THYRANE

”Symphonies Of Infernality”
 フィンランド出身、怒涛のシンフォニック爆走メロディックブラック1ST。KEYを味付けに熱く疾走する良質なブラックを聴かせてくれる。炸裂するブラストとKEYによる組み合わせは最近のブラック界ではありきたりなのだがこんなに質の高いバンドはそうもいないだろう。KEYはなくても十分だと思うがKEYによるクラシカルなアレンジが暗黒世界をより一層高めている。演奏も上手くかなりの高揚感を得られるし、やはりこの爆走は気持ち良いものだ。またシンフォニックなのにも関わらず意外とあっさりとした印象もポイントだろう。DIMMU BORGIRがより一層激しくなった感じでもある。それにしても質が高い。個性は無いが品質の勝利。シンフォニックブラックファンは間違いなく買いです。
”The Spirit Of Rebellion”
 フィンランド出身、メロディックブラック2ND。お見事!相変わらず質が高く更に聴きやすく成長した。味付け程度のシンフォニックさだが今作はあくまでギターリフ中心のヘヴィ・メタルっぽくなっている。アグレッシヴになったOLD MAN’S CHILDの3RD辺りの音を想像して頂くと話は早いかも知れない。(特に5曲目)演奏の安定感は抜群なので安心して聴ける。コレはメジャーブラックの一つの形だ。刻みが多くギターリフがブラックメタルとして好みが別れる所だろう。ブラックメタルなのにノレます(笑)嫌味にならない程度のメロディだがそのメロディの質が良いのでメロデスファンにもオススメできる作品。カッコエエっす。ジャケットがお洒落で内容は高品質!
”Hypnotic”
 フィンランド出身、メロディックブラック3RD。また一段とお洒落になったジャケ。内容も大幅に変化しているゾと言わんばかりである。勿論、それなりの覚悟をして購入、家に帰って聴いてみると...やはり大変貌を遂げていた。結果は一言でいうとTHE KOVENANT化した模様(しかも3RD寄り/笑)。ミドルテンポでザクザク、ズッシリしつつも、耳に残る妙に個性的(クセの強い)な音を出している。クセになるかどうかは聴き手次第でおそらく賛否も大きく分かれる音源であることは違いないだろう。ピコピコしたエレクトロニックでキャッチーなKEYが最近のTO/DIE/FORなんかを彷彿させており非常に印象深いモノになっており、如何にもフィンランド産らしい変化を遂げたといえる。

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