好きだよっ!(PC) ※ディスク2枚組 | |||
メーカー | エーテル※リンクは親ブランド | 総合評価 | 60点(及第点) |
ジャンル | ADV | ||
発売日 | 2000/07/14 | ||
シナリオ | 御子石勇太 | 「Campus」のエーテル、2作目にして遺作。 これを最後に解散したわけですが、やはり 開発期間を長く取りすぎたんですかね? |
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原画 | きみづか葵 | ||
サウンド | 石川智久 |
個人的エピソード |
まあ、きみづかさんの絵が好きなんで。それに遺作ですしね。 えっと……ご祝儀ってやつですか?(違←正解は香典 |
内容 |
痴漢電車誤爆!? それが新橋美奈との出会いだった。 そんな最悪の出逢いを果たした主人公・淳と美奈。 だが、何の因果か淳は美奈の姉・玲奈の所属する同好会へと、入部することに。 部員は淳と玲奈の2人きり。 姉の身を案じた美奈も「淳から姉を護る」という名目で入部する。 かくして物語は始まる。様々な出来事、変わる関係。 お互いの立場に戸惑うも、それでも無常に日々は流れていく…。 (マニュアルを編集&自分で追記) |
システムとか |
ゲームはマップ移動及び選択肢分岐で進行しますが、 イベント発生や後述のコスプレHモード発生のために必要な好感度を稼ぐという意味では マップ移動の方が重要な意味を持ちます(シナリオ的な選択は簡単なものばかりですし^^;)。 このマップ画面では誰がどこにいるかがきちんと表示されるので、特に悩むことはないのですが 移動先での会話が1箇所につき1〜2パターンしかないので毎週のように移動しているとはっきり言って飽きます。 にもかかわらず一応、移動しておかなくてはならないので作業化してしまいます。 せめてパターンがもっと充実していれば苦にもならないのですが……。 セーブ数は原則30個ですが、新たなファイルを指定することで無限に増やせます。 わかりやすく説明するとPSのメモリーカード1ブロックで30個保存できる…みたいな感じでしょうか? 読み返し機能は存在していません。 スキップは既読スキップをシステムとして搭載しています。 またCtrlキーを押すことで強制スキップにもなるようです。 鑑賞系はCG・音楽・シーン回想・エンディング鑑賞と非常に充実しています。 さらにこのゲームの特徴として本編中に出てきた様々な衣装を着たヒロインとHできるという「コスプレHモード」の存在が挙げられるでしょう(雑感は後述)。 何でもVer.1は不具合の塊みたいなものだそうで、我が家でも強制終了はくらわなかったものの各種の不具合が発生しました。まあ、その辺も後述ということで^^; |
絵とか |
原画はきみづか葵さん。繊細な感じの女の子を描く方ですね。 この方の絵はかなり好きです。前作「Campus」も持ってます。 #ほとんどやってなかったりしますが(爆死) で、CGの方ですが塗りも含めてなかなかレベルは高いと思います。 横向いた時の顔のデッサン狂いがどうにも気になりますが、 これはもう原画さんの癖なんだろうなぁとか思います(ぉぃ ゲームウィンドウは800*600で表示されるのに実際にCG等が表示される領域が小さい (640*480くらい?)のは何とも残念に感じてしまいます。 あそこまでセーブやらロードやらのボタンが大きくなくてもいいと思うのですが…。 あとOPやEDがなぜaviファイルなのかは理解できません。 特にEDはスタッフロールとそのキャラのCGという一般的な作りなんで、 あれならプログラム制御+CD-DAの方が良かったというのが率直なところです。 |
音楽・音声とか |
音楽は全部で17曲。PCMとCD-DAのどちらかを選択可能です(CD-DAは最大インストール時のみ)。 ですが、PCMだとノイズがずいぶん入るので、容量に余裕がない場合以外はCD-DAでやるのがオススメ。 システムのところで述べた不具合としてはVer.1だとEDムービーが流れている最中にその直前の曲がかかりっぱなしになるというものが挙げられます。曲によってはムービーの音でごまかされてあまり気にならなかったりもしますが、やっぱり気になります^^; 曲の出来としては割といいと思います。 ボーカル曲「ココロノカタチ」、「長き眠りからの帰還」「見慣れた景色」辺りがお気に入りで、 反面コスプレHモードで流れる「オリエンタル・ダンス」はむしろ耳障りで嫌いです(ぉ 音声はメインキャラのみ一部再生。 若干ノイズがあるものの甘い感じの声質が多かったり演技の方もなかなかで個人的には満足です。 「ふみゅう」とか「みゅ」とか萌え誘発ワードも用意されてますし(爆) ただ「○○くん」の「くん」の部分だけ呼ぶのはいただけません。 それくらいなら名前固定でもいいからそれ以外の方法を模索してほしかったですね。 今は修正されているようですが初回版を修正せずにやると音声指定ミスがありました。 それもそれなりにちゃんとしたシーンで(泣) |
シナリオとか |
最近こんなのばっかりで恐縮ですが、「悪くはないんだけどなぁ」といった感じです。 やっぱり作る時間が足りなかったんでしょうか? とまあ、そんな前振りは置いておいてシナリオ評価です。 会ったことのない人に会ったことになってる不整合であるとか、有名であろう新橋姉妹のことを主人公が全く知らないのは不自然が過ぎるだろうというようなツッコミどころはあるもののシナリオレベルが低いとは全く思いません。 にも関わらず前述の評価になってしまうのは前半と後半のギャップゆえだと思います。 前半は基本的には普通の学園恋愛物として進行していくのに対して、 後半は主人公の父と新橋姉妹の母の再婚やらSF的、ファンタジー的な展開(ネタバレなので内容は割愛)やらで 物語の飛躍がありちょっとユーザーを置いていってる感じがします。 特にメインの新橋3姉妹のうち美奈や玲奈ではそれを強く感じました。 「ヒロインの裏設定に基づく感動系の流れ」と「義妹や義姉と恋に落ちてしまった葛藤」という2つの要素に挟まれた結果としてどっちつかずになってしまったように思いました。 またサブキャラのシナリオが愛里を除いて唐突にEDを迎える印象が強いのもマイナスでしょうか。 マップ画面で出会い続けた結果、ラストイベント→H→終了というような形なので…。 聖なんかはなぜ主人公に惹かれたのかもよくわかんないままEDなのでガッカリです^^; 3姉妹+愛里あたりは飛躍はともかく話としては纏まっているし、 それなりに面白いんで逆に詰めの甘さみたいなものを感じずにはいられません。 個人的には「萌え〜」とかのたまっていられた前半の学園パートの方が好きだったりします。 後半でも「萌え〜」とか言ってましたけどね、バレンタインの時なんか(爆) コスプレHモードについて付記しておくと、「声が付いたきみづかさんのCG集」みたいに捉えればいいと思います。 エンドレスで喘ぎ声を流すよりラストまで短くても話があった方が盛り上がると思うんですけれど。 それでも使いましたけどね(核爆) |
総評 |
ふみゅう。また「あとちょっとで」ってソフトですよ〜。 そろそろもっといい感じのソフトに会いたいもんです。 まとめ。水準以上には達している恋愛物。 事情があったのは察しますが遊ぶ側には関係ないんでバグなんかについては何とかしてほしかったところです。 それと「ユーザーに媚びすぎ」と言われそうですがもっと萌え系に特化するか、梨奈シナリオに見られたような「すれ違いと葛藤」の方にウエイトを置いた方向性になっていたらもっと評価は上がったような気がしてなりません。 なんというか微妙に決め手に欠ける惜しいソフトでした。 |
書いた時点での総プレイ時間 | 15時間(コンプ) | ||
お気に入りのキャラ | 新橋美奈 | ||
お気に入りのセリフ | 「こんな私でも…夢を見て、恋をして、ときめいて倖せな気持ちになれたんだもの…」 |
初版2000/08/15