BLOOD STAINED DUSK

”The Legions Reign Over Christendom”
 US産KEY入りブラックメタルのデビューMCD。初期EMPEROR型疾走ブラック。しゃ〜〜〜と耳障りに鳴るノイジーなギターとやたらとカンカン...としたドラム、薄っすらとシンフォニックなKEYを乗せた楽曲群であり薄っぺらではあるがベースがしっかりと鳴っているため輪郭ははっきりとしていると言った感じのブラックメタル特有の音質。その上を喚き散らす絶叫Voが乗るといった感じでモロ初期EMPERORの感覚である。この手の音源が溢れ返ってる昨今これと言って個性は感じられないもののフォロワーの中でも一番ブラックメタルらしいのではないだろうか?その手のファンは聴いておいて損は無いと思われる。で、本編はコレだけでは終わらず特筆するのはやはりラストのDARKTHRONEのカヴァーであろう。
なんと名曲「TRANSILVANIAN HUNGER」をやっているのだ。コレがまた超プリミティヴでノイズまみれのやたらと熱いヤケクソカヴァーである。とにかく人によってはこのMCDの魅力を大きく引き立てている要素になりえるのだろう。その逆もしかり(笑)
”Dirge Of Death’s Silence”
 US産KEY入りブラックメタルの1STフルレンス。前作の延長線上でありUG臭を漂わせながらのパワーアップと言った所であろう。なんだかよりEMPERORに近くなった気もするが楽曲の良さ、演奏力などは確実に上がっている。ひんやりとした冷気を放ちながら猛然と突っ走る様はブラックファンも納得の出来であろう。また楽曲の端々に哀愁が漂い始めているのもこのアルバムのポイント。楽曲もしっかりしているので安心して聴けるしかなりレベルは高いと思う。本家が解散してしまった今、後釜的存在としても充分な素質を秘めていると思うのでこれからの活躍に期待。
”Continuance Of Evil”
 US産のKEY入りブラックメタル2ND。シンフォニックというよりかはアトモスフェリックな方向に進んだようだ。非常に 暗黒色が強くなり邪悪で不穏な空気が張り詰めている。EMPERORっぽかった前作から更にUG色を推し進めた感じでブラックメタルの 美学がギッシリ詰め込まれている。妖しく浮遊するミステリアスなKEYがアトモスフェリック度を高めており、その雰囲気は正に不穏 という言葉が似合う。ゆったりかつファストに疾走する様はかつてのノルウェイジャンブラックが撒き散らしていたUGな雰囲気その ままだ。前作よりずっとずっとマニアックな作風に仕上がっているのでマニアは要チェック!

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