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中務省配下の大寮で、『おおとねりのつかさ』とも言い、禁中に宿直して雑事に従事し、行幸のときには供奉する他、「大舎人」に関する事務を担当します。
もとは左右に分かれていましたが、平城天皇の代に合併しました。
大舎人の【大】は「内舎人」の【内】に対応しており、内舎人の次に位置するものです。
左弁官局 → 中務省 → ▲ 大舎人寮 ▲ 図書寮 ▲ 内匠寮 ▲ 内蔵寮 ▲ 縫殿寮 △ 陰陽寮
頭 → 助 → 大允 → 大属 → 大舎人 → 史生 → 寮掌 → 大歌生 → 使部 (1名) (1名) (1名) (1名) (400名) 少允 少属 (1名) (1名)
従五位上
正六位下
正七位下
従七位上
従八位上
従八位下
大舎人を支配し、禁中に宿直する職です。定員は1名。
行幸のとき、鳳輦〔ほうれん〕の綱を取る役を担当するので『みつなのすけ』とも言います。定員は1名。
宿直して警衛駆使の雑事をし、行幸のときには供奉を勤める職です。
六位〜八位の下級役人の嫡子で、年齢21歳以上で、現任でない(=官職に就いていない)人を、能力によって上中下の三等に分け、上等を「大舎人〔おおとねり〕」、中等は「兵衛〔ひょうえ〕」、下等は「使部」として配属します。
「内舎人」はもっと上の身分(四、五位)の人の子息や孫から選抜され、そちらで選にもれた人も「大舎人」となります(「中宮舎人」「東宮舎人」になる場合もあります)。
詳細は不明ですが、大歌を学んでいる学生〔がくしょう〕でしょう。
『大歌』とは『小歌』に対するもので、神楽〔かぐら〕や風俗歌〔ふぞくか〕などを言い、大嘗祭・新嘗祭・正月節会といった大きな儀式の際に用いられます。