<kinta's repo>

前橋文学館特別企画展
第九回萩原朔太郎賞受賞者展覧会
町田 康
-言葉の生まれる瞬間-

2002.3.23-5.26

例えばアナログレコード。

そーっとジャケットから取り出してホコリを落とし
ターンテーブルに乗せて針を落とす。
ステレオの前で耳を澄ましつつ
大きなジャケットを手に取り、裏返したり表にしては
音を噛み締める。

今日は、まさにそんな気分だった。

町田氏の展覧会があると聞いた。
場所は前橋。

何故に前橋?!というあなたに説明しよう。
それは町田氏が「土間の四十八滝」で受賞した第九回萩原朔太郎賞の
朔太郎さんの故郷が前橋市だからなのであーる。

つっても前橋、、、、。微妙に遠い〜〜〜。
気合いを入れてちょっとした小旅行の始まりである。

数回電車を乗り換えて3時間後やっと前橋駅に辿り着いた。
そういえば数年前に『前橋CLUB FLEEZE』でハイロウズを見た事を思い出した。
やたら細長く換気の悪い小さなハコにギュウギュウに人が入って
うっかり自らが酸欠でフリーズした事もついでに思い出した。

そんなCLUB FLEEZEのすぐそばに前橋文学館はあった。
そこに辿り着く迄の寂れた街並から一変して
広瀬川にかかる朔太郎橋(ちょー短い)がなんとも風情があって良い。

入ると30坪くらいのスペースに前橋市内に紛れた
町田ワードの写真のパネルが所狭しと張り巡らされていた。

ボタンを押すと町田氏の朗読が聴けたり
原稿の実物が見れたり
94年にシネセゾン渋谷であった詩の朗読会のビデオが流されていた。

朗読会のビデオは『懐色』を朗読しているもので
町田氏が自宅から持参したと思しきいくつかのオルゴールを手でくるくるまわしながら
ビール片手に読んだりしている感じで、なんとも良かった。
『こぶうどん』でシャウトする町蔵に再び惚れなおした。

『食券買え、ゆうてんねん!!!』

建物の3階にも60坪くらいのスペースが設けられ、
そこでは町田氏の今迄の作品(レコード、書籍等)が展示しており
なんといっても映像コーナーがヤバいっ!
91年にクランクインするも中断してしまった山本政志監督の映画『熊楠』が流れていた〜〜〜!!
いんやー、まさかコレが見れるとはねぇ。びっくり。
貴重な映像が10分くらい見れますよぉ!

あとは現在活動中のバンド『ミラクルヤング』のライヴ映像や
96年に武蔵大学で行われたポエトリーリーディングなんかの映像も見れた。
こちらでも『こぶうどん』を朗読していたけれど94年バージョンの方が熱かったね。

雑誌関係に関しては、町蔵マニアの私はだいたい所有していたりもするが
『あら!アエラの表紙やったんだ〜!』とか
以外と見落としていたモノも発見したりして、ちょっと悔しい思いもした(笑)。

気が付けば入ってから2時間くらい町田展をほぼ一人占め!
閉館前まで、至福のひととき。
あー、贅沢。なんて贅沢な時を過ごしたんだろ〜。

最初は『前橋なんて遠いじゃーん!都内で開催してくれよー!』とか思ったりもしたが
こうして贅沢な2時間を過ごした今となっては
逆にゆっくり見れてラッキーと思うのでした。

便利が良いとも限らない。
わざわざってのがイイ。

例えばアナログレコードのように、、、

たっぷりと町蔵を噛み締めたのであった。
 

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