リトルモニカ物語(PC) ※ディスク2枚組
メーカー RUNE 総合評価 60点(及第点)
ジャンル タブロイドADV
発売日 2001/09/21
シナリオ 猫舌あち・神代流 その筋にはたまらない絵柄で定評のあるRUNEの作品。
同社の「にゃんてシャトン」に引き続きCURE MAID CAFEと提携した宣伝イベントが話題を呼んだ。
原画 野乃原幹
サウンド HIKO

※以下の評価はVer.1.01bに基いています

個人的エピソード
日記の方を読んでいる方ならご存知でしょうが…私、このイベントに2回も行ったのです(^^;
コスプレ姉ちゃんと写真まで撮って買わないのもアレかな〜と。
あと同じスタッフの前作「ぴヨナ=ピコナ」が結構好評だったので。

内容
あなたは、しばらくぶりに生まれ育った街「リトルモニカ」に帰ってきました。
そこは、「音楽」と「芸術」の街として知られる、古い街。
そこであなたを迎えてくれたのが、喫茶店を営む三姉妹「セリア」に「ティナ」、そして「メイ」。
彼女たちとのなにげない日常を暮らし始めたあなたですが、
なぜかその頃から街に不思議な事件がつぎつぎに起こり始めます。
全然関係ないのに、事故や、好奇心や、三姉妹のお願いでそれに巻き込まれてゆくあなた。
その事件には何かが隠されているのでしょうか? 街に秘密が?
そして、あなたと三姉妹の恋のゆくえはどうなってゆくのでしょう?
(パッケージ裏より)

システムとか
必要容量は230/330/460/560MBのいずれかから選択。
音声が欲しいということを考えると実際は460/560MBの二択も同然ですが(^^;

システムとしてはごく一般的な選択肢分岐型ADV…なんですが作中で選択肢はほとんど出てきません。
全6話から構成されるこのゲームは途中の第2話〜第5話までをそれぞれ
3つの候補から選んで進行させていくのですが実質的に分岐はここでほぼ決定されます。
それぞれの話がヒロイン3姉妹に対応していて、選んだヒロインの話が進行していく
わけですが、誰に対応しているかは選択時に表示されるのでオンリープレイをする分には楽勝かと。
その分、サブヒロインやら本筋以外でのHシーン回収には苦労するかもですが(^^;

セーブ数は20個+クイックセーブ1個。
前述したように難易度的には低めなので、不足することはないかと思われます。

スキップは強制スキップのみ。
まあ、第2話〜第5話に関しては重複する部分はあまり多くありませんし、第1話と最終話に関して言えばほとんど全てが共通ルートなので既読スキップでなくても不便は感じませんでした。

バックログはあるにはありますが、申し訳程度といったところ。
読み返せる量が9クリックだけではほとんど役に立ちません(^^;
せっかくRボタンを押すことでボイス再生機能にも対応してるのに……。

鑑賞系はCG・BGM鑑賞とシーン回想およびEDなど一部イベント回想。
これに加えてスタッフルームと鑑賞系は概ね全要素揃ってますです。

絵とか
つるぺた、バンザーーーーイッ!!(帰れ
……そんな叫びが思わず口をついて出るような絵です。
私個人はそれほどロリィな人でもないと信じていた(ツッコミ不可^^;)のですが、
それでも絵の魅力にすっかりやられてしまいました(^^;

塗りの方は正統派のセル塗り。結構綺麗です。
背景もかなり丁寧な仕上がりで、立ち絵も豊富・アクションも大きくて飽きさせられなくて、
絵関係には文句はありません。

枚数の方は75枚(パターン違い除く)
ちょっとティナが枚数的に割を食っていて可哀想かな〜とも思いますが(^^;
特別少ないとは思いませんでした。

あ、あとプログラムによるエフェクトが結構多彩でいい感じでした。
アージュほどじゃないですが、エロゲの中ではかなり上位に属するのでは?

音楽・音声とか
BGMはCD-DAとPCMのいずれかを選択、全17曲。うち3曲がボーカルです。
CDの方には19トラック収録されているのですが差の2曲が何なのかは不明(^^;

曲は明るいポップな感じの物が多くて、質も結構高め。
ゲームの雰囲気にも合っていていいんじゃないかと思います。
恒例のお気に入りはボーカル曲「路地裏パレード」と「小さな街のリボン騎士」
インスト曲だと「Le Concert〜ちいさな協奏曲〜」ってところでしょうか。

音声は女性のみフルボイス。
最初は違和感を覚えた声もなくはなかったのですが、やってみると結構キャラに合ってました。
慣れって凄いですね(^^;  演技も及第点以上はつけられるかと。
女性サブキャラ陣の中でモニカさんにHシーンがないのは納得いきませんが(ぉ

シナリオとか
良くも悪くも萌えエロだけだなぁ(^^;
というのがこのシナリオへの率直な感想だったりします。

というのもシナリオを客観的に見ていくと粗が多いんですよね。

例えば、物語の分岐をシナリオ選択に頼りすぎていてほとんど一本道の物語を
ただ見させられているだけという気分にさせられてしまうのも問題ですし、
1本のシナリオを選んでいる裏で他のシナリオに類する事態も進行している
(セリアの第2話の裏でメイの第2話に似た事態が起こっている、みたいに)
ということなんでしょうが、単体で見ると話の繋がりが要領を得ない部分が多々あったりすることは大きな問題だと思います。

それに「街で起こる様々な事件を新聞形式で見ることができる」タブロイドシステムの存在意義も不明です。
シナリオ進行に伴って記事内容が変わるだけで、見る/見ないがゲームに全く影響を及ぼしません。
記事内容自体は面白いのでそれほど気にはしませんが、せっかくのシステムならそこに分岐を潜ませるとかそういった一工夫があってもよかったように思います。
アイデアは悪くないのに勿体無いなぁ(^^;

他にもシーンが断片的で時間の進行がよくわからないところも多いとか、
色々事件が起こる割にはあまり話が盛り上がらずまったりと進行してしまうとか
セリアはともかく他の姉妹がウィルに惹かれる理由づけが弱いだとか
言いたいことを挙げ連ねていけば大量に出てきてしまいます(ぉぃ


ですが、あえて言い切ってしまえば、これらはこのゲームにおいて大きな問題ではありません。

このゲームはそんな難しいことは抜きに萌える、そういうゲームだからです(マテ

そして、こと萌えに関する限りは十分に頑張ってると言っていいと思います。
ヤキモチ焼きのセリアに、ちょっとずつ開発されていく真面目なティナ、ちょっと生意気なロリ少女の魅力全開のメイ、元気系ネコ娘のミャウと様々な嗜好に合わせたキャラクターがそれぞれに魅力的に描かれています。
どんな人でも1人くらいは属性に引っかかるキャラがいるのでは?

何より個人的にポイントが高いのはHシーンのセリフでしっかり萌えさせてくれたことでしょうか。
これまで色々な萌えゲーをやっても、Hシーンのセリフで萌えたことはほとんどなかったので
何だかこそばゆかったです(^^;

まあ、そういうわけなんで小難しいこと考えずに萌え系ドタバタコメディが好きな方なら楽しめるシナリオに仕上がっているとは思います。
話として見るべき点はほとんど全くないと言っても過言ではないほど少ないですが(爆)

総評
まあこんなものでしょう。買う前の予想範疇なんで問題なし。

まとめ。良くも悪くも萌えコメディ。
もうこれ以外に言いようがありませんし、それ以上の説明は不要かと。
絵が好きでドタバタコメディが好きなら買ってもいいかも。
それ以外の方は……まあ無理に買う必要はないと思われます(^^;

書いた時点での総プレイ時間 約10時間半(コンプ)
お気に入りのキャラ セリア、メイ
お気に入りのセリフ 「だって……ウィルに他に好きな人がいるのも、いたのも……、私が許さないんだから」
「理想は……浮気の暇もないくらい……だもんっ」
「……メイのおっぱいちっちゃいから、おにいちゃんはちっちゃいおっぱいを好きになってくれなきゃやだ」

初版2001/10/03