「も」の巻
モンスターの眠り

Le Sommeil Du Monstre

フランスの漫画(バンド・デシネ)で、エンキ・ビラル作。驚異的な記憶力を持つ男ナイク・アッツフェルドは、記憶バンクへの貢献などから、大金を得ていた。ある時からナイクは自らの出生の時近くまで記憶を遡り始め、銃声や爆音の響く病院の新生児室で同居していた二人の赤ん坊、レイラとアミールを探し始める。そのなかで、反啓蒙主義組織オプスキュランティス・オーダーと国連、警察の争いに巻き込まれ・・・フランスらしく、アキラのようなレーザー衛星、血まみれのサシミ、コーエツじいさんなど、狂えるジャポニスムもそこそこに、さすがにブレランイメージを創ったSF作家だと思う。シナリオ、アートも充実していて、深いテーマ性も湛えている。何度も読んで理解を深めるタイプの読み口で、情報量も多く、アメコミにも近い感じ。こーいうハイレベルなコミック読み物は増えて欲しいなー。国内版まだ一作目しか入手してない。続編はいつのことやら・・・続編情報求む。
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