SEVERE TORTURE

”Feasting On Blood”
 オランダのブルータルデスメタルの1ST。ジャケから見て頂いてもお分かりのようにUS直系のカンニバリズムな猟奇系である。起伏の激しいリフの応酬で繰り広げられるが、演奏にキレがありビシバシキメまくるので妙に整合感があり瞬発力も伴った内容といった印象を受ける。所謂ドロドロした殺伐とした雰囲気と言うよりか何処かサッパリしており、猟奇的なえげつなさと言うよりかは勢いを重視したカッコ良さがあるといった感じかな?キレがある残虐リフも去ることながら時折自己主張するベース、イカツくも低音で深い咆哮デスVoや手数足数が多い起伏あるドラミングなど、それらデスメタルの要素がバランスよくミックスされているのがポイント。適度に複雑でこの手で陥りやすいリフの起伏が複雑すぎてノレない...言う事は決してなく、そうなる一歩手前、要は寸止めで留まっているところが気に入った!こんな音源だから緊張感が最後まで維持されているのは言うまでも無くレベルは相当高いと思われる。プロダクションも良好なのでこの手にしては実に聴き易い音源というのも付け加えておこう。
”Butchery Of The Soul”
 オランダのブルータルデスメタルMCD。音源の寄せ集めでファン向けに作られた意味合いが強いと言った感じであろうか?1STの曲から一曲と過去に出たと思しき2枚の7’EPにCANNIBAL CORPSEのカヴァー、そしてPCで見れる映像を絡めてのリリースである。寄せ集めなので当然音のばらつきはあるモノの基本スタンスは全く変わっておらず、キレのある演奏と内容で押し通しておりブルータルデスメタルの何物でもない音を繰り広げている。CANNIBAL CORPSEのカヴァーもやはりと言うかなんと言うか...(笑)結構ハマッてたりして微笑ましい限り。さて、PCにて観れるPVが入っているのは冒頭にも記しておいたが、このPVにて意外な事実が発覚。普通このデスヴォイスだけ聞くと物凄く凶悪そうなVoの風貌を想像してしまうのが人の常...しかし!ここのVoさんは違った!VoであるDENNIS氏、スッゲ〜優しい目をしているのだ!(笑)コノ瞳で超低音ゴボゴボデスVoかい!って突っ込みを入れたくなるは俺だけではないはず。音楽性と全く関係の無い話で恐縮だが..(汗)
”Misanthopic Carnage”
 オランダのグレイトなブルータルデスメタル2ND。う〜〜むジャケの猟奇性は見事に上がっておりますな(笑)さておき、ファンは安心してブルータルな世界に浸れるので期待通り、もしくはそれ以上の作品だと思う。前作までの流れを継承した形には変わりなく徹頭徹尾、元気の良いデスメタルを貫いている。一寸したプロダクションの向上か、咆哮するデスVoをはじめとする歯切れの良い演奏と炸裂する子気味良いブラストは更にキレを増していると思う。まさにこの手ではベストプロダクションと言えるんではないだろうか?そんなシャープで激烈な音圧の中、ベースがコレまで以上に良く聞こえ、ウネリを醸し出し猟奇的なノリを醸し出している点は特筆モノ。ホントストレートにカッコ良いデスメタルである。爽快感はそのままにドロドロとした世界観がより分かり易く渦巻き始めていると言ったら伝わるか?これぞデスメタル!と言った音をハイクオリティに仕上げており納得の出来である。

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