「ま」の巻 | ナムナム大辞典indexへ戻る |
マーヴルズ | カメラマン「フィル・シェルダン」の視点でみるヒーローとアメリカ社会の歴史を綴るコミック。写真ポーズから起こした精緻なポージングと、実写を思わせる、アングルも抜群な効果的なコマはさすが。アレックス・ロス作。ヒーロー達が活躍すれども、誤解・疑念から人々の非難は高まり・・・アメコミって、社会を描くトコが好きねぇ。 |
マラソン(Marathon) | ショーピンの大学生活を大いに蝕んだ、Macの名作ゲーム。「Doom」から受け継がれた一人称視点のガンアクションで、ステージ内に点在する端末にアクセスすることで、世界観、状況がわかる。ネットワークゲームも面白く、SFの雰囲気もスバラシイが、なんつってもシナリオがスゴイ!出来の良いハードSF小説に相当する!ていうかSF小説の影響うけまくり!いわゆる、シナリオ追いたくてゲームしてたってヤツね(汗)。メーカーはBungie(バンジー)。
はじまりは、こんなかんじ。・・・火星の月を改造した宇宙船「Marathon」で始まった、エイリアン:プフォール人による侵略は、Marathonに存在する3つのAI「ティコ」「デュランダル」「リーラ」のうち、「暴走」した「デュランダル」が招いたものだった。ティコはエイリアンの第一攻撃で完全に沈黙。まだ正常なAIリーラとともに、事態の解決に向けて奔走するコロニー内保安員(主人公)だが・・・・・・ 惑星規模のネットワークが生むAIの「暴走」と、その後の人格の変化には目が離せないし、主人公がいくら英雄的活躍しても人類の敗戦色は徐々に色濃くなるし、リーラはコンパイラー(スフト人)にクラッキングされ沈黙するし、もーハラハラするストーリーである。 リーラが消えたあと、端末にはデュランダルが現れ、主人公はデュランダルの戦闘奴隷として扱われるようになる。そして主人公もどうやらレプリカントの如く製造されたものだと分かってくるのだ(デュランダルが主人公の記憶を知っていた!)。暴走初期の「怒り」から徐々に安定していくデュランダルは自由を求め、スフト人と組んでプフォール戦艦の乗っ取りを画策。一方、ティコは怒りのうちに再起動し、デュランダルへの復讐を誓う。いやー、ハードで上質なSFストーリーが心をえぐりますです。 ディープな世界観と濃厚な情報で希望と絶望の交錯する、ハードなシナリオがとにかく「ぎっしり」でした。「アキラ」のタドンも、保安ロボとして宙に浮いてたです。後継の「HALO(ヘイロー)」もリングワールドな世界観など、通好みなネタ満載で、超期待しちゃう!2002.07.13 |
マラソン2(Marathon2-DURANDAL) | 再起動したリーラとともに、Marathon内でプフォールの抵抗分子の残党を「除去」し、投降兵の逮捕をした主人公は、突如テレポートして消えた。一度は別れを告げたものの、デュランダルが再び主人公を「戦闘要員の主力」として利用するため、呼び寄せたのだ。デュランダルが乗っ取りを済ませたプフォールの宇宙船での、強制的な冷凍睡眠から目覚めた主人公は、宇宙船マラソンが、結局プフォールの本隊によりあっけなく宇宙の塵にされたことを聞かされる。今は自分が数十年後の、惑星ロウォンの軌道上であることも。ロウォンに漂着した人類の生き残りと、スフト人を救うことが今回の要。プフォールによる追撃の先鋒はなんとティコ!だった。ティコは怒りと狂気のうちに再起動し、暴走を始め、デュランダルへの復讐のためプフォールと組み、容赦無い追撃を、デュランダルと、自分を道具扱いした人類に対して開始する。
戦闘的な奴隷商人の種族「プフォール人」とその奴隷エイリアン「スフト」の歴史、スフト人の故郷「惑星ロウォン」の歴史と遺産、人類反撃の希望となるスフト氏族カーの復活など、さまざまな歴史・勢力情報が流れ込み、先の展開は予測不能、デュランダル・人類リーダー(名前忘れた)、ティコと、主人公の相棒(ていうか支配者?)は次々代わるし、マラソンのAIどもは居場所(保存領域?)を変え、バックアップをするなど、しつこく生き残る。 ゲーム中、一番恐ろしかったのはプフォールの「奴隷不適格種族の模倣による根絶省」という舌を噛みそうな名の組織が作った、人間爆弾。Born On Board(船上生まれ、の意で、通称ボブ)と呼ばれる技術員達を拉致研究して造られた人造人間で、撃てば血が黄色いので、打って爆破すればよいが、あまり人間撃ってると、人間もこっちばかり撃ってくるからタイヘン。「キルミー!」とか泣き叫びながらこちらへ疾走して来る狂気の集団はコェェ!おまけとして、CD-Romをプレーヤーにかけると、ボブ達の絶叫で演奏した「ジングルベル」が聞けます。ギャーギャーうるさい。冗談キツイぜー!こりゃ! |
マラソンインフィニティ(Marathon-INFINITHY-Blood Tides of Lh'owon) | マラソン3部作の最終章。一度死んだデュランダルはスフト種族の意識と融合した意識生命のような存在となり、以前のデュランダルではなくなっていた。スフト氏族カーによる反撃もあり、ティコは戦艦ごと、デュランダルに撃墜されたかに見えたが、いまだ死なず、プフォール軍内で勢力を広めるスキを伺いながら、復讐を忘れていない。前作ラストでプフォールの精鋭空挺部隊に「恥」をかかせたものの、今作でプフォールが常に星間戦争に勝ちつづけてきた理由を知る事になった。奴隷化を頑なに拒否し、なお抵抗する「手にあまる」存在は、容赦なく「消して」きたのだ。・・・1つの太陽系を消滅させるプフォールの最終兵器「新星誘発デバイス:タリ・ジーム」は目に見えずとも、シナリオの演出力で、圧倒的脅威を感じさせる。精神世界のような空間での戦闘や、端末からほとばしる壊れた物語などの演出はさすが!ほかにも当時はあまりなかった装弾のカッコイイガンアクションや飛び散る薬莢、耳元をかすめる榴弾の音とスリル!強烈な色彩と造形のエイリアン宇宙船内部空間! もー、できの良いハードSF小説と、SFなビジュアル空間と緻密な設定と演出、ゲームのスリル感の見事なハーモニーで、アタマをガーン!とやられたです。これにはまっていたため、「アキラ」「攻殻機動隊」「エヴァンゲリオン」などの漫画や映像見ても、全然感じなくなったです。心の名作が増えたり減ったりするような、そんな強い刺激でした。大学の卒業制作期間の多くは、これによって消えていき、提出日2週間前になって、CGを作成、提出したのでした。もー卒業設計の筈が、宇宙船みたいなCG作品になっちゃって、あの時ゃ、かなりイッてたなー。 |
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