EPHEL DUATH

”Phomula”
 イタリアのアバンギャルドでプログレッシヴなブラックメタル1ST。テクノロジーを活用し知性を感じさせる複雑な展開、更に打ち込みによるリズムが個性的。少しひねった展開が好きな方は必聴盤。複雑な曲構成故に難解なイメージは確かにあるが、個人的に程よく聴きやすい方だと思う。色々な要素が混ざっているので聴いていて非常に面白い。また展開が激しく目まぐるしく、時にアグレッシブに、時にメロディアスに、時にシンフォニック風にも化けたりする。縦横無尽な曲展開にテクノロジーの味付けが随所でチラホラと顔を覗かせる。これが型にはまって異様にカッコイイ。リズムが打ち込みによるため好き嫌いが分かれるかもしれないが個人的には非常に楽しめた作品。また打ち込みによるリズムもコレに限っては一番マッチしている方法だと思う。テクノロジーも多すぎず少なすぎずに丁度良い割合で嫌味ではないと思う。Voスタイルもブラックヴォイスそのものなので新世代ブラックといったところか?
”The Painter's Palette”
 イタリアのエクストリームメタルバンド2ND。おぉ!こりゃ物凄い。最初に断っておくが今作はブラック的要素は皆無である。様々な要素をぶち込んで楽曲もより複雑によりプログレッシヴな方向へ。そして一回りも二回りもアバンギャルドになった。前作の変態的な方法論を究極まで突き詰めた感じで音楽性までも磨きがかかったようだ。トランペットやテクノ(打ち込み)要素をセンス良く盛り込み非常に幅広い音楽視野をもって作られた快作。少々ひねったというよりひねりまくってマス(笑)Voもハードコア風の絶叫スタイルになっているしクリーンVoも多用している。もうジャンルがどうとか言ってられない作風にヤラレた次第。とにかく一曲、一曲に封じられている音の情報が膨大。ステレオの前で釘付けになってもうたわい(汗)なんかこの音、お洒落で知的だなぁ。

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