第8回 混ぜると危険
よく新聞などで主婦がトイレ掃除や風呂掃除で有毒ガスを吸入して倒れたり死亡する事故が取り上げられていることがあります。
これはハイターなどの溶液に含まれる塩素が酸性の洗浄剤と混合されることにより塩素ガスとなり有害となるわけです。これとよく似たことが観賞魚の水槽内でも起こります。
コケを取る薬や魚病用の殺菌剤には塩素系が使用されているものがよくあります。
これらを、水槽に投与した場合水槽pH如何によっては魚に影響を与えることがあります。また、pHマイナスやリン酸溶液を使用されるユーザーが事前に別の容器でこれらを混合した場合主婦の事故と同じようなことが起こります。pHマイナスを使用してpHショックで魚が死んだなどとよく言われますが、その中で塩素等のものが二次的に発生し魚のエラを刺激し窒息させることは少なくありません。
いまは、塩素とだけで話しを進めていますがハロゲン族(周期律表を見て塩素と同じ仲間、分子状態では非常に酸化力の強い危険な物質)はすべて酸性化では危険なのです。
その仲間にはヨウ素が含まれます。ヨウ素は黄体ホルモン等を活性する働きがあり観賞魚の業界では産卵促進剤として使用されているものがあります。これらのものは生体にとって超微量で初めて効果があるもので多ければハロゲン族による弊害がでるのです。
これらの薬をpHの低い水槽へ投与すればそこから遊離ヨウ素(ヨウ素が活性する状態)が発生し魚の粘膜やエラへの致命的損傷、植物の物質循環阻害を引き起こします。
これは水道水に含まれる塩素の弊害より大きいものかもしれませんね。
これらのことを考えて何でも水槽へ投入すること、混ぜることは危険です。たぶん観賞魚用添加剤をよかれと思い添加して逆効果になった例は薬を含めてかなり高い確率で起きているものと思われます。
また、コケを取るために木酢液等を投入すると軽減されるということがいわれていますが実際はpHの降下による藍藻や緑藻の制限ということのようです。その弊害として木酢に含まれる有機物を栄養源とする多種の微生物(雑菌)発生が確認され単に水を汚しているとしかいえない状態であることが確認されました。
何せ何でも水槽へ入れない方が良いことは確かです