BABYLON WHORES

”Cold Heaven”
 フィンランドの自称DEATH ROCK、1ST。ちょっぴり男臭い哀愁を撒き散らしながら展開するゴシックロックと言った仕様となっている。最近ではCRYHAVOC辺りがそれに当たると思う。デスロックと言えどデスVoでやるハードロックでは決してなく、へヴィな演奏の中に仄かなダークさ、それに伴い滲み出るメランコリック、哀愁...と言う要素を注ぎ込みそれに合った力強くかつクリーンVoで渋く歌い上げるスタイルである。そう、デスたる要素は皆無。ドロドロした殺伐とした雰囲気はまるでないのでソレらを期待すると間違いなく肩透かしだろう。だがコレがまた渋い!ってことで個人的にカナリ気に入っているバンドだったりする。なんだかイメージ的に酒と良く似合いそうなハードロックって感じもするのだが...(笑)尚、国内盤もリリースされており、あまり話題にならなかった事から以降のアルバムは全て輸入盤でしかリリースされておりません(涙)ターゲットが微妙だったりしたからかな?とも思ってしまったり...何はともあれオススメ。
”King Fear”
 フィンランドの自称DEATH ROCK2ND。力強さ、渋みが前作を上回った2ND!初っ端の曲がキラー!メチャカッコ良い。少々荒削りな部分があった前作からまとまりを聴かせる様になりレベルは上がり洗練された感じがする。ある程度押しで通していた前作と比べ作風も緩急が付き、力強く走る部分、ミドル〜スローも取り入れ随分と幅が広がったようになりその結果、楽曲自体がダイナミックになったのは大きいだろう。メリハリも出てきたので進化としては実に理想的。普通のハードロックファンにもメタルファンにも安心して聴ける内容であろう。尚、様々なゲストミュージシャンが参加しており中には元HAWKWINDNIK TURNER氏がフルートで6曲目と10曲目に参加しているそうだ。(この人については全然知りませんが売りの一つになっております/苦笑)コレがまた良い味を出しておりへヴィなハードロックを崩すことなく装填されている。しかし前作もそうだったがコレはマジで渋い!激オススメ。
”Death Of The West”
 フィンランドの自称DEATH ROCK3RD。前作もゲストが多数参加していたみたいだが今作もゲストミュージシャンが多い。有名どころでは元SENTENCEDTANELI JARVA氏にMAYHEMMANIAC氏が参加しているみたいである。(6曲目のバックで彼らしいブラックヴォイスで吼えております/笑)エクストリームミュージックファンには馴染み深いゲストと言うことでモロ売りになってるかと思う(笑)さて、楽曲の方は完全に前作の延長であるが憂いある楽曲をより推し進めた結果であろうか?勢いと言うかハードさは微妙に減退、それに引き換え憂いのあるメロディに重点を置いた作風になったようだ。コレがまたムーディでそこから醸し出される憂いに酔うことが出来る。だが渋みも忘れておらず相変わらず「節」は存分に楽しむことが出来る。渋い男の哀愁が漂うメランコリックなアルバムである。最近のSENTENCED辺りをHR寄りにしウンと渋みを増したらこう言う音になるかも!?その手のダークなハードロック、メタルファンにはストライクゾーンであろう。何はともあれオススメ!

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