DEMONCY

”Joined In Darkness”
 アメリカの真性極悪プリミティヴ・ブラックメタル。まずはじめにブラック初心者は厳禁だと言うことを言っておこう。プリミティヴなブラックメタル特有の雰囲気満載で邪悪過ぎるVoが怖すぎる。まさに人間の声ではありません(笑)とにかく何かにとりつかれたような邪悪度120%のVoが囁き、暗く陰湿な雰囲気、加えて単調な展開が限りなく地味。だがこのジワジワくる湿り気を帯びた邪悪度は他のブラックバンドを超越した位徹底しており凄い。重苦しさの中でチープに疾走するさまは好きモノには堪らないし暗黒を極めるなら是非聴いて頂きたい。真性ブラックファンは必聴盤。ポイントはVoでホント邪悪で呪い殺されそうな勢いである。。
”Faustian Dawn / Within The Sylvan Realms Of Frost”
 アメリカの真性極悪プリミティヴブラックメタルのデモ音源、リハーサルテイク等を寄せ集めて再発されたダイジェストCDである。しかも嬉しい豪華2枚組み(笑)実にたんまりとお腹いっぱいブラックメタルが堪能できる作品である(笑)結構大世帯で7人ブックレットに写真があるが...このバンドずっと独りブラックメタルだと思ってました(汗)あ、そうそう白塗りの女性も一人居ます。音質、演奏を気にする方にはお勧めできない作品。この妖しく不気味な雰囲気を楽しめなければひとたまりも無いだろう(笑)病みきった黒い作品。
■FAUSTIAN DAWN(DISK:T)
1〜7トラックまでが1993年のデモ音源、8〜10トラックが1995年のリハーサル音源。11〜15トラックは1996年のリハーサル音源となっている。作風が音源によりマチマチだが初っ端に入っている音源が強烈。悪魔の囁きの如く邪気を吐くVoが怖すぎ。。徹底的に邪悪な雰囲気を醸し出す音作りと精神性...半端な精神では創り出せない世界観だと思う。少しSORTSIND辺りを彷彿させる部分もあり。マジでこの96年の音源に限っては邪悪な狂気に他ならない。一転して94年と95年のデモ音源は疾走するプリミティヴな楽曲に雰囲気あるKEYが薄っすら乗っかっているブラックをやっているので結構ホッとする(笑)。
■WITHIN THE SYLVAN REALMS OF FROST(DISK:U)
1〜6トラックが1996年にレコーディングされた音源、7〜10トラックは1994年のデモ音源、11〜13トラックは1995年のデモ音源である。実に淡々とジワジワ邪悪なリフを繰り返しダラダラと展開していくので当然の様にフェチ向け作品。薄っすらとKEYが鳴り響いているがそのKEYが撒き散らす独特の空気が良い味を醸し出している。意外と普遍的ブラックメタルで淡々と聴かす辺りはUGブラックならではの味と言える。が、この作品、心底ブラックが好きな方でないと少々苦しい作品である事は間違いなしであろう。
”Empire Of The Fallen Angel”
 アメリカのブラックメタル。オドロオドロしくも邪悪の塊だった音源から一転して北欧ファストスタイルにスイッチ。所謂、トレモロ一本調子なブリザードリフで綴り疾走する定番パターン。これまでの極端な作風から考えると普遍的になったのは否めないが成長したと考えると妥当な線だろう。明快になり荒涼とし疾走する辺りはモロ北欧のソレ。前作までの病んだ部分を期待すると変わり様に驚くであろう。「え?これがDEMONCY?」って感じで(笑)されどこのスタイルに移行しても流石はDEMONCY、良いもん作ってます。しっかりリフの髄から冷気が迸っているんで北欧ブラックメタルファンも納得の一枚であろう。

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