392.98km TELMENNUUR−BARUUNNTURUUN RCP-350km
「ようこそ、デューンビバークへ、そこは桃源郷」
湖畔のビバーク地をスタートし北上する。電柱沿いにピストが続きハイペースで走る。モンゴルの地形と風土に馴染んできた為か走っていてとても楽しい。今日のRCPは350kmで、レギュレーションの最低航続距離ギリギリに設定されている。昨日エアクリダクトを外したおかげでエンジンも良く噴け調子が良い。これなら燃費も良さそうだ。一応予備の燃料を2L背負って走っているが使用しなくて済みそうである。「メインジェットを交換せずにダクトを外しただけでイケてしまうXRは、なんて良いバイクだ。」と勝手な事を考えながら町へ向かう。この町の向こうの稜線はロシアとの国境である。町を抜けた所で目前に広がる風景は、針葉樹林が続きツンドラのようで「この先はほんまにロシアなんだ。」と変に感動してしまう。
やがてピストは砂が多くなる。ロシア国境にかかる大砂漠地帯だ。100km続くデューン群の南側のまばらな草の生えたデューンに沿って走る。RCP手前で少し幅のある枯れ川を横切るが、枯れ川といっても深い砂でハンドルが取られる。RCPでは壮大なデューンが広がる風景をバックにランチパックを頬張る。近所?と言っても見渡す限り砂漠と草原しかないのだが、モンゴリアンが大勢集まりとても賑やかだ。
RCPからはいよいよデューンの中に入る。途中からCAP走行になりバリースを目指して走るが、384.64km地点にはトリプルコーションマーク(!!!)の「バリースを越えると谷底へ落ちる」というとてもビビらす言葉が書かれているのであった。その地点に行くと谷底へタイヤの跡が・・・・。危うくつられて行きそうになる。(後で聞いたら博田君が落ちたらしいがそのまま谷を走ってゴールしたそうである。流石だ!)谷に沿って右へ迂回する。周りを見るとルートが分からないのか10台くらいうろうろしている。バリースを探しているのだろうか?GPSでは6km位なのでGPSのナビゲーションモードを切り替えてGPSで走る。谷を大きく廻り込みGPSの指す方向を修正しながら次第に距離を縮めて行く。薄いピストに出会いデューンの丘を越えるとゴールが見えた。デューンの山を駆け上がりビバーク地に到着。
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デューンの中に本部のゲル出現。 | 小川が丘の下に流れている。 |
ビバーク地はデューンの中、丘の下に小川が流れる美しい風景だ。10kバックはヘリで運んで来ていたが、ダッフルバックを運ぶカミオンはまだ到着してないらしい。取り敢えず小高い丘の上にテントを張る。まだ日が高く暑い。「下の小川で水浴びしよう。」と、博田君・田島君と丘を降りる。小川は砂の中から突然現れ砂の中へと消えて行くなんとも不思議な光景だ。まさに砂漠の中のオアシスである。もっと不思議なのは小さな魚がいたことだ。どうしてこんな所にいるのだろうか・・・? 川の水はとても冷たく気持ちが良い。最初足だけ浸けていたがせっかくだからと裸になって泳ぐ。二人から変態扱いされる。川から上がって戻ってみるとテントのあたりが騒がしい。三ヶ尻氏がパンク修理のためにFフォイルを外そうとしていたが、モンゴリアンも集まって大騒ぎ状態だ。砂地のためにスタンドが立たずモンゴリアンがバイクを持ち上げていた。夕食に塩茹での羊肉が出る。モンゴルの一般的な料理であるがこれが美味い!沈む夕日を見ながらデューンの中で羊肉を食べる姿はとてもラリーとは思えない雰囲気だ。
今日の結果 SPECIAL 11位 GENERAL 16位