TWIN WAY〜一瞬の時の中で〜(PC) ※ディスク2枚組
メーカー Studio e.go! 総合評価 50点(凡作)
ジャンル ADV
発売日 2000/07/14
シナリオ 寺岡健治 「ファーランド」とか言うのは禁句ですか?(爆)
いや、SLGとかRPGばっかり出してるからで
別に他意はないですよ。ええ、ちっとも。
原画 山本和枝
サウンド ぴょんも

※以下の評価はVer.1.01暫定版に基づいています(現在は正式修正版あり)

個人的エピソード
前々からこの会社のソフトに興味はあったのですが、SLGは苦手なんで敬遠してました。
今回は学園恋愛ものとのことで購入することに決定。

内容
文武共に秀でた兄。
何をしても、その兄と比較されることに悩む日々。
そんなある日、「人は人、自分は自分だ」と言ってくれた人がいた。
いつでも励ましてくれるまだ見ぬメール友達。
周りで支えてくれる幼なじみ、そして新たな出会い。

俺は「高田僚」。南津学園空手部に籍を置く、二年生男子だ……
(マニュアルを元に編集)

システムとか
ゲームはマップ移動と選択肢で進みますが、選択肢分岐はHシーンでのCG分岐を除いては^^;
極めて少ないです(ヒロインによってはストーリー的な分岐は存在すらしません)。
移動マップ画面ではどこに誰がいるのかが表示されていますし、
ごく稀に出る選択肢も素直な物ばかりですから難易度としては限界まで簡単になっています。
#久々に攻略サイトに頼ることなくクリアしました(ぉ

1週間は平日・土曜・日曜の3つに分けられそれぞれのパートで1回ずつ移動します。
セーブはこの移動シーンでのみ可能です。ちょっと不便に感じました。
そのセーブ数は20個。難易度の低さを考えると十二分な数だと思います。

読み返し機能は存在せずスキップはCtrl押下による強制スキップのみが用意されています。
まあ、テキストが重なる部分はそれほど多くないので既読スキップの意義はないかもしれませんが^^;

鑑賞系はCG・シーン回想・音楽と全て揃っています。
我が家の環境でVer.1.01暫定版を動かすと後述しますが音楽周りに重大なミスが見受けられます。
噂によるとコピープロテクトが原因らしいのですが、プロテクトのせいで正規ユーザーが損益を被るとしたら
許容しがたいものがあります。

絵とか
人気のある原画さんですし、柔らかな感じで個人的にも好きですが難点もちらほら。
キャラの描き分けが弱いです。さすがに同じゲームの中での違いはわかりますが、
もし同社の他作品を買っていたら声と制服以外で区別がついた自信はありません(爆)
あと個人的な趣味で言えば口の位置がもうちょっと低い方がいいかな〜と。

また一部のイベントCGで手抜き?というようなデッサン狂いが散見されたのが残念です。
基本的には綺麗だと思うんですけどね。
それとCGモードでは200枚近くあるのですが、パターン違いが多くて実質枚数としては80枚程度でしょうか。
少ないとは全く思いませんが、見た目よりは少ないですね。

通常シーンでは立ち絵の出来は安定していましたが、背景の一部(特に階段と背景にいる人物)が雑なのはかなり目立ちました。階段が板か壁かに見えちゃうんですよ(苦笑)

音楽・音声とか
音楽は全部で15曲。PCMとCD-DAのどちらかを選択可能です。
ここで注意しておきたいのはどちらにも問題があることです。
前者は音質が若干劣る(一部の曲を除いてはそれほど気になりません)のとプログラムミスで鳴らせない曲が1曲あるという点。そして、後者はやはりプログラムミスか曲のループ再生ができない(次のトラックに進む)という点です。
後者に関しては主人公が中に出した時に悲しげな曲がかかった時に大笑いさせてもらいましたけど。
最初は演出なのかと思いました^^;

このメーカーの曲は「ぴょんも節」などとも呼ばれて一部には熱心なファンもいるだけあって
出来の方はなかなか良いです。
恒例のお気に入りは「While Catch The Wind」「Tension」とボーカル曲「Twin Way」です。
とりあえずボーカル曲はMP3に変換しました〜。

音声の方はNetshowで再生。質は決して悪いとは思いませんが、
声質が似た方がいるのとボリュームが大きくなった時にノイズが目立つように感じました。
あと一番声的に好みな綾乃役の声優さんのイントネーションが時々変なところがあったかな、というのが感想です。

シナリオとか
流れは決して悪くないと思います。ヒロインが主人公に惹かれる様子なんかも微笑ましいですし。
主人公も出来の良すぎる兄と比べられて悩んでいるという設定は不安でしたが、
ウジウジとしたところはなくスポーツマンらしいと言いますか気持ちのいい好青年です。
学園恋愛ものとしてはいい作りだと思います。

と、このように全体の流れとしては悪くないと思うのですが、気になる点もやっぱりあるわけです^^;

このゲームのウリは「おかわりモード」で気に入った女の子とは何度もHのおかわり自由というものなのですが、
正直これが単なる作業と化しているのが何とも残念です。
告白されて恋人関係になるとマップ上で会うだけで必ずHシーンに突入します。
このHシーンは数パターンは用意されているものの、数回目で打ち止めになってしまうので辛いです。
H回数はキャラによっては20回近くにもなるので、5回目辺りからのスキルアップ(笑)がないのはちょっと…。
Hシーンのテキストと音声を問答無用で飛ばしたのは久々です(ぉぃ

で、そのくせ恋人になってからのイベントは少ないのがちょっと不満でした。
それ以外だと各キャラが相互に関わるイベントがほとんど皆無(後輩の2人組除く)なことも多少気になりましたが、まあこの辺はありがちなことかもしれませんね。
#同じ部活に出入りしてる「久美」「佐由美」あたりは絡む方が自然かと思いますが

それと「Milkyway」と同様、フラグ管理にいい加減な個所があったのも残念かな、と。
佐由美とのH(3回目以降)が2回目に使われるシーンよりも先にあったり、
「2回目のH」が3回あったりと凄いことになっていました。
夏コミに向けてのグッズ準備に割く時間があるなら修正ファイルを公開してください>メーカーさん

流れの良さを無茶な回数のHとフラグのいい加減さ、
恋人になった後のイベントの少なさが殺してしまっているというような印象を受けました。
しかし、放課後の教室で10回もHしたり恋人の家に毎日のように泊まってたら周りに気付かれるなり、
何か言われるなりすると思うんですけどねぇ…^^;

総評
全体的には好感触だったんですけどねぇ。
なんか最近こんな「あとちょっとで良くなるのに」みたいなのばっかですね。
これを不作と捉えるか否かはその人次第でしょうけれど…。

まとめ。難易度低めの恋愛物。(どんなまとめだ)
おかわりモードがあそこまで極端な作りじゃなくて(それこそ「とらハ」シリーズのような作りで)、
かつプログラムやスクリプトがマトモに機能してればもっと点は上がってました。
正式な修正ファイルで修正されれば60点以上付けてもいいかも。

書いた時点での総プレイ時間 10時間40分(コンプ)
お気に入りのキャラ 高峯綾乃
お気に入りのセリフ これといってなし #まあ話がいいわけじゃないんで

初版2000/08/08 最終更新2001/02/27