DODHEIMSGARD

	”Kronet Till Konge”
ノルウェーのブラックメタル1ST。DARKTHRONEのFenriz氏がベース＆Voで参戦しているのでブラックファンは要チェック。典型的ブラックメタルをプレイしているが程よく展開を交えている辺りが持ち味か。ブラックメタルでは無視されがちなベースラインが目立つためプリミティヴ特有のシャリシャリとした質感はあまりしない。楽曲も荒廃とした雰囲気をしっかり醸し出しており基本形の一つとして数えることのできる逸品。

	”Monumental Possession”
ノルウェーのブラックメタル2ND。前作より荒々しさ、勢いは随分とUPされている。前作は暗黒面を前面に出した典型的ブラックメタルだったが、今回は気迫に満ちており勢いが増している。どちらかというとブラキッシュなスラッシュメタルが基盤にあるように思える。適度にRAWでアグレッシヴな演奏でかっ飛ばすが荒廃とした雰囲気をも携えている辺りが素晴らしい。こうして彼らの音源を聴いていると1作、1作、微妙に音楽性を変えているところが興味深い。そしてこのアルバム、個人的な好みではあるがクールな出来だと思うし傑作だとも思っている。オススメ!!

	”Satanic Art”
名作である。ノルウェーのブラックメタルバンドのセカンドに続くMCD。特に2曲目の”Traces Of Reality”はブラックメタルの歴史に残る名曲というのは疑う余地も無いだろう。目まぐるしく展開する奇想天外なメロディとブラストビートに乗るヴァイオリン、ピアノがアレンジが絶妙。怒り、悲しみ、絶望感と言ったネガティヴな全てを飲み込むように激走する。多少、テクノロジーを味付けにしてるし実験色がかなり強い。この絶妙な感覚が素晴らしい。とにかく全体としての流れがいい。2曲目のみでもチェックする価値はあると思う。ブラックの歴史に名を刻む名盤。

	”666 International”
問題作。ノルウェーのブラックメタル3RD。前作のMCDではほんの少し味付けにテクノロジーを使用していたが今回は完全にテクノとブラックメタルの融合である。だがブラックメタルとしての要素がまだまだ残っているため極端にリスナーを突き放すレヴェルでもないので興味があれば聴いてみれば良いだろう。時代の流れと共に進化して行くノルウェーブラックメタル界だがその進化の行き着いた答えがココにあるのかもしれない。とにかく未来系とも言えるその音は好き嫌いが分かれるところだが実に新鮮味があり面白い。

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