妹。

 


唯、加奈、私が強烈に印象付けられている妹達。しかし、それらは実であろうと義理であろうと
ゲームの、架空の妹にすぎません。妹萌えは現実で、しかも実妹で萌えてこそ真の妹萌えと
言えやしないだろうか? このサイトの主、MU-6さんにも少し生意気で、だけど本当は
寂しがりや。兄的には可愛くて仕方なく、目の中に入れても痛くない妹がいます…

MU-6さんとの付き合いはあまり長くなく、しかも実際に出会ったことなど一度もありません。
強いて言えばチャットで会話をさせてもらった程度であります。が、私はMU-6さんに
非常に近い何かを感じてもいるのです。妹が大好き… 唯一無二、絶対普遍のこの気持ち。
強烈なまでの妹に対してのこだわりは私とMU-6さんを精神的双子にまで昇華させ得るほどであり、
私は彼の一挙一動がまさに手に取るようにわかるのです。心の動きも同様に…

義理はしょせん他人でしかありません。精神的に戸籍的に妹という看板を貼り付けることは
できても血の絆だけは如何ともしがたいものがあり、実の関係と比べること事態が間違い。
実はいい… 遠く二人が離れ離れであったとしても、体を流れる同じ血に語りかければ
寂しくなんてありません。指先を少し切ってみる。溢れる血を口に含んでみる… 妹の…
味がする… これで寂しくなんてなくなるから実の関係というのは不思議です。



MU-6さんと妹さんは今、離れ離れで生活しています。



「お兄ちゃん… 私を置いて行っちゃうの…?」

「あ… 違うんだ… お兄ちゃんはいっぱいいっぱい勉強して知識を高め、力を付け、そして
お前を死ぬまで守り続ける力を得るためにいくんだ…」

「でも… でも…」

「ふふ。大丈夫。お兄ちゃんは毎日朝起きたらお前のカワイイ顔を思い浮かべ、学校で辛いこと
があったならお前の優しい顔を思い浮かべ、夜寝る前にはお前の美しい顔を思い浮かべる… 
何時でもお前のことは忘れない。いや、忘れたくても忘れられない。お前がいるから強く
生きていられる。お前はお兄ちゃんの全てであり、お兄ちゃんはお前のためだけにあるんだ…」

「私だって… 私だってお兄ちゃんのことが大好きだモン! でも… でも… 寂しいのは
嫌だよ…」

「仕方ないなぁ… あまりお兄ちゃんを困らせないでおくれ… よし、分かった。お兄ちゃんが
お前に勇気が出るおまじないを教えてあげよう…」

「え? 何? お兄ちゃん? あ…」

「…」

「…」

「…」

「どう? 勇気が出た?」

「ぐすっ… もっと… もっと… お兄ちゃんと離れるのが嫌になったよぅ… せっかく、
せっかくお兄ちゃんとキスができたのに、これからお別れするなんていやだよぅ…」

「離れ離れなんかじゃないよ」

「どうして?」

「僕とお前は同じ血が流れる実の兄妹だから、さ。お前の血はお前の血でもあり、僕の血でも
ある。そして僕の血も同じくお前の血でもあるんだ… 離れ離れなんかじゃない。僕達はいつだって
二人だ…」

「…うん」




某MU-6氏が実家を離れる際に語ったであろう愛の旋律です。実妹萌えに恥じない、実に漢らしい
萌えっぷり。ここまでできて初めて妹萌えを語れるのです。妹を容姿や身体で見るやつはクズ。
そうではなく「妹」を愛するのです。

氏は今までに幾つかの妹萌えだからこそ体験できるイベントを数多く立ててきました。私が
今まで氏と接した中から感じ取れたものを次にご紹介します。離れ離れ。障害。そして和解…




「お兄ちゃん? 私ね… 告白されちゃった…」

「…そ、そうか… よかったな… ははは…は」

「それだけ?」

「お前にもやっと春がきたじゃないか… 兄として妹の幸せを望まないわけがないだろ?」

「…」

「どうしたんだ? 今度、俺にも紹介してくれよ? ははは…は」

「お兄ちゃんの…」

「ん? どうした?」

「お兄ちゃんのバカーーーーーーー!!!!!!」

「!」

「わ、私がお兄ちゃん以外の男の人を好きになるわけないじゃない! それを…それを…
お兄ちゃんは… もう私のことなんてどうでもよくなったんだ! 好きな女の人ができたんだ!」

「ちがう! 俺は、俺は今でもお前だけを愛してる。いや、お前しか愛せない… お前でなきゃ
ダメなんだ… もし、お前が他の男と結婚にしても、俺はそのまま一人で生きていくつもりだ…」

「じゃあ、なぜ!?」

「お前の幸せが、俺の幸せだから…だ。お前が全てだから、そのお前が幸せと感じていること、
好きになった男のことを俺は否定することはできない。なぜならそれは同時にお前の悲しみを
生んでしまう行為に他ならないから… お前の悲しみは俺の悲しみ…だから」

「なんでよ… お兄ちゃん全然わかってないよ… どうして私にはそんなにまでも優しいのに
自分を愛してあげないの? お兄ちゃんの悲しみは私の悲しみでもあるんだよ? そして、お兄ちゃん
以外の人と一緒に居ること以上に悲しいことはないの…私にとって… もう忘れちゃったの?」

「でも、お前喜んでいたじゃないか? 彼氏が出来たって」

「ばかばかばかぁ! あれは単にお兄ちゃんに構って欲しかったから言っただけ! お兄ちゃん
最近全然私に会いにきてくれないんだもの。電話も…」

「…」

「ごめん。勉強も大切だけど…やっぱりお前が… 一番大切だ…」

「お、お兄ちゃん?」

「甘えは禁物。そう自分を律してきたつもりだったけど… それがお前を悲しませるだけだって
ことに気付かなかった自分が恥ずかしい… 俺も… 俺も… お前に甘えてもいいのか…?」

「当たり前じゃない… 大好きなお兄ちゃんに甘えられるなんて、私にとって最高の幸せだよ…」

「○○○…」

「お兄ちゃん、大好き!」




気持ちのすれ違いも、二人の血の絆にとってはどうということはありません。水が下に流れるが
如く、春が来て夏になり、秋が来て冬が訪れるように、全ては自然にあるがまま…
実だからこその絆、愛。

そして兄を目指した少女が彼と同じ学び舎に入り、同じ屋根の下で生活始める…




「おきて! お兄ちゃん、おーきーてー!」

「うぅぅ…」

「今日は一時間目からの日でしょう? 単位ダメになっちゃうよ?」

「勘弁してくれ〜」

「だーめ。お兄ちゃんの恥は私の恥でもあるんですからね!」

「ぐぅ」

「はいはい。早く起きてね。朝ご飯の用意ができてるよ。いっしょに食べよ?」


・・・・・。


「もう、乱暴に食べるんだから〜 ほぅらぁ、ご飯粒がホッペにいっぱいついちゃってるじゃない。
仕方ないなぁ〜 あたしが取ってあげるね」

「はぐはぐはぐ… ん? ああ、頼むわ」

「お兄ちゃん、こっちむいて。そして、じっとしてて…」

「あ…」

「ん…ぅ…」

「…」

「…」

「…」

「お兄ちゃん… 大好き…」

「俺も… 愛してるよ…」

「さ、さあ! 一緒に学校いこっ!」

「…そうだな」

二人に待つのは輝かしいキャンパスライフ。先に何が待つかは私にもわかりません。ただ、一つだけ
いえることは、この二人の兄妹ならばどんな困難でも乗り越えていける。明確な理由を
示すことは出来ませんが、同じ妹萌えを共有している彼のことは、これから先も応援していきたい。
なぜなら、私が叶えられなかった実妹を神様からプレゼントしてもらった彼だから。私の分まで
妹さんに萌えて欲しい。心のそこからそう思う。


そして…




この日記を二人仲睦まじく読んでいる二人の姿が思い浮かぶ…




「あ、お兄ちゃん? みてみて! ほら、ここのえっじわーすってホームページ」

「ん? それがどうしたんだ」

「この日記でかかれている二人。なんだか私達みたいだね?」

「…幸せそうな二人だな」

「私達も、ずーと二人でいられるといいな…」

「ああ、そうだな…」

「お兄ちゃん、あたしを…○○○を絶対に離さないでね…」

「離すもんか… 俺の… 大切な… 愛しい妹を…」


MU-6さんに幸あれ。