BEATRIK

”Journey Through The End Of Life”
 イタリア出身のフューネラルブラックメタル1ST。物悲しく、しっとりとした空気を携えた路線を身上としている。基本的にはスローパート、ミドルパートが主であり時折走るがスピーディな印象は全く無く悲しく落ち込んでいくスタイルである。ダークで叙情的な内容、かつメロディアスな作りをしているので非常に聴きやすく出来上がっている。印象としてはドゥーム色が若干、表立った感じがするがまだまだブラックメタルとしての味わいで通せると思う。スローが主体でありながらメロディが非常に物悲しく、また切なくなる。あえて引き合いに出すのであれば初期KATATONIA辺りの感覚だろうか?楽曲から漂わすメロウさ(特に後半の曲)がタマラナイ。メロディのセンスが良いのでコレから回を重ねる事により洗練され良いバンドになりそうだ。メランコリックな音源が好きな方へ。
”Requiem Of December”
 イタリア出身のフューネラルブラックメタル2ND。前作とほぼ同じ路線だがドヨ〜ンとした空気が強くなり、憂鬱な雰囲気が充満する悲壮な世界観はより洗練された。悲しみに明け暮れる世界観に変わりは無いが前作より漂わす憂鬱な空気がより本格的になってきたと言えよう。それに伴いVoも「如何にもブラック的な声質」から「悲しみを撒き散らす声質」に変化している。より方向性がハッキリと打ち出された一枚だと思うし音楽性もより深くなった。前作は単にメロディで悲しみを表現していたのに対し、今回は楽曲全体から発するオーラで深みを醸し出す。これが良いか悪いかは聴き手の感性に委ねられるかと思うが、深みを感じさせる点では前作を軽く凌駕しており非常に成長したと思う。#1が奏でる雰囲気は正にフューネラル!素晴らしい。

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