=\boxed{\quad\text{B}\quad}\,[\mathrm{m^2}] \]
  3. \(2\theta\,\)が\(\,\boxed{\quad\text{C}\quad}\,\)になる場合には、2枚の平面反射板の組合せが有効であり、その配置形式には、交差形と平行形といわれるものがある。
\[ \begin{array}{r c c c} &\text{A}&\text{B}&\text{C} \\ 1&フレネル領域&\alpha S\cos\theta&鈍角 \\ 2&フレネル領域&\alpha S\sin\theta&鋭角 \\ 3&フラウンホーファ領域&\alpha S\cos\theta&鈍角 \\ 4&フラウンホーファ領域&\alpha S\sin\theta&鋭角 \\ 5&フラウンホーファ領域&\alpha S\tan\theta&鈍角 \end{array} \]

解法

近接がフレネル、遠隔がフラウンホーファ。

有効投影面積とは平面反射板を正面から水平に見た時の投影面積のこと。平面反射板を横から見たときに、二等辺三角形の斜辺が投影面と考えると、斜辺と垂線(底辺)の狭角が\(\,\theta\,\)と与えられているので、底辺は斜辺\(\times\cos\theta\,\)。

2枚の平面反射板を用いるということは、Zあるいはコの字形に反射させることをいうものと思われる。障害物回避のためなら鋭角でも鈍角でも有効と思われるが、そもそも鋭角に反射させたいなら、1枚で良いということなのだろうか。良くわからない。電波の方向をあまり変えない場合は平行形、電波の方向を変える場合は交差形となると思われる。

答え…3

R3.1(2) A-13

次の記述は、マイクロ波中継回線などで用いられる無給電アンテナの一種である平面反射板について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 平面反射板と入射波の波源となる励振アンテナとの距離がフレネル領域にあるものを近接形平面反射板という。
  2. 平面反射板は、給電線を用いないので給電線で生ずる損失がなく、ひずみの発生なども少ない。
  3. 平面反射板により電波通路を変えて通信回線を構成する場合、熱雑音の増加、偏波面の調整、他回線への干渉などに注意する必要がある。
  4. 遠隔形平面反射板の受信利得は、電波の入射方向より見た平面反射板の有効開口面積で決まり、使用波長には依存しない。
  5. 励振アンテナに近接して平面反射板を設けて電波通路を変える場合、この複合アンテナ系の利得は、励振アンテナと平面反射板との距離、平面反射板の面積と励振アンテナの開口面積との比などで決まる。

解法

遠隔形平面反射板の受信利得は、電波の入射方向より見た平面反射板の有効開口面積と使用波長で決まる。

答え…4

R2.11(1) A-11

次の記述は、図に示すマイクロ波中継回線などに利用される無給電アンテナついて述べたものである。\(\boxed{\phantom{1234}}\,\)内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

  1. 無給電アンテナに用いられる平面反射板は、入射波の波源となる励振アンテナからの距離によって遠隔形平面反射板と近接形平面反射板に分けられる。このうち遠隔形平面反射板は、励振アンテナの\(\,\boxed{\quad\text{A}\quad}\,\)にあるものをいう。
  2. 平面反射板の有効投影面積\(\,S_e\,\)は、平面反射板の実際の面積を\(\,S\,[\mathrm{m^2}]\,\)、入射角を\(\,\theta\,[\mathrm{rad}]\,\)、平面反射板の面精度などによって決まる開口効率を\(\,\alpha\,\)とすれば、次式で表される。 \[ S_e=\boxed{\quad\text{B}\quad}\,[\mathrm{m^2}] \]
  3. \(2\theta\,\)が\(\,\boxed{\quad\text{C}\quad}\,\)になる場合には、2枚の平面反射板の組合せが有効であり、その配置形式には、交差形と平行形といわれるものがある。
\[ \begin{array}{r c c c} &\text{A}&\text{B}&\text{C} \\ 1&フレネル領域&\alpha S\cos\theta&鈍角 \\ 2&フレネル領域&\alpha S\sin\theta&鋭角 \\ 3&フラウンホーファ領域&\alpha S\sin\theta&鋭角 \\ 4&フラウンホーファ領域&\alpha S\cos\theta&鈍角 \\ 5&フラウンホーファ領域&\alpha S\tan\theta&鈍角 \end{array} \]

解法

近接がフレネル、遠隔がフラウンホーファ。

有効投影面積とは平面反射板を正面から水平に見た時の投影面積のこと。平面反射板を横から見たときに、二等辺三角形の斜辺が投影面と考えると、斜辺と垂線(底辺)の狭角が\(\,\theta\,\)と与えられているので、底辺は斜辺\(\times\cos\theta\,\)。

2枚の平面反射板を用いるということは、Zあるいはコの字形に反射させることをいうものと思われる。障害物回避のためなら鋭角でも鈍角でも有効と思われるが、そもそも鋭角に反射させたいなら、1枚で良いということなのだろうか。良くわからない。電波の方向をあまり変えない場合は平行形、電波の方向を変える場合は交差形となると思われる。

答え…4

H31.1 A-12

次の記述は、マイクロ波中継回線などで用いられる無給電アンテナの一種である平面反射板について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 平面反射板と入射波の波源となる励振アンテナとの距離がフラウンホーファ領域にあるものを近接形平面反射板という。
  2. 平面反射板は、給電線を用いないので給電線で生ずる損失がなく、ひずみの発生なども少ない。
  3. 平面反射板により電波通路を変えて通信回線を構成する場合、熱雑音の増加、偏波面の調整、他回線への干渉などに注意する必要がある。
  4. 励振アンテナに近接して平面反射板を設けて電波通路を変える場合、この複合アンテナ系の利得は、励振アンテナと平面反射板との距離、平面反射板の面積と励振アンテナの開口面積との比などで決まる。
  5. 遠隔形平面反射板の受信利得は、電波の入射方向より見た平面反射板の有効開口面積と使用波長で決まる。

解法

近接がフレネル、遠隔がフラウンホーファ。

答え…1

H28.7 A-12

次の記述は、図に示すマイクロ波中継回線などに利用される無給電アンテナついて述べたものである。\(\boxed{\phantom{1234}}\,\)内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

  1. 無給電アンテナに用いられる平面反射板は、入射波の波源となる励振アンテナからの距離によって遠隔形平面反射板と近接形平面反射板に分けられる。このうち\(\,\boxed{\quad\text{A}\quad}\,\)形平面反射板は、励振アンテナのフラウンホーファ領域にあるものをいう。
  2. 平面反射板の有効投影面積\(\,S_e\,\)は、平面反射板の実際の面積を\(\,S\,[\mathrm{m^2}]\,\)、入射角を\(\,\theta\,[\mathrm{rad}]\,\)、平面反射板の面精度などによって決まる開口効率を\(\,\alpha\,\)とすれば、次式で表される。 \[ S_e=\boxed{\quad\text{B}\quad}\,[\mathrm{m^2}] \]
  3. \(2\theta\,\)が\(\,\boxed{\quad\text{C}\quad}\,\)になる場合には、2枚の平面反射板の組合せが有効であり、その配置形式には、交差形と平行形といわれるものがある。
\[ \begin{array}{r c c c} &\text{A}&\text{B}&\text{C} \\ 1&遠隔&\alpha S\sin\theta&鋭角 \\ 2&遠隔&\alpha S\cos\theta&鈍角 \\ 3&遠隔&\alpha S\tan\theta&鈍角 \\ 4&近接&\alpha S\cos\theta&鈍角 \\ 5&近接&\alpha S\sin\theta&鋭角 \end{array} \]

解法

近接がフレネル、遠隔がフラウンホーファ。

有効投影面積とは平面反射板を正面から水平に見た時の投影面積のこと。平面反射板を横から見たときに、二等辺三角形の斜辺が投影面と考えると、斜辺と垂線(底辺)の狭角が\(\,\theta\,\)と与えられているので、底辺は斜辺\(\times\cos\theta\,\)。

2枚の平面反射板を用いるということは、Zあるいはコの字形に反射させることをいうものと思われる。障害物回避のためなら鋭角でも鈍角でも有効と思われるが、そもそも鋭角に反射させたいなら、1枚で良いということなのだろうか。良くわからない。電波の方向をあまり変えない場合は平行形、電波の方向を変える場合は交差形となると思われる。

答え…2

H28.1 A-13

次の記述は、マイクロ波中継回線などで用いられる無給電アンテナの一種である平面反射板について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 平面反射板は、給電線を用いないので給電線で生ずる損失がなく、ひずみの発生なども少ない。
  2. 平面反射板と入射波の波源となる励振アンテナとの距離がフラウンホーファ領域にあるものを近接形平面反射板という。
  3. 平面反射板により電波通路を変えて通信回線を構成する場合、熱雑音の増加、偏波面の調整、他回線への干渉などに注意する必要がある。
  4. 励振アンテナに近接して平面反射板を設けて電波通路を変える場合、この複合アンテナ系の利得は、励振アンテナと平面反射板との距離、平面反射板の面積と励振アンテナの開口面積との比などで決まる。
  5. 遠隔形平面反射板の受信利得は、電波の入射方向より見た平面反射板の有効開口面積と使用波長で決まる。

解法

近接がフレネル、遠隔がフラウンホーファ。

答え…2