CAVO

”フズ”
 LIVEを観て気に入ってCDを買う。そう言った経験はLIVEをよく行く人には一度や二度あることだと思う。俺をそんな気持ちにさせてくれた大阪のジャンル不明のバンドである。(音源を聴いた後ではジャンル分けなど不要だと強く思った。)デスでもない、ブラックでもない、メタルですらない...こう言うの聴いたのが初めてなんでよく分からないが得体の知れないパワーに満ち溢れたLIVEだった。そう確かなのはエクストリームそのモノであったと言う事である。ただ唖然として彼らのLIVEパフォーマンスに魅了されこうやってCD購入に至った。俺にとってそのインパクトは相当なモノだった。で、問題の楽曲なんだが2曲収録、一曲目に関しては30分以上あるがいずれも非常に哲学的とも言える内容になっている。まず歌詞は全て何語でもないオリジナルの言語を使用し、まるでお経を唱えるかのような淡々とそして力強くひたすら繰り返される。(ブックレットには象形文字みたいなモノが書かれている。)何と言うか歌と言うより言霊のようなものが感じられる。低く唸る謎の言語は何かと説得力があり独創的である。そこに乗っかる演奏の方は神秘的で日本的なパートから一転、低くへヴィーな音をバックに遠心運動を繰り返しながらヴンヴンとそして淡々と力強くまるで心臓の鼓動の様な感覚を覚える。そう生命が宿ったような音なのである。テクスチャーはあくまで暗いが何故か生き生きとしていて大げさに言うと生きていると言う事を実感させられるような音なのである。ドラムも実に力強くその鼓動に拍車をかけている。主に一曲目について個人的に感じた事を書いてみたが2曲目も非常に風変わりな作風でインパクトはでかい。短い曲だが不思議空間に誘われる事間違いなし。ココを観てくれている人でこの音源を気に入るかは全く不明だしココで紹介して相応しいものであるかも分からない。だが、彼らの音源に触れるチャンスがあるなら是非聴いて欲しい。そして何かを感じて欲しい。

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