日
記
薄暗くなっているのに、部屋には電気も点いていない。
そっと中に足を踏み入れると、ぐっすり眠っているらしいアリスの横顔が見えた。
起こすのも忍びなくて、ベッドの脇にひとまず腰を下ろす。
―――と、枕もとに1冊の大学ノート。
一部が枕の下敷きになっている表紙には、何のつもりかマジックででかでかと『日記』と書かれている。
そして隅に小さく添えられた日付は、ずいぶん過去のもの。
日記?
書きながら眠ったにしては、周囲に筆記用具も見当たらない。
まぁ日付からみても、今のものとは思えないけど……
ちょっと失敬して手にとってみる。
パラパラとめくると、最初の数ページにだけ書き込みがあった。この3日坊主!
その割には、使い込まれたノートのように、表紙もずいぶんくたびれている。
アリスの、昔の日記――
こっそり読んでみたい誘惑にかられるのは、どうしようもなかった。
日記を読みますか?
読まない
読 む
あ、でも、 『 読まない 』 の方も見てねー!(笑)
思いついたときは冗談で20000企画にしようかと思ったのですが、時期的に本当にそうなってしまいました。
10000過ぎてすぐあたりから、こそこそやってたんですけどね(笑) もーギリギリだぁ。