578.00km  TSETSERLEG−TELMENNUUR RCP-335.79km

「ハンガイの道、ヌールの道」

朝起きると体中痛い。初日の緊張からか、V字で吹き飛んだ為か、はたまた荷物を背負って走ったためか、多分全てだろうなどと考えながら起き上がる。昨日はそれどころではなかったので良く見ていなかったが、確かにとても美しい風景のビバーク地だ。スタート前に斎藤君と話をする。「昨日逆から走ってきたけど、くるっと回って正面からゴールすれば良かったのに。」と、博田君に言われたらしい。「くそー!知っていればわざわざ戻らなかったのにー!」「でも”美しい小川”もみれたしなぁー。」などと言っても「後の祭りじゃー!」気を取り直してスタートする。

この日のルート前半はハンガイ山脈の3000m級の峠を越えるルートだ。ピストはボコボコ、おまけにガレガレ、大きなウォッシュボードの連続でおまけに水も溜まっていたり飛ばしたくても飛ばせない状態が永遠と続く。何とか抜け出すと路面もフラットになり針葉樹林の中を走る。フラットな林道のようで調子に乗って全開で飛ばす。といっても120km位しか出ないのだが・・・。木の橋を幾つも渡る。所々に釘が出ているらしく、コマ図に注意の表示が書かれている。しばらく行くと川が出てくる。4、5台川の中でゴソゴソしている。あまり深くはないが対岸手前に段差があるらしい。難なくクリア。写真を撮る。丘を越えるのに噴けが悪い、標高がかなり高くなってきている。他の選手はメインジェットを交換しているらしいが、「まぁ、行ってみてあかんかったら交換しよう。」と、ど・ノーマルのままである。「ビバーク地に着いたら交換でもするか。」などと考えながらアクセル全開!でも噴けないのであった・・・。

水没者も出た川渡り。それほど深くはない。 高原の中を快適に走る。

今日のRCPは335.79kmだが何と3km手前でガス欠!タンクを覗いて見ると右隅に微かに残っている。バイクを倒して左側に寄せるが、エンジンがかからない。悪い事に地元のモンゴリアンが「こいつは何をしてるんだ?」と不思議そうな顔して見ているではないか。「んー困った。」取敢えず誰か来るのを待とうと思っていたらすぐに来た。ラッキー!手を振って止める。#36吉川選手であった。訳を話して500cc恵んでもらう。途中でガス欠の選手に止められたが、先が長い地点だったのでその時は断ったらしい。驚くことに吉川さんの左Fフォークアウターがポッキリ折れてるではないか。何とか走れるらしいがかなり辛そう。「走れる所まで走りましょう。」と励ましてRCPへ。
給油と1時間の休憩をする。オフィシャル及びプレス用のヘリが止まっている。ロシア製のヘリだ。このヘリは何と離陸するのに滑走して飛ぶのだ!普通ヘリは垂直に離陸するものだと思っていたが、ロシア製のヘリは違うらしい?これがまたバタバタと五月蝿い音を立てながら危なげに離陸して行く姿はとてもへりには見えない。ちなみに着陸の時も同じだ。

だんだんとピストが砂っぽくなってくる。途中町を走る。
モンゴリアンが見物している。手を振りながら通過。快適に走り湖畔のビバークにゴールする。
メインジェットを交換しようと思ったが、XR250R/USAにはエアクリのダクトが付いているので試しにそれを外してみる。エンジンをかけてみるが良くなったかどうか分らない?「明日走ったら分るだろう。」とかなりいい加減だ。他にすることも無いので湖で泳ごうかと思ったが、あまりにも水が冷たすぎるし、涼しくなってきたので湖にタオルを浸し体を拭く。二日分の埃でタオルが真っ黒に・・・・。

ビバーク地のゴール 湖畔のビバーク地


今日の結果 SPECIAL 18位 GENERAL 23位

 

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