９月４日 小燕有約 タオ語録 その３
タオパパがタオ音楽の基礎作りに貢献？
燕：あなたはどこか他の歌手と少し違うなあって思う。皆あなたの才能はすごいって言っている。確かにあなたは素晴らしい才能をもっている。なんていうのかな。あなたには下積みがあるっていったらいいのかしら。音楽的なしっかりした基礎があるって気がするの。それは自分以外のたくさんの歌手に曲を書き、プロデユースした過程で培われた基礎っていうものなのかしら？
タオ：実はね、僕の音楽の基礎作りを助けてくれた一人のシンガソングライターがいるんだよ。それは陶大偉！つまり僕の父！父のおかげで色々なトレーニングをすることになった。たとえば、僕は父のやる子供カラオケの手伝いをさせられたんだよ。
燕：本当？あなたは、そんな経歴まであるの？
タオ：この経験は本当につらかった。悲惨！
燕：そうよね。自尊心もあるものね。
タオ：子供の音楽ってそれだけでも難しい。更に大変なのは、父の考える子供音楽ってなんだかとても古典的。それプラス、カラオケでしょう？僕の作る曲は大人が歌うのだってそれなりに大変なのにね。歌うのは子供！当時父がいつも「小胖（ちびデブ）！3歳の子供はこういう歌を唄えると思うか？」ってきくから、僕は「3歳の子供は歌えないと思うよ」っていうと、父は「お前は間違っている！3歳の子供は歌えるんだ！」当時父は子供カラオケを作る必要があったんだ。ピアノを弾く僕の背後に立って、圧力をかけてくるんだよ。「もっと子供が歌えるようなかわいい歌をつくれないのか〜！」っていう感じ。父が求めるのは、こんな風にかわいらしい歌！（かわいい身振り付きでメロディーを口ずさむタオ！）「僕にはできないよ！」って抵抗すると、「いや！お前はできる！やるんだ！ピアノをひいてみろ！」って。
燕：あなたの音楽って他のミュージシャンと比べて幅広い気がする。一つの形式におさまってないっていうのかな。オープンな感じがする。多元的な感じがするの。様々なリズム、様々な曲調、古さと新しさ、中華の世界と、海外が交じり合っている。
タオ：その点については、父に感謝しなくてはいけないね！子供の頃、いろいろと脅迫されてきたから！
タオ：いろいろと鍛えられて磨かれたのね！
陶：そう！忘れられちゃったかなあ。昔小燕おばさんと父のアルバム、僕はギターを弾いたよね！まだ覚えている。ある日父がお前にギターを弾かさせてやるっていったんだ。父は当時台湾のギターリストでは第一人者だったMASA（遊正修）をつれてきて、本当に彼はギターの大御所！MASAが弾いてから、さあ、お前も同じように弾いてみろって父がいう。音やリズム、僕は到底MASAと同じようにはできないよ。ついていけないんだ。その時、父はとってもきまり悪かったみたいで、僕に「もうお前は弾かなくっていい」っていったんだ。でも当時僕はたぶん10歳くらいだったんだよ！
タオって変な子！
燕：ねえ。その頃のあなたってなんか変な子供だったわね。
タオ：変な子？たしかにそうだったかもね。一人っ子だしね。一人っ子って、必ず自分一人の世界を持っていると思うよ。
燕：ねえ、よく三輪車をこいでなかった？
陶：うん、よく乗ってたよ。他にもいろんなことしていた。
燕：あなたが三輪車にのっていたこと、すごく印象深いの。一回華視で三輪車にのってたなたを見たわ。やせていて、小さかった。何かあなたは欲しいものがあってじっとみていたわ。そしてそこにいた女性に幾らかきいていて、でも、もちろんあなたはお金なんて持っていないから、残念そうに引き揚げていったの。私はそばでみてたのよ。
タオ：父お小遣いとかくれなかったから。
燕：あなたはなんか変な子供だったわよ。そうやってお金もないのに、幾らですか？って
質問するの。答えてもらうと少ししてから、礼儀正しく「ありがとう〜」っていっていな
くなったの。
タオ：それをみててかわいそうだと思わなかったの？もしかしたら、燕おばさんの前でわざとかわいらしい演技をして、おばさんに買ってもらおうとしたのかもしれない。なんだ、子燕おばさんは買ってくれないんだ！って心の中でけち！って思っていたかも。
燕：買ってあげなかったわ。だってあなたはすぐ出て行ってしまったもの。でもそのとき、あなたのことをへんな子供！って思ったことをはっきりと覚えてるわ！あなたの家にいったとき、なんだかすっごく大きな木の箱で遊んでなかった？氷や砂で箱が一杯になってた。一人遊びをしていたわ！
タオ：そう、一人で楽しんでた！
燕：あなたのおとうさんに、ねえもう一人作らないの？一人っ子だとこんな感じで、、独り言ばっかり言ってない？って忠告したわ。
タオ：絶対そう！でも僕はひとりですっごく楽しんで遊んでいたよ。
燕：そういうことが全て今の陶吉吉につながっているってことね！
陶：児童心理学っていうのか、子供のときの心理形成、心理教育はすごく大切なことだと思う。こういうことに僕はすごく興味があるんだ。子供を育てている親たちは、子供にたくさんの空間を与えてあげるべきだと思う。たくさんの空間を与え、そして子供たちがその空間で想像力を色々と働かせることが大切だと思うんだ。そうことが、大人になってからどのような人間になるかを決定するんじゃないかって思っている。
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