Piaキャロットへようこそ!!3(Win) ※ディスク2枚組 | |||
メーカー | F&C FC02 | 総合評価 | 65点(及第点〜佳作) |
ジャンル | ADV+SLG | ||
発売日 | 2001/11/30 | ||
シナリオ | 稲村竜一 | 2001年11月30日に「大悪司」と共に日本中を席巻した言わずと知れた超有名シリーズの3作目。 前2作と同様の高評価を得られるかが注目された。 |
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原画 | 橋本タカシ・藤宮博也・蓮見江蘭・鈴平ひろ | ||
サウンド | おおくま けんいち |
個人的エピソード |
買った理由は極めて単純明快。前作が好きだったからです。 「Piaキャロットへようこそ!!2」は歴代でも5本の指に入るくらい萌えましたから(^^; とか言いつつ全然期待せずに買ったんですけどね(マテ |
内容 |
主人公「神無月明彦」はPiaキャロット本店でバイトをする受験生。 彼は学園生活最後の夏休みを迎えようとしていた。 そんな7月の昼下がり、彼は本店のオーナーに呼び出され、 8月に新規オープンするPiaキャロット4号店の夏季限定ヘルプを相談される。 最初は乗り気ではなかったが、同僚である「高井さやか」に相談した結果 4号店のヘルプを承諾することになる。 4号店にはPiaキャロット各店舗から経験者が集まり、 主人公は本店代表として8月の1ヶ月間4号店で寮に住み込みのバイトをすることになる。 そこで様々な人たちと出会い、そして、8月の終わりにはどんな思い出が心に刻まれるのか。 その答えを見つける為には、実際にPiaキャロット4号店でバイトをしてみてください。 (ピアキャロ・ドットコムの紹介ページより) |
システムとか |
必要容量は350MB/900MBのいずれかを選択。 フルインストールすると起動時にCDなどが要らないのでそちらがオススメ。 有名シリーズなのでシステム解説は不要な気もしますが簡単に。 ゲームは前作までと同様、自己育成SLGとADVの融合した形で進行。 プレイヤーはマップ移動してヒロインと会ったり、会話で適切な選択肢を選ぶのと同時に アルバイトや非番時のコマンド選択によって自らを磨いていくことになります。 とはいうものの、このゲームではADVの比重が強くSLG部分の結果はあまり重要ではありません。 攻略に必要なパラメータは比較的簡単に達成することができますし、 パラメータによるイベントの変化なども一部キャラクターに見られるだけであまり多くは存在しません。 マップを移動するのと同様に「狙っているヒロインと同じシフトに入る」という意味合いが前作までより色濃く出ているように思います。この辺もよりADV的になったと思う理由ですね(^^; セーブ数は30個。ヒロインは8人ですし、まあ足りなくなることはないでしょう。 誰を進めている最中かのチェックなども入れられますし、使い勝手は悪くないと思います。 ただ1日に1〜2回のコマンド実行時と1日の終わりにしかセーブできないのは不便です。 今までのシリーズもそうでしたけど、これはどうにかしていただきたかったところ。 F&Cのゲームといえばクイックセーブなどが充実していて無闇にセーブ数が多いのが特徴なんですから(ぉぃ スキップは既読/強制をオプションで選択して、スキップボタンで実行。 速度はなかなか高速で快適です。 バックログは50ページ分可能。 ログ内の音声再生も可能ですし、高機能な部類に入るかと。 鑑賞系はCG・BGM鑑賞にシーン回想といった一般的な物に加えて 作中で買えるビデオ(一本道のミニADV)鑑賞、さらには声優陣のコメントまで完備。 コンシューマならともかくエロゲで声優さんのコメント付きは珍しいかもしれません。 早くも移植を意識しているということでしょうか?(^^; 作中でゲーム機を買った時にできるミニゲームが入ってないのがちょっと残念です。 システムは基本的には軽いし、安定していて使いやすいシステムだったと思います。 不満点はセーブ関連くらいでしょうか。よくできています。 |
絵とか |
原画さんはどの方もピンで十分お客さんを呼べる面々。 どのキャラも総じて魅力的な絵だと思います。 立ち絵・背景も全く問題なし。外注の背景の使い方もさすがに手馴れてます(^^; イベントCGもこちらも文句なしのハイクオリティ……と書きたかったのですがやや不満が。 フルカラーで塗られた美麗CGのゲームと比較すると「減色してるな」というのが一目でわかってしまうんですよね〜。 ピアキャロシリーズは常にその時のF&Cの限界に挑戦してきたようなイメージがあるので できることならフルカラーCGを採用して欲しかったというのが正直なところです。 まあ文句つけてても256色ってことを差し引けばレベルは高いですけどね。 枚数の方は鑑賞モードによれば317枚(諸々含む) そこから立ち絵と複数キャラで重複カウントされてる分を除くと……211枚。 さらに制服パターン違いを取り除くと全部で179種類くらいでしょうか。 いずれにせよ枚数的には十二分で少なさを感じることはないでしょう。 これまでのシリーズよりもHシーンCGが増えてるのがポイントです(笑) あとこれは前作から言われている不満ですけれど、3周強要するのはやめてください(´Д`; 制服のパターン違いは家庭用Pia2みたいに1回で回収させて欲しいものです。 |
音楽・音声とか |
BGMはOgg VorbisかMIDIのいずれかを選択して再生、全30曲。 うち2曲がボーカル曲です(MIDI選択時は再生不可) ボーカル曲も聞けますし、出来も格段に上なのでマシンパワーが許すならVorbisでの再生を推奨します。 さてF&Cといえばヘナチョコ風味な楽曲というのは半ばお約束なわけですが(^^; 今回に関して言えば悪くありません。水準は十分に超えています。 特別強く印象に残るとか、驚くようないい曲はありませんがゲーム中でも上手く使われてるかと。 そんな中のお気に入りは「さよならは言わないで」とOP・EDの両ボーカル曲。 特にOP曲「永遠のストーリー」はなかなかいい曲ではないかと。 Pia2の「GOGOウェイトレス」ほどのインパクトはありませんけどね(^^; 音声は男女・メイン/サブを問わずフルボイス。 どのキャラクターに関してもしっかり合っているし、演技力は十分。 この辺りは声優さんを使い慣れているというか、さすがとしか言いようがありません。 |
シナリオとか |
あまりにも普通すぎる……(´Д`; キツイ言い方ですけれどこれが「ピアキャロシリーズ」という有名シリーズの最新作に対する意見です。 このシリーズは別に元々シナリオを読ませるタイプのゲームではありません。 にも拘らず高い評価を受けていたのはひとえに「凄まじく萌える」からにほかなりません。 ところがこのソフトに関して言えばあまり萌えません。 少なくとも私は今までの作品と比べてそれほど萌えませんでした。 で、最大の武器を失った状態で見てみると色々とダメなところが目に付くわけで。 最後の方の飛躍であったり、主人公の行動の不可解さ、あるいはプレイヤーの選択に対しての シナリオ不整合など様々な問題が散見されます。 この問題に多少目をつぶって見ても、やはりこれといった盛り上がりに欠ける感は否めず 全体的に淡白に何となく終わりを迎えてしまうと言わざるを得ません。 つまらないということはないんですが、逆に面白いということもないという……微妙なところです(^^; 本当に「どうだった?」と聞かれても「普通だった」としか答えようがありません。 またどのキャラのシナリオも1度は主人公ないしヒロインがヘコむというような流れになっていたり、 双方が惹かれていく過程の描写が乏しいため説得力に欠けるという共通項もマイナスでしょう。 特に前者に関しては萌えさせることを至上命題とした、ピアキャロシリーズにそういった醒めさせる要素を含ませる意義があったかは疑問です。 それが無ければもっと評価は上がっていたかもしれないのですが…。 ただ、年上組シナリオに見られる複数回HなどH度の向上は評価できると思います。 とらハなどが示した萌えとエロの共存をある程度達成できているのではないでしょうか。 少なくともF&C基準で見れば「圧倒的」と言っても差し支えないくらいのボリュームでした(^^; #なにしろお尻とかまで出てきますし、4回もHシーンあったりしますし え〜とシナリオについて総括しますとですね。 客観視すれば今までのシリーズも似たような出来だったりするのですが(ぉ まあそれを主観で打ち消してしまうほど強力な萌えを持っているかが最大の違いかと。 正直「シナリオを読ませよう」的な色気は不要だったのでは?と思わずにはいられません。 ちなみにプレイ中何度も「麒麟も老いては…」という言葉が脳裏をよぎったのは内緒(ぉぃ |
総評 |
客観視すれば悪くありません。普通に普通の出来だと思います。 問題は世の中の「ピアキャロシリーズ」というものへのイメージが普通以上だったってことですね。 まとめ。人気シリーズは辛いよという典型。 某大型掲示板などで叩かれているみたいですが、これこそまさにシリーズ物の弊害でしょう。 ちゃんと水準程度の出来には収まっているのに世間がそれでは許してくれないという。 ある程度客観的にゲーム全体を見て65点としておきます。それなりには面白いです。 買えば一定以上は楽しめますし、少なくとも最近のF&Cゲームで1番なのは疑う余地はないかと(^^; |
書いた時点での総プレイ時間 | 20時間15分(全キャラクリア、CGは制服パターン違いは一部未回収) | ||
お気に入りのキャラ | 高井さやか・羽瀬川朱美 | ||
お気に入りのセリフ | 「あたしは、どこでもいいの…。一緒にいられれば…」 「う、うそよ。本気にしちゃいや…。ううん、本気にしちゃってもいいかも…」 |
初版2001/12/07