370.62km  HOVD-HOVD  RCP-無し

「アルタイの山うるわし。」

朝起きてみると朝焼けの中に虹が二本架かっていた。リエゾンでホブドの郊外までめいめい走る。約9km走った所がスタート地点だ。今日はアルタイ山脈の最深部付近を行く唯一のループコースで、距離は短いがモンゴルでも秘境らしい。スタートして暫く草原の平行ピストを走るが、やがて怪しい地形になってくる。川が出現!何人か水没したらしいが無事通過。その後本格的な山岳ルートとなる。遠くに4000m級の山脈を見ながら岩や石、枯れ川を幾つも越えるハードなルートである。石積の遺跡のようなフェンスを過ぎると大きな川が現れた。

とても美しく感動的な風景の中を走る。万年雪を頂く山脈が遠くに見え、遺跡のような石積の横をパスする。

対岸には何人か水没したらしく水抜きしている様子だ。すると対岸から「エンジン止めて押して渡れ。」とのこと。とりあえずバイクを置いて下見に川に入る。「深けぇーじゃねーか!」そんでもって「流れも結構速いじょー!」ラインを確認して押して渡る。が!!中程まで来た時にあまりの水圧の為リアが浮き上がってきた。水は腰の上まであるし、シートも浸かりそうな勢いだ!こうなると押さえているのが精一杯で前に進める状態ではなくなった。おもわず対岸に応援を頼む。山口氏と垂水氏が来てくれて押してもらい何とか渡ることが出来た。何とか渡ったのはいいが当然の如く水没間違いない。エアクリを開けてみるとジャーと水が出てきた。取りあえずフィルターを絞り乾かして、キックをゆっくり降ろしてみる。「やっぱりねぇー。」プラグを外してキック!キック!しかし幾らでも水が出てくる。「こりゃエキパイも外さねば・・・。」エキパイとサイレンサーからも大量の水が出てきた。横では河村君がシート・タンクも取り払い電装系をチェックしている。セルが回らないらしい。作業している間も後続の選手がやって来るので何人か押してあげる。やっと水抜き完了、プラグを新品に換えて再出発する。

あまりの深さに押してもらう 水抜き作業中! 河村君水抜きの図

暫く走ると小さな川を幾つも渡る。これでもか!と言うくらい小川を渡る。徐々に高度が上がってきて気温も低くなり空気が薄くなるのが解る。ヒルクライムを登った所が3000mを超えた地点だ。ケルンの横を走り抜け山を下る。再びホブドの郊外まで走りゴール。リエゾンでビバーク地へと辿り着く。今日は水没したためオイル交換をせば・・・。とオイルを抜いてみると全く水が入ってない?オイルも交換しぶらぶらしているとモンゴルの楽団がやって来て唄や踊りを披露してくれる。なんと言っても一度は聞いてみたかった"ホーミー"を聞くことが出来た!やはり生で聞くと感動的である。ゆったりとした時間が流れやがて日が沈んでいく。


今日の結果 SPECIAL 19位 GENERAL 15位

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