652.71km URAANBAATAR−TSETSERLEG RCP-221.71km
 

「西征への途はボルガンを経て」

モンゴルの首都ウランバートルにあるチンギスハーンホテルをスタート。SSのスタート地点までの120kmのリエゾンを行く。道路は片道4車線位あるが車線はなく。舗装路だが段差や陥没のある荒れた路面で、地元の車が右へ左へ走る中、(これが又結構飛ばす)大人しく右を走る。(モンゴルは右側通行)やがて郊外へ抜ける。ここも舗装路だが所々に陥没があり、ぼちぼち走る。やがてSSのスタート地に到着、スタート時間までだらだらする。

10:30SSスタート。1分間隔でゼッケン順にスタートして行く。
見ているとスタートから全開で走ってるではないか!そーいえばこれはSSなんだ!と改めて認識。などと思ってるうちにスタートする。初日だし無理をせずに走ろうと、80kmくらいのペースで走る。
途中で打田編集長が止まっていたが、前を走っていた斉藤君が止まったのでそのまま走る。(打田氏は電装系のトラブルで涙のリタイア)どの位走っただろう、きなり目の前にV字の溝が!と思った瞬間吹き飛んでいた。

バイクと人間は溝の向こうに飛ばされ転倒。どんな形で突っ込んだか分からぬまま取敢えず起き上がる。体は左手の付け根が擦り剥けていたが、他は異常は無いようだ。次にバイクを起こす。ゲッ!サイドスタンドが折れているではないか!辛うじて付いてはいたがこのまま走ったらそのうち落ちて無くなると思い涙をのんでポッキリ折ってしまう。そこらに落ちていた棒でバイクを支え他を点検するが異常なし、まぁ一服して行こうとタバコを吸う。幅の広いピストだがコマ図にはコーションマークは無く、右端だけがV字になっていたのだった。

後ろから4輪がやって来た。と、その車も同じところへ突っ込んでしまった!フロントが跳ね上げられ、フロントから着地、前転するかと思ったらどうにか持ちこたえた。渡辺氏・斎藤氏のランクルだ!そしてそのまま走り去った。すげー!と他人事のように見てしまった。折れたスタンドを背中のバックに挿し走り始る。

スタート前の綺麗なバイク ホテルからスタートする ここからスペシャルステージだ!

RCP到着。ガソリンを入れに行くがスタンドが無いのでバイクを支えたまま給油する。給油担当のオフィシャル近森氏に笑われる。1時間の休息後スタート。RCP直後の町ボルガンではコマ図が数十メートル単位で変わるが無事通過。順調に走る。途中で一服したいがスタンドが折れているため面倒なので走り続ける。ゴール手前10km位の所でミスコース?と思ったら後ろから3台くらいバイクが付いてくる?おかしいと思いながらも、もしかしたらオンコースなのかな?と走り続ける。暫くしてやっぱりミスコースと気付くが、GPSを見るとゴールまであと5km位なのでそのままGPSでゴールに向かう。後ろには斉藤君と河村君がいた。小高い山を廻り込むとゴールが見えた。ラッキー!ゴールまで行くとなんと反対側から走ってきたらしい。「このまま逆からゴールするとペナルティだよ」と山田氏。3人とも顔を見合わせる。「まぁ、初日やし、オンコースの美しい小川も見てないし、戻りましょーか。」と3人引き返す。河村君は来た道を引き返していくが、ここはショートカットして戻ろうと斉藤君と2人で丘を走る。丘を越えると小さな山があり登れそうもないので山を廻りこむ。先程の道が見えた!

喜んで走って行くと何だか地面が怪しい?「やばい!」と思った時はすでにハマッテいた。横を見ると斉藤君もハマッテいた。湿地帯だ!斉藤君は脱出しようとアクセルを開けるが、それは蟻地獄にかかった蟻のようでもがけばもがくほど深みに入るのです。取敢えずエンジンストップ。サイドスタンドが無いから僕のバイクから引揚げる。斉藤君にフロントタイヤを転がすように引揚げてと頼む。すんなり脱出成功。この調子で斉藤君のバイクも引揚げる。見ると先程の道を河村君が走っていく・・・・悲しい。気を取り直して走り出す。オンコースに戻ったときには日暮れが近づいていた。ゴールまで飛ばす。美しい小川?を蛇行するようにピストが続き何度も川を渡る。何とか明るいうちにゴールする。

ホテルで同室だった松本君が居たので隣にテントを設営する。「いやぁー初日からハマッちゃってねぇー。」などと世間話を早々に切り上げて、早速仕事に取り掛かる。溶接機は発電式の100V。オフィシャルに借してもらう。サイドスタンドは薄手の鉄なので、アークした瞬間に穴が開いてしまう。電圧を下げて溶接するが、アークすると発電機の回転も上がりなかなか上手くいかない。何とか誤魔化して着ける。バイクに装着してみる。「なかなかいいじゃん。」バイクを揺する。折れた!またまた溶接。今度は根元の芯から溶かしてみる。「今度は良さそう。」スタンドでそこらの石を叩いてみる。「大丈夫そうだ。」またまたバイクに装着。恐々揺すってみるが折れない。取敢えずこれで様子を見ようと作業を終了する。(結局、最後まで折れずに済んだが、エンジンをかける時はしんどくてもスタンドを上げてキックしていた。)
初日からトラブル・アクシデント・ミスコースとフルコースで襲いかかり、「明日からはもう何も無いだろう。」と勝手に決め付け夕食を食べ、マップを張り替えて眠りに就く。

小川が流れる美しいサイト


今日の結果 GENERAL 30位

 

 

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