第一級陸上無線技術士試験 無線工学B 過去問題 R6.1 B-4 R5.7(1) A-16 R4.1(1) B-2 R3.7(2) A-17 R2.1 B-4 H31.1 A-16 H29.7 B-4

R6.1 B-4

次の記述は、地上と衛星間の電波伝搬における対流圏及び電離圏の影響について述べたものである。\(\boxed{\phantom{1234}}\,\)内に入れるべき字句を下の番号から選べ。

  1. 大気による減衰は、晴天時の水滴を含まない大気の場合には、衛星の仰角が\(\,\boxed{\quad\text{ア}\quad}\,\)ほど大きくなる。
  2. 電離圏による第1種減衰は、超短波(VHF)帯以上の周波数では、周波数が高くなるほど\(\,\boxed{\quad\text{イ}\quad}\,\)する。
  3. 電離圏の屈折率は、周波数が\(\,\boxed{\quad\text{ウ}\quad}\,\)なると1に近づく。
  4. 電波が電離圏を通過する際、電子密度の時間的、空間的な揺らぎにより、その振幅、位相などに\(\,\boxed{\quad\text{エ}\quad}\,\)の不規則な変動を生ずる場合があり、これを\(\,\boxed{\quad\text{オ}\quad}\,\)という。
\[ \begin{array}{r c} 1&高い \\ 2&減少 \\ 3&低く \\ 4&短周期 \\ 5&デリンジャー現象 \\ 6&低い \\ 7&増大 \\ 8&高く \\ 9&長周期 \\ 10&電離圏シンチレーション \end{array} \]

解法

大気における減衰は、晴天時の水滴を含まない大気の場合には衛星の仰角が低いほど大きくなる

電離圏による第1種減衰は、超短波(VHF)帯以上の周波数では、周波数が高くなるほど小さくなる

電離圏の屈折率は、周波数が高くなると1に近づく

その振幅、位相などに短周期の不規則な変動を生ずる場合があり、これを電離圏シンチレーションという。

答え…ア-6 イ-2 ウ-8 エ-4 オ-10

R5.7(1) A-16

次の記述は、衛星-地上間通信における電離層の影響について述べたものである。\(\boxed{\phantom{1234}}\,\)内に入れるべき字句の組合せを下の番号から選べ。

  1. 電波が電離圏を通過する際、その振幅、位相などに\(\,\boxed{\quad\text{A}\quad}\,\)の不規則な変動を生ずる場合があり、これを電離圏シンチレーションといい、その発生は受信点の\(\,\boxed{\quad\text{B}\quad}\,\)と時刻などに依存する。
  2. 電波が電離層を通過する際、その偏波面が回転するファラデー回転(効果)により、\(\boxed{\quad\text{C}\quad}\,\)を用いる衛星通信に影響を与えることがある。
\[ \begin{array}{r c c c} &\text{A}&\text{B}&\text{C} \\ 1&短周期&経度&直線偏波 \\ 2&短周期&緯度&直線偏波 \\ 3&長周期&経度&円偏波 \\ 4&長周期&経度&直線偏波 \\ 5&長周期&緯度&円偏波 \end{array} \]

解法

電波が電離層を通過するとき発生するシンチレーションは超短波(VHF)帯の周波数で最も顕著に発生する。一般に地上の伝搬経路では、超短波帯の電波は電離層を通過し、電離層反射波通信が利用できないので、電離層シンチレーションによるフェージングの影響は衛星-地上間通信で発生する。

ファラデー回転は、磁界が加わっているフェライトや電離気体中を電波が通過すると偏波面が回転する現象である。電波が電離層を通過する際にファラデー効果による偏波面が回転する影響を受ける。ファラデー回転は電離層が電波の位相に影響を与えることで発生する。電波が電離層を通過するときに、正常波と位相速度が異なる異常波によって偏波面が回転する効果となって現れる。この影響は直線偏波の場合に問題となる。

答え…2

R4.1(1) B-2

次の記述は、地上と衛星間の電波伝搬における対流圏及び電離圏の影響について述べたものである。このうち正しいものを1、誤っているものを2として解答せよ。

  1. 大気の屈折率は、常時変動しているので電波の到来方向もそれに応じて変動し、シンチレーションの原因となる。
  2. 大気における減衰は、晴天時の水滴を含まない大気の場合には衛星の仰角が低いほど大きくなる。
  3. 電離圏による第1種減衰は、超短波(VHF)帯以上の周波数では、周波数が高くなるほど大きくなる。
  4. 電離圏の屈折率は、周波数が低くなると1に近づく。
  5. 電波が電離圏を通過する際、その振幅、位相などに短周期の不規則な変動を生ずる場合があり、これを電離圏シンチレーションという。

解法

電離圏による第1種減衰は、超短波(VHF)帯以上の周波数では、周波数が高くなるほど小さくなる

大気における減衰は、晴天時の水滴を含まない大気の場合には衛星の仰角が低いほど大きくなる。

電離圏の屈折率は、周波数が高くなると1に近づく

答え…ア-1 イ-1 ウ-2 エ-2 オ-1

R3.7(2) A-17

次の記述は、衛星-地上間通信における電離層の影響について述べたものである。\(\boxed{\phantom{1234}}\,\)内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

  1. 電波が電離圏を通過する際、その振幅、位相などに\(\,\boxed{\quad\text{A}\quad}\,\)の不規則な変動を生ずる場合があり、これを電離圏シンチレーションといい、その発生は受信点の\(\,\boxed{\quad\text{B}\quad}\,\)と時刻などに依存する。
  2. 電波が電離層を通過する際、その偏波面が回転するファラデー回転(効果)により、\(\,\boxed{\quad\text{C}\quad}\,\)を用いる衛星通信に影響を与えることがある。
\[ \begin{array}{r c c c} &\text{A}&\text{B}&\text{C} \\ 1&短周期&緯度&直線偏波 \\ 2&短周期&経度&円偏波 \\ 3&長周期&経度&円偏波 \\ 4&長周期&経度&直線偏波 \\ 5&長周期&緯度&円偏波 \end{array} \]

解法

電波が電離層を通過するとき発生するシンチレーションは超短波(VHF)帯の周波数で最も顕著に発生する。一般に地上の伝搬経路では、超短波帯の電波は電離層を通過し、電離層反射波通信が利用できないので、電離層シンチレーションによるフェージングの影響は衛星-地上間通信で発生する。

ファラデー回転は、磁界が加わっているフェライトや電離気体中を電波が通過すると偏波面が回転する現象である。電波が電離層を通過する際にファラデー効果による偏波面が回転する影響を受ける。ファラデー回転は電離層が電波の位相に影響を与えることで発生する。電波が電離層を通過するときに、正常波と位相速度が異なる異常波によって偏波面が回転する効果となって現れる。この影響は直線偏波の場合に問題となる。

答え…1

R2.1 B-4

次の記述は、地上と衛星間の電波伝搬における対流圏及び電離圏の影響について述べたものである。このうち正しいものを1、誤っているものを2として解答せよ。

  1. 大気の屈折率は、常時変動しているので電波の到来方向もそれに応じて変動し、シンチレーションの原因となる。
  2. 大気における減衰は、晴天時の水滴を含まない大気の場合には衛星の仰角が低いほど小さくなる。
  3. 電離圏による減衰は、超短波(VHF)帯の高いほうの周波数以上でほとんど無視できる。
  4. 電波が電離圏を通過する際、その振幅、位相などに短周期の不規則な変動を生ずる場合があり、これを電離圏シンチレーションという。
  5. 電離圏の屈折率は、周波数が低くなると1に近づく。

解法

大気における減衰は、晴天時の水滴を含まない大気の場合には衛星の仰角が低いほど大きくなる。

電離圏の屈折率は、周波数が高くなると1に近づく。

答え…ア-1 イ-2 ウ-1 エ-1 オ-2

H31.1 A-16

次の記述は、衛星-地上間通信における電離層の影響について述べたものである。\(\boxed{\phantom{1234}}\,\)内に入れるべき字句の組合せを下の番号から選べ。

  1. 電波が電離圏を通過する際、その振幅、位相などに\(\,\boxed{\quad\text{A}\quad}\,\)の不規則な変動を生ずる場合があり、これを電離圏シンチレーションといい、その発生は受信点の\(\,\boxed{\quad\text{B}\quad}\,\)と時刻などに依存する。
  2. 電波が電離層を通過する際、その偏波面が回転するファラデー回転(効果)により、\(\boxed{\quad\text{C}\quad}\,\)を用いる衛星通信に影響を与えることがある。
\[ \begin{array}{r c c c} &\text{A}&\text{B}&\text{C} \\ 1&長周期&経度&円偏波 \\ 2&長周期&経度&直線偏波 \\ 3&長周期&緯度&円偏波 \\ 4&短周期&緯度&直線偏波 \\ 5&短周期&経度&円偏波 \end{array} \]

解法

電波が電離層を通過するとき発生するシンチレーションは超短波(VHF)帯の周波数で最も顕著に発生する。一般に地上の伝搬経路では、超短波帯の電波は電離層を通過し、電離層反射波通信が利用できないので、電離層シンチレーションによるフェージングの影響は衛星-地上間通信で発生する。

ファラデー回転は、磁界が加わっているフェライトや電離気体中を電波が通過すると偏波面が回転する現象である。電波が電離層を通過する際にファラデー効果による偏波面が回転する影響を受ける。ファラデー回転は電離層が電波の位相に影響を与えることで発生する。電波が電離層を通過するときに、正常波と位相速度が異なる異常波によって偏波面が回転する効果となって現れる。この影響は直線偏波の場合に問題となる。

答え…4

H29.7 B-4

次の記述は、地上と衛星間の電波伝搬における対流圏及び電離圏の影響について述べたものである。このうち正しいものを1、誤っているものを2として解答せよ。

  1. 大気における減衰は、晴天時の水滴を含まない大気の場合には衛星の仰角が低いほど小さくなる。
  2. 大気の屈折率は、常時変動しているので電波の到来方向もそれに応じて変動し、シンチレーションの原因となる。
  3. 降雨時、雨滴による電波の吸収減衰により熱雑音が発生する。
  4. 電波が電離圏を通過する際、その振幅、位相などに短周期の不規則な変動を生ずる場合があり、これを電離圏シンチレーションという。
  5. 電離圏の屈折率は、周波数が低くなると1に近づく。

解法

大気における減衰は、晴天時の水滴を含まない大気の場合には衛星の仰角が低いほど大きくなる。

電離圏の屈折率は、周波数が高くなると1に近づく。

答え…ア-2 イ-1 ウ-1 エ-1 オ-2