はじめてのおるすばん(Win)
メーカー ZERO 総合評価 60点(及第点)
ジャンル ADV
発売日 2001/12/28
シナリオ 非公開 その特定層を狙い撃ちな絵柄で発売前から話題騒然。
多くの人々を「これは本当にZEROのゲームなのか?」と驚かせたとか。発売直後は売り切れ店が続出した。
原画 非公開
サウンド 非公開(Little Wingほか)

※以下の評価は1/8公開の日付表示修正版に基いています

個人的エピソード
全然ロリィな人ではないのですが、あの絵にすっかり魅了されてしまったので迷わず購入。
…これでロリコンじゃないとか言っても誰も信じてくれなさそうな気がします(^^;

内容
しおりちゃん と さおりちゃん は双子の女の子。
ふたりともおとなりに住んでいる“お兄ちゃん”が大好き。
最近は、えっちなことに興味津々。
“お兄ちゃん”にいろいろ教えてもらっています。


そんなある日、 しおりちゃん と さおりちゃん は“お兄ちゃん”と
いっしょにおるすばんすることになりました。
季節は夏。夏休み中なので、時間はたっぷりあります。
さてさて、どんな楽しいおるすばんになるのでしょう?
(メーカーサイトより)

システムとか
必要容量は最小2MB〜最大で約600MBまで。
最大インストールをした場合には、プレイ中CDが不要なのでそちらがお勧め。

ゲーム自体はビジュアルアーツ系共通のエンジンであるAVG32で動作。
というわけで、同システムを知っている人には「いつもの」で通じてしまうかと(^^;
個人的には安定性が高いですし、不満はありません。

セーブ数は24個。
特定のEDを見るだけなら難易度的にはさほど高くないので、これだけあれば十分かと。
基本的に同じ流れの繰り返しですしね(ぉぃ
ただ選択結果が次回以降のHシーンに反映されるので狙ったシーンを回収するのは若干骨かもしれません。
シーンやCGのコンプリートを考えている方はご注意を(それでもセーブ数が足りないってことはないでしょうが)。

スキップは既読スキップのみ(Ctrl押下で強制スキップも一応可能)
何気に何度もプレイしないと全てのCGやシーンを回収することはできないようになっているので、
相変わらずの高速スキップは重宝しました。

バックログはPageUp,PageDownキーないしはメッセージウィンドウ下のボタンで実行。
読み返せる量は最大で99ページ分。
テキストを読み込むタイプのゲームではないので、需要があるかは疑問ですが量としては十分でしょう。
ただ、どうせバックログをこういうゲームに付けるなら音声再生機能も付けて欲しいところです(^^;

鑑賞系はCG・BGM鑑賞とシーン回想を用意。
少なくともこのソフトに求められている物は全て揃っていると思います。

絵とか
原画さんは非公開ながらかなり可愛らしい絵を描く実力派。
このつるぺたぶりはその筋にはたまらないかと思われます(ぉ
私ですか? 私も好きですが、何か?
塗りの方は標準レベル。原画の良さを殺すことなく丁寧に塗られていると思います。

CG枚数は49枚(パターン違い除く)。
EDを除く全てのCGがHシーン絡みという漢らしい仕様です(笑)
枚数自体は多くありませんが、プレイ時間・5800円という低価格・さらには1回のHシーンに1〜3枚はCGが用意されているという点を踏まえれば決して少なくはないと思います。

音楽・音声とか
BGMはPCMで収録、全9曲(うち1曲はボーカル、1曲はカラオケ版)
いくら何でも実質的なBGMが7曲というのは少なすぎるのではないかと。
まあゲーム自体の流れを考えれば増やしようがないというのも、また真なりなんですけど…(^^;

ゲーム中ではほとんど印象に残りませんが、質の方は水準レベルには達しています。
曲を単品で聴く分にはほのぼのしててゲームの雰囲気にも合っていて悪くないと思うんですが、どうしてこうも印象に残らないのか不思議です。……音声のせいなのか?(ぉぃ


音声は女性のみフルボイス。
さて、この音声ですがかなりクセが強いです。
双子のどちらも声が外見年齢よりも年をとっているのは同様なんですが、特にしおりちゃんに問題が。
通常のシーンはともかくとしてHシーンでの何か危険なクスリを使ってしまったかのような声はどうにかならなかったのでしょうか?
多分舌足らずな声で喘ごうとした結果だとは思うんですが、怖いです(^^;

そんなわけで音声面ではあまり評価することはできません。
パッケージには「萌え萌えボイス」とありますが、あれではむしろ萎えボイスかと(ぉ

シナリオとか
ロリ・萌え・エロ。以上
その3つのキーワードで全ての説明が終わってしまうかのようなシナリオです(^^;

このゲームの流れは以下のような具合になります。

1.主人公起床→おるすばん先の観月家へ
2.しおり/さおりとの会話
3.しおり/さおりとのH

この3つの行程を約2週間にわたって繰り返す、ただそれだけのゲームです。
それゆえに「シナリオ」と呼べるようなご大層な物語は存在しません。
何しろ2週間にわたる蜜月の日々の後には、伏線も何も無く唐突にEDに移行するくらいですから(ぉ
個人的にはどのEDに行くにしても終盤ではある程度、そのルートならではの流れを用意してEDに向けて軟着陸させる準備くらいはして欲しかったところです。


さて「シナリオ」としては評価に値しない「はじるす」ですが、テキストについてはそうでもありません。
テキストは実はかなり細やかな配慮の元に書かれていることがうかがえます。

例えば双子姉妹は難しい言葉は絶対に使いませんし、多少難しい言葉を使う場合でも小学校の低学年でも知っているような漢字以外は全てひらがなで表記されています。
また「お豆」とか「うさぎさん」などといった幼児性の高い表現を選んで喋らせているのもポイント。
こういった配慮をしっかりしている作品というのは結構少ないのでは?

単純に会話テキストとして見ても、なかなかテンポ良くまとまっていると思います。
私なんかは「エロシーン削っていいから日常会話増やしてくれ」と思ったくらいです(^^;
主人公も真性ロリ野郎の割には妙に馴染みやすいですし、全般的に読みやすいテキストかと。


最初から誰も求めていないとは思いますが、感動とか物語性を求めずに抜きゲーあるいは萌えロリゲーとして割り切って楽しむ分にはこれで十分でしょう。
私も「せめてED直前くらいは…」という点以外はこれといった不満点はありません。

総評
個人的にはそれほど肌に合わなかったのか興奮もしなければ萌えることもなかったのですが(^^;
まあ、それでもまったりした雰囲気は嫌いじゃないのでよしとしておきましょう。

まとめ。ロリを自認する人はとりあえず買っとけ。

テキストへの配慮などを見ても、ロリな人は買って損することはまずないでしょう。
それ以外の人でも「ロリ系の絵を見るのも嫌だ」というような人でもなければ低価格分の元は取れるとは思いますが、わざわざ買うほどのことはないかと。
私の評価は60点としておきますが、属性の深さに応じて最大20点までは加点して下さいませ(笑)

書いた時点での総プレイ時間 約8時間(コンプ、でもHシーンの音声飛ばしまくり←マテ)
お気に入りのキャラ 観月さおり&しおり
お気に入りのセリフ 特になし

初版2002/01/18 最終更新01/19