AKERBELTZ(SPAIN)

”A Wave Of Darkness”
 スペイン産のAKERBELTZ氏なる人物による一人プリミティヴブラックメタル1ST。セッションメンバーでLILITH嬢なる人物が参加。(当HPの恐怖の部屋にいらっしゃるENOCHIANの女性メンバーLILITH嬢だったらビックリだが/笑)さてセッションのLILITH嬢、実はAKERBELTZ氏とは夫婦といった関係だったりする。ブックレットにお熱く「ETERNAL WIFE」(笑)と記されていたりするのでなんとも微笑ましい。ま、それは置いといて...ややこしい事にブラジルにも同名のバンドは居るがそちらとは全く無関係のバンドである。こちらの方は非常にオーソドックスでありながらツボを押さえた曲展開で時折SATYRICON3RD辺りを単調かつ適度にプリミティヴにしたようなリフが登場したりする。コレと言った個性は無いが非常に安定した感じでかなり定番的な感じがするのでブラックファンは安心して聴けるだろう。あくまでストレートなブラックメタルとしてカッコ良い。さりげなく荒涼感を醸し出す楽曲群がCLANDESTINE BLAZE辺りに通じる物を感じたのは俺だろうか?このAKERBELTZ氏、結構良い暗黒ヴォイスの持ち主で時折のた打ち回るような声で「ヴェ〜〜ッ!」と濁った暗黒言霊が木霊するところはモロ好みです。ハイ。
”Tabellae Defixionum”
 スペイン産プリミティヴブラックメタル2ND。今回も仲良く夫婦での共同制作第二段(笑)今作は前作同様の路線でさりげなく荒涼感、不穏と言った要素を撒き散らしつつ疾走する感じなのだがドラムが少し気になる叩き方をしている。。いや叩き方と言うよりか音の問題だろうか?前作ではそんなに気にならなかったのだが疾走モードに入るとバスドラムが軽くなると言った感じである。音圧が手も足も同じ音に聴こえてなんか妙。整合感が無く「ポロポロポロ」と...この明らかに感じるドラムのズレが言葉にし難い妙な感覚である。Voも前作で感じられたのた打ち回るような唄法が少なくなったのは残念。(完全に消えた訳ではない)少し大人しく押し殺した感じになっている。ラストの6曲目などは不穏さを煽る邪悪な効果音(ノイズ?)が楽曲中に微妙に聴こえたり聴き手に不安感を感じさせるアレンジが活きている。故にちょっぴり残念な結果に終わっている。1STにこのアレンジが加わったら最高だったのに。
”Akerhell”
 スペイン産プリミティヴブラックメタル3RD。徹頭徹尾、ブラックメタルを貫く夫婦による新作である(笑)とりあえず質は徐々にではあるが上がってきている。基本はスローで不穏感を煽るノイジーでフラットな邪悪リフ、KEYによる雰囲気作りが不気味で邪悪なアンサンブルを生み出す定番スタイル。(KEYはあくまでさりげない所がGOOD!)前作で感じられたリズム隊によるドタバタ感はまだ抜けないが楽曲中に溢れ出る暗黒っぷりはナカナカのモノであろう。VoもなんだかSATYRICONSATYR氏とIMMORTALABBARTH氏を中間をいくような声質であり非常に邪悪な暗黒Voを披露してくれている。実に不気味かつ邪悪に仕上がったアルバムではないだろうか?UGブラックファンは安心して聴ける逸品。余談だがブックレットにはAKERBELTZ氏の奥さんであるLILITH嬢と思しき人物が素顔で載っているのもポイントだろうか?(笑)

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