ティアフルアイズ〜あなたしかいない〜(Win) | |||
メーカー | 仮面商会(恋愛系) | 総合評価 | 60点(及第点) |
ジャンル | ADV | ||
発売日 | 2002/09/06 | ||
シナリオ | 夏野桔梗 | VA系列の新鋭ブランド仮面商会の第2弾。 応援サイトにボイスメッセージを届ける、応募者に抽選でコロッケをプレゼントなどの企画で注目…されたと思う(^^; |
|
原画 | Feather walts | ||
サウンド | Takashi.M |
個人的エピソード |
バナーを貼って宣伝するとボイスメッセージが貰える企画がオフィシャルで 行われていたんですが、それにウチのサイトも参加したので。 応援した以上は買わないとマズイだろ、ということで買ってみました(ぉ |
内容 |
主人公は学園の校舎裏の丘で、1人の少女と出会った。 彼女は制服ではなく、白いワンピース姿で、丘の上にたたずんでいた。 その少女は、誰もいない丘の上で、愛の告白を行っていた。 主人公に気が付いた少女は、恥ずかしそうに俯くと、何も言わず立ち去った。 誰かに伝えるためなのか、それとも・・・・・・ その後、学園祭の運営委員に選ばれていた主人公は、学祭の会議に出席した。 そこで偶然にも先ほど丘の上で出会った少女と、再び遭遇する。 彼女の名は三凪夏美(みなぎなつみ)、主人公の一年後輩だった。 挨拶を交わし早速打ち解ける二人。 しかし白いワンピースのことを尋ねると、何故か彼女はそのことは秘密にするようと、主人公に頼んだのだった。 学祭の準備が進んでいく中、主人公は白いワンピースの少女「夏美」、同じクラスメイトの「玲」、 そして学園の正門前でジャグリングをしているジャグラーの「ミハル」たち3人と、 様々なトラブルやイベントを通じて、より深く触れ合っていくことになる。 しかし仲良くなることで、普段明るい彼女たちの後ろに、見え隠れしている奇妙な影に主人公は気付きはじめる。 彼女たちの力になってあげたい、主人公がそう考えるようになっていた頃、とつぜん彼女たちの態度が豹変する。 昨日まで仲良く付き合っていたはずなのに、急に主人公を避けるようになったのだ。 いったい彼女たちの身に何が起こったというのだろうか・・・・・・ (メーカーHPより一部改変して掲載) |
システムとか |
必要容量は270/615MBのいずれかを選択。 フルインストールすると起動時にCD不要ですので、そちらをオススメしておきます。 まあ昨今では600MB程度は低容量の部類に属しますしね(^^; ゲームは移動場所選択+普通の選択肢分岐型のADV。 マップにはどこに誰がいるか表示されますし、普通の選択肢はどれも簡単なものばかりですし、オンリープレイに徹すればまず間違いなくクリアできるでしょう。 難易度的には極めて簡単と言えると思います。 セーブ数は20個。 先ほど書いたように難易度が低いのでこれで十分だと思われます。 スキップは既読/強制の両方を実装。メニューで選択、スキップボタンで実行します。 強制スキップに関してはCtrlキー押下でも可能ですが、まあこの辺は基本ですね。 バックログはゲーム冒頭まで戻れる便利な形式。 ロードしたところ以前も読めるのはありがたいです。 これで音声も再生できれば完璧ですけどさすがにそこまで贅沢は言えません(^^; 鑑賞系はBGM・CG鑑賞にシーン回想が用意されています。 他に珍しいところではネット経由で配布される追加シナリオの存在が挙げられるでしょうか。 9/26現在配布数は1本ですが、これが今後順調に数が増えていくか興味深いところです(ぉ 仮面商会はVA系なのでメインシステムはお馴染みのAVG32だと思っていたのですが、どうも微妙に異なる模様。 新バージョンなのか独自システムなのかは知りませんが使いやすく不満はありません。 もっとも後述する音楽再生での難点などはもしかするとシステム依存なのかもしれませんが…(ぉ |
絵とか |
う〜ん、これは……クセ強いなぁ(苦笑) というのが第一印象なくらいアクが強い絵柄だと思います。 少なくとも一昔前ならともかく今受けるタイプの絵でないのは確かかと。 まあ絵柄は好みの問題が大きいのでさておくとしても、一部やけに立体感に欠けた絵があったりHシーンに似たような構図が多いのはいただけません(´Д`; 塗りの方は…とりあえず及第点といったところでしょうか。 決して良くはないですが、逆に取り立てて悪いということもありません。 他だと背景CGはもう少し力を入れてもいいように思いました。ちょっと雑な印象を受けたので一応書いておきます。 枚数はCGモードによれば104枚(パターン違い含む) ここからパターン違いCGを除くと86枚。 各キャラ20枚前後はあるのでプレイ時間から考えても枚数は十分かと。 |
音楽・音声とか |
BGMはPCMで収録、全16曲。うち1曲がボーカルです。 あまり印象には残りませんが、曲自体は悪くないと思います。 こういったゲームではよく聞く曲調の物が多いので印象に残りにくいんですかね? ただ、曲の質とは関係ないところで不満が。 曲が切り替わる際に無音になることが非常に多いのはどうかと。 最初は演出の一環かと思ったのですが、別に重要でないシーンでも頻繁に無音になるのはプレイしていて違和感を覚えました。PCM再生なんですし曲をフェードアウトさせろとまでは言いませんが、もう少しそういった部分にも気を使って欲しかったです(^^; で、恒例のお気に入りは主題歌「抱きしめて愛おしく美しく」と「白いワンピース」。 音声は主要キャラのみフルボイス。 玲や夏美の演技は微妙な気もしないでもないですがとりあえず及第点はあげられると思います。 個人的には音声の収録ビットレートをもう少し向上させて欲しかったです。 ノイズなんかはないんですが音質がイマイチに思えたので(ぉ |
シナリオとか |
あらゆる意味でシナリオ短すぎ(´Д`; としか言いようがないお話です。素材は悪くないだけに勿体無い話とも言えましょう。 さて、まずは全体像と長所から述べていきましょう。 このシナリオは至極オーソドックスな学園恋愛物です。 現実世界にいたら危ない人にしか思えないような突飛なギャグもなければ、変な口癖を持った萌えキャラもいなければ唐突に現実世界を侵食するファンタジーな展開も(若干の例外はありますが)存在しません。 ここまで純粋な学園物というのは最近では少なくなった気がします。 個人的には突飛にならない程度なら笑いの部分がもっとあっても良かったかなとも思いますが(^^; 一部シナリオで見られる伏線の張り方やプロットを見るに、今ではある意味希少になったこの手の学園物にしては頑張っている方と言ってもいいかもしれません。 正直な話、難点として挙げるいくつかの点――特に心理描写――に気を付けさえすれば、グッと良くなったでしょう。 少なくともそう思わせる程度の土台はありました。 実際問題、プロットレベルで見れば割といい部類に属すかと思われます。 ただ、実際のシナリオを紐解くと残念ながらその評価は覆さざるを得ません。 理由は極めて簡潔でプロットに対してゲーム期間が、描写が少なすぎるからです。 描きたい物が10あるのに対して5の分量しか用意していないとでも喩えればわかりやすいでしょうか。 ゲーム自体が短いのに、それなりにきちっとした話を無理に尺の中に収めた結果、どこか急展開になり結果話が破綻してしまっています。 しかも主人公にせよヒロインにせよ心理描写が希薄なのでプレイヤーが余計に付いて行きにくく(´Д`; どこで、どうしてお互いに惹かれたのかがあまり伝わりません。 この辺りに関しては「普通の学園物」ゆえに平穏な日常を淡々と描くというスタイルに起因する盛り上がりやイベントの少なさというのも影響しているでしょう。 いずれにせよあらゆる意味でゲーム期間が、そして描写が少ないのが問題かと。 う〜ん、伏線の張り方、消化の仕方、ある程度相互補完的なシナリオと面白くなる要素は持ってるんですが…。 いかんせんプロットに対するシナリオの短さと恐ろしく地味な話なのが痛すぎます(´Д`; せめてもうちょっとどうにかしてくれればなぁ。ああもったいない、もったいない。 |
総評 |
言葉は悪いですが半分以上義理で買った物なので、ある意味予想以上。 買う前はもっと大変なことになるかなとも思っていたくらいなんで(マテ まとめ。あるいは化けたかもしれない凡作。 「たられば」を言っても仕方ありませんが、まずい点をもう少しどうにかしていれば少なくとも佳作にはなれた作品。 本当は50点台が妥当だと思いますが、伏線の扱いなどを好意的に評価してこの点にしておきます。 次は書こうと思ってる話に合わせた尺のゲームを作ってくださいね〜(ぉぃ |
書いた時点での総プレイ時間 | 約10時間半(コンプ) | ||
お気に入りのキャラ | 特になし | ||
お気に入りのセリフ | 特になし |
初版2002/09/26