THRON

”Seductions Of The Unbaptized Darkness”
 ロシア産KEY入りファストブラックメタルの1ST(かな?)。たまにアコギを絡めながら寒々しくも荒涼とした雰囲気を醸し出すリフを掻き鳴らしファストに疾走するブラックである。荒涼とした楽曲に寒々しい雰囲気がたっぷりと流れ込んでおりその手のファンには聴く価値は大いにあるちょっとした拾い物である。この手でよくある音の薄っぺらさはあまり感じず思ったより質が良いので安心して聴けるのではないだろうか?特にKEYが流れ込むタイミングと音色がやり過ぎない感じで嫌味でもなく雰囲気作りに大きく貢献しているところはポイント高し!(女性コーラスが薄っすらと入り込んでいる部分もあり)またメランコリックな部分、壮大なインストがあったりとジャケの割には意外性があったので驚いてしまった作品(笑)1STの頃のEMPERORっぽさを微妙に感じる部分があるためその手のファンは結構いけるのではないかと思う。ありがちな音だがシッカリした出来で侮れない掘り出し物!

T.H.R.O.N.

”Subject To Damage”
 ロシアのシンフォニックブラックメタルの2作目...のはずだがココで聴かれるのはストロングなデスメタルである。その変貌ぶりに個人的にかなりビビらして頂いた作品である。それに伴い微妙にバンド名も改名したようで....(元々はTHRON。文字の間にピリオドが付いてるだけなんだが.../苦笑)音だけ聴いているともう前作の面影なんて何一つ無いと言う..なんとも困惑度満点の逸品。(笑)妙にゴリゴリしたテクスチャーとカチッっト引き締まったブラストが炸裂しており(これがまた速い!)Voは低く吐き捨てながらもデスVo一歩手前のガナリ型で攻め立てるといった作風。曲は至っては聴きやすいモノとなっておりブラスト一本調子では決してなくミドルでへヴィな楽曲まで幅広くこなしており結構カッコ良い。殺伐、猟奇的、という雰囲気はあまりせず、勢いがある疾走型といえるだろうか?前作の路線を期待しなければ結構な出来なので安心して聴ける。因みにDEPECHE MODE、NAPALM DEATHのカヴァー入り。

Back