LOST SOUL

”Scream Of The Mouning Star”
 ポーランドのデスメタル1ST。デビュー作とは思えない充実振りと完成度はやはり注目すべきだろう。モロVADER系のファストスタイルにドラマティックなKEYやメロディを塗した感じである。正確で高速ブラストビートで駆け巡りながら時折入ってくるメロディアスなギターソロがキラリと光っており「お?」と耳を惹く部分が特徴。もちろんアグレッションを殺ぐことなく導入されている。KEYもポイント、ポイントで雰囲気を明確化する為に使用されており、決してメインになってないので嫌味でもないだろうか。雰囲気は決して猟奇的なソレとは違いVADER辺りが描きそうな神秘的な世界観とよく似ており、かなり被ってしまう部分もあるが露骨に雰囲気を醸し出す辺りはNILEが打ち出した方法論にも通ずるモノがある。VADERが描きそうな神秘的な世界観をNILE的方法論で仕上げた...といった表現もアリかと。これぞ神秘デスメタル!
”Ubermensch(Death Of God)”
 ポーランドのデスメタル2ND。ダイナミックなプロダクションになったので攻撃力アップ。整合感も相まってダイナミックになった。神秘的なインストから一転、畳み掛けるようなドラミング、悪しくも荘厳なリフ、それらに覆い重ねては消えるどこか神秘的で雰囲気重視のKEYの味付け等、これらの要素が美味い具合に噛み合っている。より凄みが増したといえる楽曲で一気に駆け抜けていく様はやはり気持ちが良いものだ。前作同様の路線でありながらストロングに仕上げているので前作でぬるいな..とか思ってしまった玄人さんも今回はいけるだろうか?まぁ、個人的には前作で聴かれた耳を惹く妙にメロディアスなソロは減退しているのがちょっぴり残念だが....。何はともあれ何かが迫りくるようなリフが妙に嵌っているのでゾクゾクするアルバムだ。VADER辺りがツボなら間違いなくイケると思われる。カッコ良いっす!

Back