どうか、来年はまともな作品を…

我輩はテンチョーである。名前はまだ決めて無い。
今日の我輩は元祖本家家元なチヨコレート屋である。
駄菓子屋でも洋菓子屋でもましては邪道な和菓子屋でも無い。 チヨコレートだけを売っている店だ。
古風にいれば千代子冷凍屋である。
使い古された手段だが、死亡時刻を誤魔化せそうで非常に素晴らしい。
まあそんなことはさて置き、今日も今日とて我輩はてらてらと黒光りする様々なカタチをしたモノを売りさばくつもりでいた。

 

 開店

我輩はいつも通り石膏と炭で顔を造ると、逃げ出さないようベッドの脚に繋いだあゆあゆの首筋へとカンフル剤を打ち込んだ。

「うぐッ!は…んッ!」

昨日ドーパミンと打ち間違った所為か、まだ絶頂の只中で空を見ていたが、元気そうで何よりだ。
体調もそのうち戻るだろう。
それに壊れた所で問題ない。どうせ某所から逃げて来たドッペルンケンガーだ。

「ウぐッ!イ、きゅぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!」

痒みに悶える様に関節を無理な方向へと曲げて、裂帛の奇声を上げるあゆあゆ。
見開いた眼の先に何が見えるのだろう…
天空の城だろうか?
もしかすると金色の原かもしれない。
虚空へと腕をいっぱいに伸ばして何かを掴もうとすると、あゆあゆはそのまま事切れた様にぱったりと動かなくなった。
カワイソウなキレイな娘。
我輩は溜息一つ吐いてそれに星条旗を掛けてやると、開店準備をするために店へとおりていった。

しゅぅぅぅぅぅぅ。

店の前にオーブンで融解した塩を撒いて清めると、鮮やかな朝日に向かって四股を踏む。
撒いた塩で液状化したアスファルトに突っ込んだ新聞配達の兄ちゃんが自転車と一緒に融けていたので、聡明にして慈悲深い我輩は頭の鶏冠を切っておいた。
彼にとってこれ以上の形見はないだろう。

「…出番これだけ?」

どっかのロボットの如く最後にサムスアップして沈んでゆく端役に背中を向けると、我輩は店内のディスプレイを始めた。
ショーケースの汚れを深夜のテレショップで買った洗剤で削り取って傷だらけにすると、売れ筋商品を並べる。
初代千代子冷凍
千代子冷凍通
千代子冷凍通奪取
千代子冷凍通多阿保
千代子冷凍対真種麻呂
そうそうたる顔ぶれだ。

「(次は千代子冷凍対可能日だな)」

我ながらウィットに富んだアイディアにほくそ笑みながら暖簾をかけると、我輩は番頭席に正座して徹夜で考えた口上を述べる。

「さあ、某メーカーの陰謀が義理人情を美徳とする国民性にウケたが故に土着してしまった我国独特の習慣日じゃよ〜」

 

  一人目

いい加減いろんな所に喧嘩売る口上も尽きた頃、頭にリオのカーニバルの如く極彩色の飾り羽根をつけた少女が店の前でがおがおしていた。
本日一人目のお客である。
ずんだら長い蜂蜜色の髪をした少女は、派手な飾り羽根を揺らしつつ店内に入って来ようとして…

「が…がお!」

新聞配達員の手に足首を掴まれて転んだ。
どうやらまだ生きていたらしい。
そういえば、半日以上生き埋めになってた何処ぞの巫女さんは掘り出されるなり元気いっぱいだったらしいので、人間生き埋めには強いのだろう。

「がお!みすずちんすぺしゃるぴんち! 放して!放してよ〜!」

とはいえ、アスファルトに埋まってるのが新聞配達員だろうがテレポテーションで「おっと」と飛ばされてきた探検家だろうが少女には関係ないわけで、地面から出ている手に足首を掴まれるという悪夢のようなシチュエーションに当然ながら泣きが入る。

「がお…はな…して…ぇ…こわい…よぉ。が…がお。たすけて…ママ」

とうとう地面に座りこんで、ぐしゅぐしゅと泣き始める少女。
だが、そのしゃくりあげるトーンが高くなっていくに連れて、その口調が別人のものへと変わってゆく。

「ハ…ナし…テえ、エ、え…ぇェ…え……ええいっ!放せぃ、放さぬか。この不埒者ッ!」

どうやら千年前に先祖還りしたらしく、少女は尊大な命令口調と共に立ち上がると、新聞配達員の手にがすがすと蹴りを入れ始めた。
見る見るうちに新聞配達員の手はボロボロになり、赤いモノが吹き出してくる。

あ、指飛んだ。

『おとうさん』を蹴り飛ばした事で戒めが解けた少女は、懐から取り出した紙パックの中身を地面から生えているモノにどろどろ振り掛けて止めを刺すと、極彩色の飾り羽根をぴょこぴょこ揺らしながら店内に入ってきた。

「本日は斯様なあばら屋にご足労頂き恐悦至極」

「うむ。面を上げよ」

我輩は、まだトランス状態から戻らないシリーズ中最強生物少女に拝謁すると、直々の相談という身に余る栄誉をお受けした。

……

……

「ぶいっ!」

時代遅れのVサインを残し、少女はチヨコを胸に抱いて去って行こうとして…
今度は何も無い所で転んだ。

む…すてござうるす…

「よいしょ」と立ち上がった彼女は、もういちど此方を振り向いて照れくさそうに笑うと、首の長いぬいぐるみを抱いてお空に飛んでいった。
足りなそうだが素直で良い娘だ。
道頓堀の地下でイモリの黒焼き屋をやっていた我輩には分かる。
少女の残したバイオレンスの跡に祠を建てながら、我輩は海岸線の先に想いを馳せた。

 

 二人目

「ぴこぴこ」

店番の傍らあゆあゆの燃料であるたい焼きを焼いていると、南部訛りのある特徴的な光速言語で話し掛けられた。
二人目のお客である。

「ぴっこり」

我輩も同じ星の言葉で応対する。
これも無け無しの金をはたいて、わざわざ廃駅まで留学した成果だ。
接客業たるものこれくらい出来なければならないのである。

「ぴこぴこぴーこーぴーこー」

「ぴこ!」

客と軽く冗談を交し合うと、我輩は本日のお奨め品を幾つか試食してもらう。

「ぴこ…ぴこぴこ」

「ぴ、ぴこ」

「ぴこぴこ」

「ぴっこり」

「ぴこ?」

「ぴこ!」

思案の末、どうやら白いトリュフにしたらしい。
古語風に言うと鳥腑。いわゆるモツである。ちなみにウチはタレが自慢だ。
何を基準にしているのか良く分からない『高級』備長炭で焼くと、資源節約の為に直接彼女の口に放りこんでやる。

「ぴこぴこ〜」

もぐもぐと咀嚼した後ごくりと飲み込むと、右手に巻かれた黄色いバンダナで口の周りを拭いて、彼女は嬉しそうにぴこぴこと帰っていった。

「ぴこ〜」

そういえば、土産は要らなかったのだろうか?
さんさんと降り注ぐ陽光の中、タレ付きの黄色いバンダナはどこまでも目立っていた。

 

 三人目

「……何奴じゃッ!」

突如として背後に湧いた気配に、我輩は電光石火の右後ろ回し蹴りを放つ。
だが、手応えが無かった。

「まだまだじゃ!」

間髪入れずに身を屈めて、今度は疾風怒濤の左後ろ足払いを入れる。
先ほどとは逆回転のため若干スピードは落ちたが、それは相手も同じ事…
慣性に従ってふわりと広がった翠の黒髪を視界の端に捕らえることが出来た。
やはり三人目の客だ。
我輩のカンもまだまだ衰えていない様である。

「捕ったのじゃ!」

そのまま自然の流れに任せて身体を回転させ白い手首を掴むと、そのまま自分の方へと引きずり込んで動きを封じる。すると触れている部分から予想していたものよりも随分と頼りない感触が伝わってきた。
まだ未成熟な躯とそれに似合わぬ惑香。
少女から女性へと花開く微妙な年頃にしかない魅力に、一瞬我を忘れてしまいそうになる。

我輩もまだ若い。

「…ぽ」

無骨な戒め中で、少女は言葉通りほんのりと頬を染めていた。

……

……

「…これで」

20キロ分のお米券3枚と20キロ分のチヨコ3袋を交換する。
あらゆる通貨に対応する事でビジネスチャンスを逃がさないのが、我輩の心情だ。
伊達に某牛乳愛好家(ミルクフェチ)と星間取引を行っていない。

「ごきげんよう」

チヨコ袋を器用にお手玉しながら、黒髪の少女は廃駅へと帰って入った。

 

 昼

「∀§ぅ〜うΩぅ〜∞〆ぐぅ〜」

またモノを間違ったのか、何やら宇宙味の言葉を話すようになったあゆあゆに店番を任せると、我輩は昼食を摂る事にした。
とはいえ一人で昼食は寂しいので、丁度来ていた野良狐のまこぴーに孵化したての『にくまんまん』を恵んでやり、店先に作った新聞配達員の祠を見学に来る人々を並んで眺めながらそれぞれの糧を喰らふ。

「やはり取れた手のケンちゃんは美味いのう…」

「あぅ〜♪あぅ♪」

チヨコが溶けない様に、絶対零度まで凍らせた店内の空気。
その中でほかほかと生暖かい湯気を上げる『にくまんまん』の顔を嬉しそうに頬張るまこぴーを見ていると此方まで幸せな気分になってくる。
いつまでも御美しいあの御方がおっしゃる通り、やっぱり食事は大勢の方が良い。

「旨かったらお手、不味かったらお代わりじゃ」

「あぅ!」

差し出されたのは安っぽい鈴の付いた右手だった。

……

……

「ううぐぐぅぅ〜〜……うぐぅッ!」

胸に『(T_T)』なロゴが書かれた『にくまんまん』の体の部分まで残さず胃に収め、満足そうな顔で山に還るまこぴーの背中を見送った我輩は、店番のあゆあゆにカルビノイドを打ち込んで営業成績を白状させると再び仕事に戻る。
さて…

 

 四人目

「只今、オヤ時デン分ガ秒じゃ」

「そんなギャグ言う人、化石です」

来店するなりそうのたまった少女は臙脂の制服に格子模様の膝掛けを羽織っていた。
四人目の客だ。

「チヨコに石を入れても良いですか?」

オーダーメイドにも即座に対応するのが我家の掟。
「ぎぶみ〜ちよこれいと〜」と叫びつつ原料を集め、戦後の焼け野原から店を立ち上げた我輩にとって、そんな事など造作もないのである。
まずは花崗岩にコーティングを施す。
作業を続けながら、我輩は頭に白カビを乗せた少女と雑談を始めた。

「こんなの喰えるのは『奇跡の胃袋』の持ち主だけというのは、『奇跡』という言葉の使い方として最悪じゃのう」

「そういうネタいう人、嫌われますよ…ファンに」

「同意者は結構いると思うのじゃがのう…」

我輩はそう言いながら、今度は蒼鉱石にコーティングを施す。

「ところで『Kanone』や『「…くー」「起きないから奇跡っていうんですよ」』等のネタは、我輩が元祖なのを知っておるか?」

「そんなネタ。当時あのBBSにいた人以外、誰も信じませんよ」

「残念じゃのう…」

少女の同意を得られずにしおしおしおりん(発行・CP)になりながら、我輩は賢者の石にコーティングを施す。

「なら、おぬしのFCは我輩が本家なのを知っておるか?」

「一応そうですね。更新滞ってますけど…」

「イタイのう…」

出来あがったブツを少女に渡すと、我輩は店の片隅で一人いじけた。
たまにはこんな内輪ネタもある。

 

 五人目

「わぷ! チヨコ…にょぐえ!…ザァマス」

童女の間違った台詞回しに我輩は思わずエアーズロックをも砕く拳を振るってしまった。
『わぷ!』は、シャボン玉が割れた時以外は使ってはいけない。気を付けないと、何処ぞの壊れモノが激怒するらしいのだ。
ちなみにこの場合は、『にょわ!』を使うのが正しいのである。

では、もういちど…

 五人目

「にょわ! チヨコがいっぱいザァマス!」

幼きパンチドランカーが、棒読みな有閑マダム口調で感嘆の声を上げる。
後ろで何やら黒い人が念を込めていたが、この際気にしないことにした。

ところで…

そろそろつまらなくなって来たなら、早々にブラウザを閉じるが良かろう。
どうせ壊れたSSだ。やる気もそろそろ尽きてきてる。

「これだけいっぱいあるなら、オマエもイチコロザァマス!」

童女は後ろの黒い人に棒読みな有閑マダム口調で声を掛けると、がッしょんがッしょんと膝の関節を曲げない歩き方で、我輩の方へと歩いてくる。
大人がやると不気味なだけだが、そこはそれ童女がやるぶんには可愛らしさがあるので良い。偏愛と笑いたければ笑うが良かろう。
どうせ壊れた作家だ。将来も不安定この上ない。

「んに…これでいいザァマス?」

なんに使うのかは知らない事にしておくが、童女は二液混合方式(バイナリ―)の液体炸薬入りチヨコを選ぶと、硬貨を1枚、我輩の手にぽとりと落した。
これだけしかなくてずっと握り締めていたのだろう。1gのアルミニウム硬貨は、童女のロリな体温で生温くなっていた。
だが、自分の精一杯の気持ちを想い人伝えたいという童女の気持ちにいたく感動した我輩は、サービスに液体炸薬入りチヨコ取扱説明書も付けてやる。
独語と縄文語と象形文字で書かれてるのでどれか一つは読めるだろう。

「では、失礼するザァマス」

童女はカクカクと口を動かして礼を言うと、そのまま夕闇の空のお星さまになった。

 

 六人目

「……」

夕方 その少女は黙って入ってきた。
川澄に挨拶は無いらしい。

「……」

胸にズラリと合計発言権27730の勲章をぶら下げた寡黙な少女は竪穴式店内をぐるりと見回した後、その細く締まった腰からすらりと両刃の剣を抜いて、肩の高さで水平に構える。
昨晩、鏡の様に磨いてやった刀身に、彼女の人形めいた無表情が映り…

一拍

「ふっ!」

短く、だが大きな呼気と共に、少女は我輩目掛けて床を蹴り肉薄してきた。
空気を裂き光速で突き込まれるその切っ先を我輩は眺めて…
ただ眺めて…
眺め続けて……
もはやこんな作品など止めて、その剣の露にしてしまおうとも考えた時…

「神速」

コンマ以下ではどう考えても間に合わない音数の言葉を我輩は叫んだ。
瞬間、世界がスローモーションになる。
どろりと重い空気の中に身体をねじ込みながら剣を避けると、泳ぐようにして彼女の左側面に回り込みその顔面に融けたチヨコで満たされたボウルを押し付けた。
そして、そのまま向かいの壁まで飛ぶ様に走り抜けて店が壊れない程度の強さに加減しつつ相手を叩きつける。

「 ……」

「…」

ゼロの領域から帰ってくると、手早くボウルを少女の顔から外してやる。
凝固点ギリギリだったチヨコは、少女にしては珍しく驚愕に染まった表情を綺麗に象っていた。

「1500円じゃ…」

「……はちみつクマさん」

少女は臙脂色のスカートのポケットからウサギさんのサイフを取り出すと、弐千円札を摘み出して、おずおずと我輩に差し出す。
恥ずかしがり屋な客は、世界でたった一つのチヨコを胸に抱くと、ほんの少し頬を染めて幾千万の私と貴方で運命に打ち勝つ為に1999.04.01の熊本へと還っていった。

 

 閉店

「あさ〜ひるだよ〜ゆうごはん食べて学校(定時制)いくよ〜」

冬眠に飽きたなゆなゆが、オールレンジな挨拶と共に地下から登ってきた。

「けろぴー」

どうやらお腹が空いているらしい。
仕方なく我輩は、手近にあったななぴーをその可憐な唇に押し込んでやった。

「不味いアル」

どっかの食欲魔人のような台詞を吐くと、なゆなゆは美味を求めて閉店後の店内をうろうろと彷徨う。
一応まこぴーもあるのだが、やはりここはあの他に類を見ないふさふさとした食感を持つけろぴーでないとダメだろう。

仕方なく我輩はけろびーを求めて動物園に行った。

動物園ではポテトのバーゲン中だった。だが残念ながらけろぴーは売っていなかった。
ぴこぴこという音に涙を飲んで背を向けると、我輩はぬいぐるみ屋に向かった。

ぬいぐるみ屋では主のバーゲン中だった。

怖かった。
主に見つかったらあの前歯で頭からばりばり食べられちゃうんだ。
でもハムスター並にお馬鹿な主は、脳味噌を食べると翼人の記憶を人間じゃ受け取りきれないみたいにキャパシティオーバーで死んじゃうから、脳味噌だけはハジがちゅーちゅー吸うんだ。
そうやって、あの二種族は共存してるんだ。

恐怖におののきながらぬいぐるみ屋を後にした我輩は、山葉堂に辿りついた。

山葉堂では里村茜がバーゲン中だった。

でも、我輩はオマケの上月澪の方が欲しかったので、里村茜はじゃむおじさんに売ってあげた。
じゃむおじさんハとても喜んでクレ…

くれ…

くれたたたたたたたたたた

たたたたたたたたたたたたたたた

たたたたたたたたたたたたたたたたたたたた

たたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた

たたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた

たたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた

っタ。

 

 白

「うにゅ?」

最後のタバ○コに火をつけると、目の前でなゆなゆが首を傾げていた。
どうやら赤い月の悪戯にあっていたらしい。
とりあえず我輩は月を砕くと、食卓で納豆をかき混ぜていたけろぴーをなゆなゆに返してあげた。

「けろぴー」

なゆなゆはけろぴーをひとのみにすると満足したらしく、その場で泥の様に眠ってしまった。
我輩もその隣りに身体を横たえると、泥の様に眠った。

どろどろ…

どろどろどろ…

どろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろどろ

ッン?

 

「うぐぅ?」

最後のウィス●キーを空けると、目の前であゆあゆが首を傾げていた。
どうやら高野の呪いを受けていたらしい。
とりあえず我輩は、高野山に神鳴を落すと、あゆあゆの口に泳げないたい焼きちんを詰めこんでおいた。
あゆあゆは「うぐぅうぐぅ」言いながらそれを飲み込むと、満足したのか奇跡を起こしてくれた。

ボクのねがいは…

ネガティブ。

いつのまにか文章がMOON.になっているが気にしない。
故にオチも浮かばない。
だが、このまま終わらせては文句が山の様に来そうだ。

どうしよう?

どうしたらいい?

どうしよう?

どうしたらいい?

どうしよう?

どうしたらいい?

どうしよう?

どうしたらいい?

どうしよう?

どうしたらいい?

どうしよう?

どうしたらいい?

どうしよう?

どうしたらいい?

どうしよう?

どうしたらいい?

どうしよう?

どうしたらいい?

どうしよう?

どうしたらいい?

 

「あぅ?」

最後のコ◎ーヒーを頭から被ると、目の前でまこぴーが首を傾げていた。
どうやらえいえんのせかいから帰ってきてしまったらしい。
我輩としては不安だらけの日常を捨てて、みずかと永遠に戯れていたかったのだが、帰ってきたものはしょうがない。
とりあえず我輩は、まこぴーの頭に北欧の揚げ饅頭を180℃のラードごと乗せてやる。
頭から湯気をたててまこぴーはちりんちりんすると、二足歩行で自分の部屋に戻っていった。
我輩はその背中を見送ると、今日の分の絵日記を書いてベッドに横たわった。

 

 どうか、来年はまともな作品を…

 

 

 

 

 後書き

ぶっつづけ15時間 。
ミカドはもうダメなの。
ごめんよ…。
タバコ一箱吸っちまった。
ウィスキー一本空けちまった。
コーヒー3リットル飲んじまった。
もう寝るわ。