危 険 な 施 工 例
施 工 例 1 (柱の下に基礎が無い例)
建売住宅に良く見受けられる施工例の一つで、外周の基礎立ち上がり部分の換気口の
上に柱がある。言い換えれば柱の下に基礎が無く、地震時1.5tの軸力が土台に加われば折れる。
普通の2階建住宅でも長期において、通り柱
1.0t〜1.5t、間柱 0.5t〜1.0tの軸力があり、計算上、
柱の下に基礎が無ければ地震発生時、このような土台は、いつ折れてもおかしくはなく、
危険な施工例である。
施 工 例 2 (耐震補強金物が無い例)
2階建て木造住宅にとっては一般的な通り柱の施工ですが、耐震補強金物がありません。
通り柱 1.0t〜1.5tの軸力は、平面プラン(L型やいびつなプラン)にもよりますが、地震時は、
建物が、ねじれ 最大1.5t〜2.5tの引き抜き力が発生します。ホールダウン金物(柱の引抜力用)
耐震補強金物なしでは、倒壊します。(L型で1.0t、T型で1.3t、V型で1.5〜1.8tが限界です)
しかし、「地震が来ても外壁にベニヤを貼って耐力を保たせるから大丈夫!」と
営業担当の人は説明すると思います。残念ながら、構造用合板を貼っても引き抜き力を
減少させることは不可能ですし、耐力をむやみに増やすと逆に引き抜き力が増大します。
阪神淡路大震災で多くの建物が倒壊したにも関わらず、未だに簡単に倒壊する
住宅を施工しているのが現状です。