DRUDKH

”Fogotten Legends”
 ウクライナのブラックメタル1ST。HATE FORESTのメンバーにより興されたバンドとの事。ゆっくりと淡々と荒涼としたリフを延々繰り返すスタイルでありジワジワ展開し染み入るような楽曲を身上としている。だぁ〜〜〜っと走る部分があまり無く、只管一本調子なメロディをダラダラと聴かせてくれるのだが...。そのメロディが非常に荒廃としており実に哀愁ある雰囲気が伝わってくる。全体的に曲が長めでありながらも個人的にはダレる事無く聴き入ってしまった逸品。非常にまったりとしているがコレがまた非常に良いのである。ブラックメタルにスピードと破壊力を求める人には不向きだと思うが叙情派の方は是非。BURZUMとかWYRDNARGALOTH辺りがお好きな人は是非。
”Autumn Aurora”
 ウクライナの叙情派ブラックメタル2ND。アルバムタイトル通り、秋を匂わせるジャケが美しく印象的。前作同様ゆったりと聴きたいそんな作品である。ただ作風は前作とは若干趣を変えており反復リフを積み重ねミニマルに聴かせるという流れから若干展開を重んじる様になったと言えよう。美しいギターソロなんかも一部に盛り込まれている。特にKEYによる雰囲気作りが秀逸であり一種の情緒溢れる感覚すら味わえる。薄っすらKEYを重ねているのだが物凄く効果的に作用している。実に味わい深くまったりと感傷に浸れるといった基本的な路線は前作から全く変わってない。ミドルなパートが主だがドラムの足数が結構多い点が個人的には少し邪魔に感じたけど、これもまだメタルという枠から外れてないという主張が顕著に表れているからなのであろうと勝手に解釈し「これで良いのだ」と納得(笑)
”The Swan Road”
 ウクライナの叙情派ブラックメタル3RD。少し音楽性を変えてきた感じであるが基本的にはファストになっただけであり味わいある部分は変わらず。今回はKEYが表立って導入されておらずあくまでメタルとして叙情的になったと言えよう。相変わらずクリーンギターの導入するタイミング、哀愁あるフレーズなど情緒溢れる楽曲満載。これもまた実に素晴らしい内容である。切なくなるようなギターソロも前作以上に導入しており牧歌的要素なんかも交えている(ラストを飾る#7なんかはモロ)エキゾチックかつ何処か切なくなる感覚はもはや染み付いた体臭の如く(笑)このバランスが同系列のバンドの中でも頭一つ、いや二つくらいは軽く突き抜けており素晴らしい。お見事!!

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