VLAD TEPES

”An Ode To Our Ruin”
 フランス産カルトブラックメタル、貴重音源を寄せ集めたブートリリース盤。何枚プレスしたのか、出所も全く不明。CDRでもなく、シッカリとしたプレス盤なのが嬉しい限り。パッケージもスリップケースに入っており見栄えも良し!ブートではあるがこういった形であれCD化されたのは実に喜ばしいことである。#1〜#4は1993年のリハ音源「Winter Rehearsal」、#5〜#11は1995年のデモ音源「Into Frosty Madness」、#12〜#15は1994年のデモ音源「Celtic Poetry」、#16〜#19は1994年のデモ音源「Return Of The Unweeping」が収録されている。やはり全般的に音は悪いのでマニア以外は買わなくていいだろう(笑)。デモ音源なので当然荒い演奏、彼らがどういった音を表現したいか?といった輪郭の部分を生々しく堪能できる。聴き所は「Into Frosty Madness」、「Celtic Poetry」。このCDで言う#5〜#15であろう。これらの音源こそフレンチブラックの基本形なのではないかな?北欧の伝統的なブラックメタルが根底にあるモノの明らかに異なる感触を持ち合わせている。フレンチブラックを語るのに重要な音源だと思うのだが、入手困難といった辺りがネックであろうか。。UGなブラック好きは一度は耳に通しておきたい作品。#11はBATHORYのカヴァー。
”Black Legions”
 フランス産カルトブラックメタル、貴重音源を寄せ集めたブートリリース盤。当然ながら音は極悪レベル。#1〜#6が1998年(ジャケットには1995年と書いてあるがどっち??)のデモ「Black Legions」、#7〜#12が1995年デモ音源「Dans Notre Chute」、#13は同年のコンピレーションに収録されたらしい音源が入っている。内容は次の通り。#1〜#6はカヴァー中心でありMUTTILATIONBELKETREBRENORITVREZORKREなんかをカヴァーしている。MUTTILATIONBELKETRE辺りはまだしも、BRENORITVREZORKREなんかは超マニアでなきゃ反応でき無いと思う。どこの誰だ。一体(笑)やはりBLACK LEGIONS(フレンチ・ブラックメタル集団だそうだ)絡みと言うのは間違いなさそうだが...。さて、一変して#7からはオリジナル曲が始まるワケだがフレンチブラック特有の雰囲気を撒き散らしまくり。やっぱり音が汚いにしろ非常にボコボコな音質なのが悔やまれる。はよちゃんとしたフルレンスだしておくれ。まぁ、ミサンスロピックな精神の元で作られていると思うので大々的にリリースすることはまずあり得ないと思うが...。ラストの曲は彼らにしては一番ファストな曲だろうか?カッコイイです。UGブラックファンオンリー!
”March To The Black Holocaust”
 フランス産カルトブラックメタル、貴重音源を寄せ集めたブートリリース盤。#1〜#5は1995年のMLP「War Funeral March」、#6〜#13は1997年のBELKETREとのスプリット収録曲がそれぞれ入っている。本作を含め上記3枚のブート盤の中では一番音がマトモ(笑)ま、デモではなくちゃんとしたリリース音源を基にしているので当然と言えば当然だが。ジリジリしたノイジーな音に邪悪なVoが乗っかり非常にRAW。マジでクールな仕上がり。3枚の中でも特にオススメしたい逸品。War Funeral Marchでは独特で個性的な楽曲で攻め、BELKETRAとのスプリットでの音源は一番健全(笑)で、弾けていると思う。どっちにしろグレイトな作品。マスト!って書きたいが入手困難なのは変らず。。普通に買えません。。今後、少しでも状況が変れば良いが。

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