DRAUGAR

”From Which Hatred Grows”
 US産ブラックメタル2ND。凄まじく邪悪なVoが強力。ゆったりとKEYがアトモスフェリックに漂いノイジーなギターがなり続け調和の取れていない不安定な音空間を展開していく。一斉に音が鳴る部分では超ノイジーで輪郭すらつかみ難いほどに徹底している。そんな中、強力なVoとKEYがハッキリ浮き彫りで聴こえる仕様になっておりホント強烈。メロウさが漂っており鬱度も高く相当病んいる音と言えそうだ。リズムは打ち込みであろう無機質なブラストを音のメインにならない程度の割合で入っている。激速とか疾走感とかそんなレベルでは語れずノイジーなバックの空気に塗れてしまっている(笑)US産暗鬱系ブラックメタルの目覚しい進化に注目している一部のブラックファンは必須。気味の悪さと邪悪さは同系列の音の中でも頭一つ抜き出ているし繰り返しループで聴くと確実に病みそう。ノイズみたいに耳で聴くのではなく感性で聴くのが正しい聴き方だろうか?ともかく鬱系ブラックを好む方は是非耳に入れておいて欲しい作品。1STも機会があれば是非聴いてみたい。
”Weathering The Curse”
 US産ブラックメタル3RD。前作みたいに無闇に打ち込みブラストを絡ませない分、メロウさを主眼に置きだした感じがする。輪郭も明確になってきておりノイズも随分低減されているので聴きやすくなったと言えるが前作と比べての事。まだまだノイジー。基本的にゆったりとしており当然ながらキビキビした部分は感じられない。所謂、躍動感とかは無縁の本格闇サウンドを表現。かなり不気味で不穏感を煽るKEYの音色がまた良い味を出している。ふと、流して聴いていて思ったんだがなんとなくNARGAROTH+GOROGROTHっぽく聴こえるのは俺だけ?#2の物悲しく延々続きそうなリフなんかはディプレッシヴ系に理解がある方には最高の曲ではないだろうか。生きる気力を失い、そのまま静かに眠りに堕ちてこの世に帰ってこれなくなりそう(笑)

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