REGIN OF EREBUS

”Of Blackest Magick...”
 イギリスのシアトリカルなブラックメタルデビューMCD。女性コーラスなどフンダンに盛り込み、妖しくゴスっぽい雰囲気を携えながらも疾走するのでCRADLE OF FILTHとよく似た方向性と言える。楽曲に充満する退廃的かつ官能的でシアトリカルな雰囲気、加えてメタル色が強いと言った感じでありその手のファンにオススメ。KEYによる雰囲気作りもこの手にしたらレベルが高い方だと思う。ただ5曲入りなので少々物足りないのとこの手にしたら曲がコンパクトなので(17分弱)あっという間に終わってしまうのでもう少し聴いていたかったと言うのが正直な所である。
”Humanracist”
 イギリスのKEY入りブルータルブラックメタル1ST。路線が変ってしまったがコレはコレでカッコ良い。音が非常に固まってモコモコと聴こえるので分離は良くないがそれにより得体の知れない負のパワーが感じられる作品。押し寄せてくる闇の波動って感じでとてもEVILな作品。Voの音声が小さいのが残念だが邪悪にアグレッシヴに暴れている。特筆するはKEYで邪悪に拘った音色で「コォ〜〜〜〜」(?)ってなる音を多用、神経を逆撫でするかの如く不安感を煽る。加えてインダストリアルテイストを盛り込んだ暗黒度が凄まじい曲もあり適度に汚い音なのがカッコ良い。暗黒色と攻撃力が伴ったなかなかの逸品だが音質に拘る方は避けたほうが無難かもしれない。だがその音の悪さを逆手に取った感じで非常に雰囲気ある世界観を醸しだされている辺りがマニアックな作品。実にブルータルなEVILブラックメタルである。
”Inversion Principle”
 イギリスのファストブラックメタル2ND。猛烈に速いドラムであくまでファストであると言うことをアピールしているかのようだ。炸裂している感じの突発性であり頑張ってるなぁ、といった印象。もともとブラックメタルなので決して音は分厚くないが荒々しさ、勢いが確実に増しており好感度は高い。KEYは最小限に抑えられているが雰囲気を醸し出す材料として楽曲のバックに薄っすらと浮遊する感じで使用されている。(5曲目のオドロオドロシイ使い方が絶品!)決してメロウになり過ぎない所が良い。知名度、存在感、共に小粒なバンドだがイケまっせ。

Back