吸血殲鬼ヴェドゴニア(PC) | |||
メーカー | Nitro+ | 総合評価 | 80点(良作) |
ジャンル | ADV | ||
発売日 | 2001/01/26 | ||
シナリオ | 虚淵玄 | 前作「Phantom of Inferno」が好評だった ニトロプラス注目の第2弾。 今回も男性ボーカルを起用したデモなど 独自路線の展開を見せた。なんだかなぁ。 |
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原画 | 中央東口・NIθ | ||
サウンド | 礒江俊道・大網剛(choir) |
※以下の評価はVer.1.02に基づいています。
個人的エピソード |
まあニトロの新作で虚淵さんがシナリオ書くなら買いますよ。 なんといってもファントムは名作だと思ってますし。 |
内容 |
狩人の夜が始まる… 吸血鬼……生者の血を糧に永遠の時を生き長らえ、 古の昔より歴史の影で暗躍してきた闇の眷属。 その不死の肉体を求めて策謀をめぐらせる邪悪の信徒たちの前に、 闇の仕置人、吸血鬼ハンターたちが立ちふさがる。 現代に蘇る聖戦に、運命の悪戯で巻き込まれていく主人公と、 彼を取り巻く少女たち。彼らに、生きて再び夜明けを迎えることはできるのか? (パッケージ裏より) #どう読んでもエロゲの紹介文じゃないです、これ |
システムとか |
必要容量は最小130MB、最大で500MBほど。 最大だとCDが不要なのでそちらがオススメです。 まず最初に一言。祝・脱Director!!(笑) 独自システムを使っていますがなかなか軽快で好印象。 セーブ数は30個。分岐の少ないソフトなんで十分です。 スキップは既読スキップのみ。右クリックで表示されるメニューで実行します。 選択肢に来るたびにまたスキップさせないといけないのがちょっと面倒なんで、そこは是非改善して欲しいところ。 読み返しはなんといつでも頭から読み返せます。凄い機能です。 私のやった中では初めてなんじゃないでしょうか。そこまで必要かはさておいて(^^; 鑑賞系はCG鑑賞とシーン回想のみ。 結構音楽の出来がいいのでBGM鑑賞モードも欲しかったですね。 ただ、それ以外には特に不満点はありません。 独自システムでこれなら十二分に合格点なのではないでしょうか。 |
絵とか |
まあ、相変わらずクセがありますね。ここの主義なんでしょうか? とは言うものの発売前からデモや雑誌でずっと見てたら、可愛く思えるように(ぉ というわけで個人的には全然OKなキャラデザです。 リァノーンとかモーラとか可愛いじゃないですか。(別に同意は求めません^^;) 男キャラもかっこいいですし。 キメラヴァンプの面々はちょっとアレですけどね(^^; で、塗りの方ですがこちらもなかなか綺麗なのではないかと。 前作ファントムを比較すると格段に塗りレベルが向上しています。 3D部分も多少浮いている感は否めないものの、それなりの出来にはなっています。 戦闘シーンなんかはこっちの方が動きがある絵を作りやすいかも。 枚数は鑑賞モードによれば199枚。 ここからパターン違いや武器・クリーチャーなど「普通のゲームならCGモードに登録 されないだろ」的なものを独断に基づいて削ると約110枚。 いずれにしても不満を感じる数ではないと思います。 |
音楽とか ※音声はありません |
BGMはPCM再生。BGM鑑賞モードがないので曲数は不明です。 私のカンでは15曲くらいかな…と思うのですが自信はありません。 (サントラ発売によって全23曲、うち2曲がボーカルと判明^^;) OPおよびEDはボーカル曲。かなりいい曲です。 多分、紅白出場歌手が歌うエロゲ主題歌は前例がないと思います(笑) 相も変わらず作中での使い方が上手いですね。ピッタリ合っています。 質のほうはかなり高めだと思います。 ストリングスやアコースティックギターの響きが多いので、その辺も私の評価にはプラスになってますが(^^; あとはジャーマンメタルとかが好きな人も気に入るかな、話的に(謎 お気に入り曲はタイトル画面・リァノーンの「夢」や「昔語り」的なシーンでよく流れる曲に 通常会話時のギターベースの曲、それとOP、EDのボーカル曲です。 (それぞれ「悠久」「幻想」「休息」というそうな) キャラは立っているし、セリフ自体は長いわけでも数が多いわけでもないので 音声を付けても展開が殺されることはないでしょうが、これはこれで。 付いていたらもっと没入できただろうというのは、たしかにそうなんですけど。 |
シナリオとか |
一言で表すなら特撮変身ヒーロー物です(爆) いや、変身するし知らない間に改造(この場合は、吸血鬼化)されてるし バイク乗るしで仮面ライダーってのが1番手っ取り早い説明なんですって。 「大人向けの仮面ライダー」みたいな感じですかね? わかりにくいですね。 話の解説に戻ると、人にあらざる力を得てしまった主人公が否応なしに戦いに巻き込まれ、 大切な人や暮らしを守るために戦うという流れで、全部で13のパートから構成されています。 ……まんま1クールのヒーロー物ですがな(ぉ こういう部分って人によっては癇に障るかも。 #毎回OPとED(テロップ・スタッフロール付き)も流れます(^^; お約束です 相変わらず「戦わざるを得ない状況」に持ち込むのが上手くて、すんなり話の流れに乗ることが出来ます。 展開や演出も見事の一言に尽きます。引き込まれること請け合い。 最後のまとめ方も納得がいく綺麗な終わらせ方なので(切ない終わり方が半数を占めますが)、 個人的にはこれといった文句はありません。 お話としてはかなりの水準にあると言えましょう。 ですが、前作のように絶賛するほどでもないというのが本音。 理由の一つとして挙げられるのがインタラクティブ性の完全な欠落でしょう。 このゲーム、分岐が半端ではなく少ないです。 クリアまでに選ぶ行動選択は最大で5つ! 多すぎて難易度がいたずらに上がるのも困り者ですが、 ゲームである以上「ただ読ませる」だけではダメなのもまた然り。 もう少し選択肢を増やすとかで「自分で選んで物語を進めている」という参加意識や 同調性を高めてくれればなぁ、という点が残念無念。 あとは戦闘。1回やる分にはなかなかスリルもあっていいですが、繰り返しプレイするには少々辛いです。 メッセージ同様、戦闘も経験済みの物は飛ばさせてくれると非常にありがたかったのですけれど。 #CG達成率100%にすればスキップできますが、あんまり意味ないです… 実際これらの部分と主人公に残された時間の短さゆえの短期決戦な物語構造でなければ、 ファントムより面白い話になった可能性も十分にあったと思いますし。 |
総評 |
文句もつけてますが、面白かったですよ実際。次も買います。 まとめ。良質切ない系ヒーロー物。 悪ノリが過ぎるくらいヒーロー物を踏襲した演出やらもあるんで、そういった物が気にならなければ。 オススメ物件の1つではあります。 システム・絵・音楽と総合的な完成度はたしかに前作を上回っているのですが、 以前あった荒削りな魅力が多少なりを潜めたので、この評価。 といっても十分他とは違う路線を歩んでますけどね(^^; |
書いた時点での総プレイ時間 | 18時間30分(コンプ) | ||
お気に入りのキャラ | リァノーン・モーラ・ギーラッハ(マテ | ||
お気に入りのセリフ | 「騎士道は根にして茎。その上に咲いた花ばかり、余人は愛でて尊ぶがな」 「あなた達と私たちは、光と影の綾模様。捜し求め、狩り、滅ぼしあう運命」 「今日までの自分を赦して、明日からの自分を変えて、生きていける」 |
初版2001/02/11 最終更新2001/05/01