第2回ポニーズ杯生名島日記

原山真治 @ 生名島虎の穴オーナー


12月20日、モンゴルラリーを走り切ったポニーズクラブ大橋氏は、ニシマキ氏に負けず劣らずヘソが705度くらい曲がっている。だから普通の草トラや公式トライアルにも常に疑問を持っている。

「だいたいやな。バイク乗ってわざわざ走りにくい所を走って何で足ついたらあかんねん?足つこうがバイク押そうが、何が何でも目的地にたどり着くのが大切やと思わんか?それをやな、上手い人はここ通らなアカン、あんた下手やから好きな所を行けみたいなルールはおかしい。上手い人も下手な人も同じコース走ってこそ面白いんちゃうか!せっかく走破性の高いバイク乗ってるんやからもっと楽しもうや」みたいな事をいつも言っている。

それをケニーズクラブ河村さんに伝えたら「はあ〜? 何じやそりや?」と理解に苦しんでいたけれど「あんたらが企画したもんだから、まあ参加するわ」と言ってくれた。でもあんまり理解してなさそうだった。

俺達ポニーズクラブは公式なトライアルに参加したことないし、セクション内で止まれないのでノンストッブルールもあまり関係ないと思うし、持ってるバイクで100%楽しもうと思った。だから第2回ポニーズ杯は、生名島トライアルパークの急な山の獣道と人工セクションを、1周800メートル程のルートを使って、足をつこうがパックしようが、バイクを降りて押そうが何でもいいから走り抜いて、タイムを競おうという型破りなトライアル大会?となった。

しかしいざコースを設定して走ると、何と厳しいこと厳しいこと!
前半は比較的勾配の少ない獣道だが、中盤はアップダウンの連続で息が抜けず腕はパンパン!後半は山の8合目あたりまで一気に駆け登るヒルクライムと、深さ20センチはある腐葉土の曲がりくねった登りの獣道。
最高地点にたどり着いた所ではもう完全に腕はアガリきり、その後は鬼のような下りとなる。だからブレーキもアクセルもクラッチもまともに操作できずに、転倒者が相次ぐ。
平均20分前後かかるコースを、小野さん大森さんは5〜6分で帰って来る。彼らはそれを4ラップもした。いかれたオヤジ達である。設営に5時間も費やしたと言うのに‥…。

「なんでも有り」ルールとはいえ経験の少ないライダーには、ほとんど「いじめ」となった。山崎さんは途中で休憩と水分補給しながら、1時間以上かかってしまったし、稲垣はマシンが自分に転がって来て、軽傷だが打撲でリタイヤした。
河村氏は企画の内容を理解したと思ったら、恐ろしい事を言う。「原山さん。これ面白い!来年のオレトラはこれやろう!絶対面白い!」「ダ・ダ・ダメですよ!これは冬季限定。夏にやったら死人が出ますよ!」「そうか?ニシマキさんなら喜びそうだけどなあ」と、なかなか御満悦。

競技終了後、正田嬢と麻生氏を誘って逆回りを始めた。参加者も物好きだから、皆でそれを見物がてらお助けしながら付いて行く。皆、今まで経験したことの無い面白さを感じたようだ。この日結成した・『腰痛クラブ』の私と山口氏は、2ラップ目は遠慮した。言い出しっペの大橋氏は参加者に楽しんでもらえて一安心といった感じだ。「こんなにしんどいとは思わんかった。2ラップ目は工エわ。でもこれがまた1ヵ月程経ったら、またやりたくなるんやろなあ〜」と、モンゴルの大地を懐かしむのと同じ顔して、言った。

 

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