Diary 2006/06
ログ置き場に戻る | 最新の日記へ
06/08 俺達に売れ線はない。派手な売れ線はハルヒや型月に任せておけばいい(ぉぃ

この前ネットで声優嫁占いとかいうのをやりました。
その中に「開運乗り物」という項目があったんですが、「MU-6さんの開運乗り物はパトカーです!」と断言されてしまったのですが、それ閉じるから! 乗ったら大抵運は閉じるから!
で、パトカーに乗って開運しなかったのがいけなかったのでしょうか。


コミケ、当選してしまいました……orz


そこは「orz」使う場所じゃないだろとツッコミを受けそうですが、売り言葉に買い言葉というかその場のノリで申し込んでしまって、内容ほとんど考えてなかった人としては「orz」以外に書きようもありませんですよ。
…と泣き言はさておき、改めましてコミケ当選いたしました。
3日目 東2ホール S05a「えっじわ〜す☆ぼっくす」 です。
まさかなぁ、文字しか書いてない、しかも余白が目立つカットで当選するとはなぁ。
あとサークル名に捻りがないのは百も承知なので触れないでやってください。
他に名前なんて今さら浮かばなかったんだよ……(´Д`;

まだ売り物も決まってない――申し込みは『パルフェ』か『こんにゃく』のSS本としていますが、真面目な話、詳細は今から考えます――体たらくですが、もし良かったら遊びに来てやってください。
自分か妹@凛奈コスかのいずれかはいると思います。
やたら乗り気だった妹の友達はどうするか悩んだのですが(髪が長い子なので海己コスで合わせをするか、とか^^;)、ほとんど客も来ないスペースに2人も売り子いてもな〜、という現実的な判断から見送ることにしました。
自分の人生で十代の女の子に新たに知り合う機会はもしかすると今回が最後だったんじゃないかと考えると、凄く勿体ないことをしているような気もしますが……まあ三次元だしな(マテ
ああ、それにしても本当に売り物どうしよう。
自分で申し込んでこんな事を書いたら怒られそうですが、小説なんて書けないよ?(´Д`;

世の中には様々なスペシャリストがいます。
特別な技能を必要としない、一般的な会社に勤めていてもそれを実感することは多いでしょう。
○○という商品ならこの人に聞けば大抵のことはわかる、社内の××に関する手続はあの人に頼めばすぐ処理してもらえるetc. ……内外における人脈なんてのも豊富だと役に立ちますよね。
こうした広義のスペシャリストはいざというとき何かと重宝がられるものです。

いまだにペーペー気分の抜けない私は通常全く頼られないのですが、ここ最近立て続けに同期と先輩から勤務時間中に「MU-6くんならわかるかと思って…」という電話をもらいました。
外出先からわざわざ電話とは一体なにごと? と思いつつ聞いてみると、曰く

「今、つくばエクスプレスで秋葉原まで戻ってきたんだけど、駅近辺で昼飯食べるとこある?」
「今、つくばエクスプレスで(中略)戻ってきたんだけど、お客さんに冷たくふるまっておきながら帰るときになると『また来てよね、お兄ちゃん』とか言う喫茶店があるんだよね? この前テレビで見たんだけどさ、あれどこにあるの?」

…………いざというとき、何かと、重宝がられるようです(血涙)
オレは秋葉原コンシェルジュかなにかか。
あと前者はともかく、後者はツンデレ喫茶に寄ってるヒマあったら戻って仕事すれ。



まあ、前置きはこれくらいにして、ねこねこソフト最終作『Scarlett』をコンプリートしましたっ!
なんで上の文章が前置きになるのかわからない人もいるかと思いますので念のため解説しますと、『Scarlett』は主役からして高級諜報家――いわゆるスパイのトップと思っていただければいいです――だったり、他にも陸上自衛隊の情報部の方やスーパーハッカーが出てくるスペシャリストてんこ盛りのゲームだからなんですが……、まあその辺はおいおい。
とりあえず最初に総括だけ書いてしまうと、つまらなくはないんだけど……(ゴニョゴニョ)と。
いつになく歯切れが悪いですけど、一番正直に書くとこうなっちゃうんですよね。
プレイしていて主人公のどうしようもなく独善的な思考にキレた『朱』、今までの人生で唯一ゲームのプレイ中にガチで寝落ちした『ラムネ』と違ってプレイ中退屈することはなかったんです。なので広義では間違いなく面白かったんでしょう。
でも真っ向から「じゃあ面白かった?」と言われるとちょっと言葉に窮してしまう、そんな微妙な感覚。
最終作なんだからどっちに転ぶにしても、はっきりした感想を言いたかったんだけどな〜。

まあ、なんでこんな微妙な表現になるかというと結局のところ、この作品がどこまで行ってもねこねこらしい作品――ひたすらまったりしていてカタルシスに欠ける――だからなのではないかと思います。
というわけで以下ちょっと苦言気味に詳細を。
今回はねこねこが謳うところによれば「渋めのエンターテインメント作品」。
正直なところ「渋め」という部分については最初からあまり信じていなかったのですが、「エンターテインメント」の部分については主人公の片方がスパイだったり、もう片方は非日常に憧れる少年だったりとベタながらツボを押さえている印象だったのでちょっと期待していたのですよ。
で、ここで問題になるのは「エンターテインメント」ってなによ? ということでしょう。
多分この答えは人によって違うんでしょうけど、自分としては究極的には「爽快感」に集約されると思っています。
より小分類としては「努力・友情・勝利」なんてのも基本でしょうね。

で、私としてはそういうのを期待していたんですよ。
「渋め」とあるのでハリウッドバカアクションみたいな派手さは期待できないにせよ、主人公達が所属するスパイ組織と同等かそれ以上の力を有するような組織と争う羽目になったり、あるいは罠にはめられて後ろ盾になるべき国家が敵に回ってしまうとか……そんなベタだけどエンタメしてるやつを。
ところが現実はそれほど甘くありませんでした。
主人公が無敵すぎて、そもそも全然ピンチになってくれません(´Д`;

なんでも主人公の片割れである(実質的にストーリー上の主人公はほとんど九郎さんみたいなもんですが)九郎さんのような高級諜報家はスパイ社会の暗黙のルールに守られていているのだそうです。
格下の一般的なスパイさんは物理的に手を出すことは一切許されていないし、同格同士は事を構えると大事になってしまうので原則不干渉、九郎さん以上の存在となると世界にも彼の父親をはじめ数えるほどしかいない、っつーそんな設定がありまして、これが作中最初から最後までほぼ絶対のルールとして君臨しているんですよ。
ゆえにピンチにならない。
親父>(越えられない壁)>九郎さん=他の高級諜報家>普通のスパイ・国家元首>一般人
みたいなヒエラルキーでヒエラルキーの右から左への干渉は無理って、これでエンタメなのか?
思わずそうつぶやいてしまったり。
自分なんかの感覚だと「絶対のはずのルールを破って高級諜報家同士の戦いが〜」とか「親父と同格の、つまり九郎より上の人間を敵に回して戦わざるを得なくなった」みたいな展開があって然るべきで、そういうのが正しいエンタメだと思うんですけどね(^^;
一応全4章のうち最後の4章だけはちょっとそれっぽい展開にはなりますが、それも超特権階級である親父殿が「仕方ない、俺の持っている人工衛星使えよ」と切り札を使ったことであっさり解決してしまいますし……。
あ、個人が人工衛星を有している件については、このゲームをずっとやっていると「まあ親父じゃあ、しょうがないな」の心境になるのであえて多くは語りません。
一つだけ言えるとしたら個人で衛星所有ってお前は跡部様か!(ぉ
なんかあの人なら持っていても驚かない。

まあ「エンタメ」についてはこれくらいにして「渋め」という方についてちょっと言及すると、う〜ん、適切な表現か悩むところですがなんつーか中学生が考えた渋さというか、かっこつけようとしすぎて逆にちょっとかっこ悪いというか、そんな空回り感を感じました。
喩えるならばテニプリとか黒猫で見られるようなかっこよさというとわかりやすいですかね?(暴言)
こればっかりは例示するのが1番わかりやすいかと思うので、一例をば。
生粋のスパイたる主人公・九郎さんと、もう1人の主人公で非日常にあこがれを抱く明人くんとの会話です。

九郎「よく覚えておけ…俺達に荒事はない」
  「派手な銃撃戦の斬った張ったは、SWATやチンピラに任せておけばいい」
  「力が均衡しているならば双方ともに引く」
  「圧倒的火力の差がある場合も、劣る方が投降するだけのこと…」
  「それが俺達のやり方だ。映画や小説とは違う」
(中略)
明人「では、貴方達のような人は、本当に殺し合うようなことは無いのですか?」
九郎「…いや、絶対に無いわけではない」
  
「但し、本当に殺す時は…音もなく、誰にも気づかれずに殺す…」

あまりのかっこよさについ一部を太字にしてしまいましたが、少なくとも九郎さんは終始こんな感じ。
渋い……のか? これは渋いのか?
この九郎さんのかっこよさなんかはダメな人は本当にダメだと思います。
もうちょっと自然体で良かったんじゃないかと思うんですけどね〜。


このように謳い文句には疑問を感じずにはいられませんが、テキストは読みやすかったですし、世界を股にかけて作中舞台が次から次に移り変わるシナリオは場面が目まぐるしく変わる関係もあって飽きさせません。
なんだかんだ言ってこういう毛色の作品は珍しいので最初に書いたようにプレイ中は結構楽しんでいた気がします。
あとで振り返って色々思うことはあるけど、プレイ中楽しめたならばそれはエンタメとして成立していたという見方もできるわけで、なかなかコメントに窮するところです(^^;
1番楽しめたのが1番地味で九郎さんの派手な活躍も何もない3章だったあたり、このブランドは最後まで「らしい」作品を出したな〜とプレイ後ちょっと感慨にふけってしまいました。心底ブランドが好きだった人にはいいフィナーレだったのかも。

06/27 サボりすぎて、そろそろ死んだと思われてそうな人の雑記

梅雨入りしましたが、皆さん体調など崩されてませんでしょうか?
私ことMU-6は最近非常に体調が良くなくて苦労しております。
目下、腹痛→下痢→頭痛→謎のだるさ→風邪のコンボが絶賛発動中でして、珍しく会社を休んで病院に行ったりしてました。
そんなこんなですっかり更新停止してましたが、とりあえず生きてます。ようやく体調不良も収束してきました。多分。
というかこれ以上コンボを続けないで欲しい(´Д`;
皆さんもくれぐれもお体にはお気を付けください。

同人誌の進捗もかなりヤバイ感じなんですが……、本当に仕上がるのか、これ?(ぉぃ
今のところ無事衣装が届いたらしい妹が1番順調かも。
まあ体調戻ったら頑張ります、はい。

全国のコスプレAVファンの皆さん、こんにちは!
そして声優ファンの皆さん、こんにちは!
復帰第一戦の今日はついに発売された『パルフェ』の実写版、『パルフェ〜Another story〜』の感想をお届けしたいと思いますっ!
なんか自分の周囲の一部から期待されてるみたいなんで。
え? AVじゃない?
まあいいじゃん、クオリティ的には似たようなもんだし(暴言)

発表された当初から(主に俺を)震撼させ続けてきたこの作品、PS2版の発売直前を迎えた先週ついに発売されました。
ゲーム本編同様のキャストによる実写化というのはかなり珍しいことと言えましょう。
さて、ここであまりPS2版にも、声優さんにも詳しくないという方のために本作のキャストについてご紹介しましょう。
あ、そもそもキャラをよく知らないという人はとりあえずこの辺読んでください。
というか『Re-order』買ってこい。

風美由飛:宮崎羽衣
→『D.C.S.S』のアイシア、『ショコラ(PS2版)』の美里、『アルトネリコ』のオリカなどどの役も全てきっちり「宮崎羽衣のキャラ」に昇華してこなすことで知られる現在人気上昇中の声優さん。

沢崎美緒:斎藤桃子
→『錬金3級まじかる?ぽか〜ん』のゆうま、『スーパーメイドちるみさん』のちるみさん、『SoltyRei』のソルティなどどの役も全て「斎藤桃子色」に染め上げることで知られる現在同じく人気上昇中の声優さん。

沢崎都:井ノ上奈n
ここまで書いて気づいたんですが、おおむね全員似たような文章になるので、あとは各自固有名詞を入れ替えていただければと思います(マテ
え? 「どの役も全部同じにしか聞こえねえ」っていう意味じゃないのか、って?
いやだなあ、それは邪推ですよ。もっと文章の意味を汲んでください。


なお基本的にPS2版と同じキャストが同じ名前の役をやっているんですが、かすりさんや里伽子など一部キャラは出演しておりません。
どうせやるならフルメンバーでやってくれれば良かったのに、と思いますが花鳥玲愛が金髪でないなど大人の事情は随所にかいま見えるので、あまり深くは突っ込まないでおきます。それやってるとキリないしな。
さて、で、気になる内容なんですが……そうですね、ちょうどいい表現が今週の『アイシールド21』にありましたのでそこから借りてきますか。

「あのゲーム版を」「完全なノーマークで放置……」
「ケケケ このタイミングでゲーム版を無視できるわけがねえ。だからこそ無視する…!」
大根臭え三文芝居アルケ祭りでの発表会まで打たせやがって…!」

「こ の ク ソ カ ス が…!!!」


実写版というフレーズがある以上、絶対に原作に準拠したショートストーリーか何かだろうと考えるのが普通だと思うんですが、ふたを開けてみてビックリ。微塵も原作には準拠しておりません。阿含が怒るのももっともではないでしょうか。
では、どのようなストーリーなのか。公式の「STORY」の欄にはこのような文章が掲載されています。

美少女ゲームの企画家である“私”。
気分転換にふと喫茶店に立ち寄と、
そこは今流行のメイド喫茶。お店の名は“ファミーユ”。
そこでは夢を追いかける女の子たちが働いていた。

声優になりたい由飛(宮崎羽衣)、
教師を夢見る明日香(稲村優奈)、
日本一の喫茶店にするため頑張る
都(井ノ上奈々)と美緒(斎藤桃子)の姉妹、
ファミーユのライバル店で働く瑞奈(庄子裕衣)。

そして誰もが憧れるメイド界のカリスマ、玲愛(野川さくら)。

みんな輝いて見える。

企画に煮詰まっていた“私”は、
彼女たちをモデルにとあるゲームを考える。

もうどこから突っ込めばいいのか……(´Д`;
実写版が『プロジェクトX〜パルフェを作った男たち〜』な内容だとは思いませんでした。
店の主要人物が3人もいない時点で原作どおりってことはないのはわかっていましたが、まさかこう来るとは。
ちなみに30分程度の短い作品ということもあり、基本的には上に書かれたあらすじで全体の9割は説明されていると思っていただいて構いません。
ま、上のあらすじにない「1割」が凄いことになってるんだけど(ぉ

さてずいぶん長々と前置きをしてしまいましたが、ここからはいつものようにお話の流れを紹介しつつ適当に感想をば。
といっても、前述したようにお話の9割はあの数行のあらすじで紹介されてしまってるんで、自然いい加減になると思います(^^;
……あらすじでほぼ内容を説明しちゃうっていうのはどうなんだろうか。
もっと関心を引くような、煽るような紹介に留めておいた方がいいような気もするんですけどね〜。
(なおセリフなどは要約の関係で意味を変えない範囲で変更加えてます)


◆ファミーユとの出会い

物語は主人公、つまりは後に『パルフェ』を製作することになる人物のモノローグから始まります。
曰く「大学を卒業後、大手ゲームメーカーに就職。現在は企画室で、売れ線の美少女ゲームを担当」とのこと。美少女ゲームが売れ線の大手ゲームメーカーってどこだよ。テクモくらいしか思いつかないよ?(問題発言)
毎日の仕事に追われて最近では「こんな女いるわけないよな」と考えちゃったり、かなり煮詰まっている様子。
『パルフェ』の生みの親ということは丸戸さんをモデルにしたキャラが主人公ということですよね。
ちなみにその主人公はこんなんです。


人妻が好きです。でも黒ストはもっと好きです。


( ̄□ ̄;)ま、丸戸が女になったーーーーっ!?
一時期色んなサイトの管理人さんを萌えキャラ化する企画がCGサイト界隈ではやりましたけど、その類の遊びでしょうか?
ちなみに、この人物だけ役名が「私」となっていて名前が最後まで謎なんですが、本稿では以降この人について記述する際には「丸戸さん(仮名)」という表現を採用させていただきたいと思います(ぉぃ

そんな丸戸さん(仮名)、仕事に疲れた身体を引きずって街を歩いていると、なんとなく街の片隅にあった喫茶店に目を引かれます。その店の名前はファミーユ。ちょうど一息つきたいところだった彼女はその店に入ることにしました。


◆ウェイトレスさん勢揃い

中に入ってみると――ちなみにこの、店の中に入るときにちょっとした画面効果がかかっていてそれが後の伏線になっているんですが、今は説明を省きます――明るい声とともに2人のウェイトレス(由飛、明日香)がお出迎え。最初はいわゆるメイド喫茶の雰囲気に戸惑いを覚える丸戸さん(仮名)でしたが、お客さんが他にいないこともあって静かな店内の雰囲気をすぐに気に入り、ゲームの企画を練るのでした。
お店に出入りしている美緒や由飛、明日香と話しながらも何か新しい萌えキャラのアイデアはないかと模索する丸戸さん(仮名)、由飛に自分の仕事について相談するでもなく話しながらいつしかそれは自嘲めいた言葉を吐かせます。
「『それぞれのキャラの夢』なんて(設定の)項目あるんだけどさ、こんなの笑っちゃうよね。今どき夢なんて真面目に語ること自体、夢物語っぽくてはずかしいっていうかさ……」
ですが、その自嘲に対して返ってきたのは意外な言葉でした。

「夢を見るってそんなにはずかしいことですか?」

というわけで一応物語のテーマになっていると思しき「夢」というキーワードが初めて出てくるのがこのシーン。
以後、「わたし、声優になりたいんですよ」と微妙にイタい夢を語る由飛に始まり、教師になりたい明日香や日本一のコーヒー店に育て上げたい美緒など事あるごとにこのキーワードは出てくるのでメモしておいてください。試験出るよ!
ちなみにどうでもいいことなのかもしれませんが、由飛役の宮崎羽衣さんが時々、顔の左半分が笑ってなくて右半分だけ笑ってるという器用な表情をするときがあるのがなんだか妙に気になりました。
これはあれか、ういういはあしゅら男爵ツンデレってことか。
左がツンで、右がデレみたいな。


◆あの人やあの人もご来店

実は3段落目にして物語的には中盤だったりします(^^;
初めてファミーユを訪れた日から数日。すっかり常連になってしまった丸戸さん(仮名)。
ふと、この店で店長を見かけたことがないことに気がつきます。
そのことを由飛に聞いてみると
「店長はいないんですよ。まだ店長の家が火事になってなくって」
という要領を得ない答えしか返ってきません。
はいそこ、「もう話のオチがわかった」とか言わないっ!

そんな店長さんがいないファミーユの心強い仲間が物語中盤で一気に出てきます。
まずは一人目。美緒の姉である都。曰く「経験の少ないこの店の従業員の教育を店長から任されている」らしいファミーユの心強いアドバイザーです。
出入り業者に従業員教育を任せちゃうなんて…、もう、しょうがないなあ、仁はぁ。

二人目。ファミーユのライバル店であるキュリオのウェイトレス・瑞奈。
ゲームの方ではPC版では愛すべき脇役、PS2版では見事にヒロインに昇格。本作での扱いが気になるところです。

由飛「隣のライバル店の人なんですけど、来店してはメイド服のうんちくを語っていくんです


ハムレット川端、ちょっと困った人になってましたorz
専門用語で言うところのコンサルさん?(違
「自分の夢は玲愛みたいな理想のメイドになること」とうっとりした表情で語るところも含めて微妙に痛々しい娘のような。
いやまあ一応メイドの心得みたいなものも教えてるようなんでいいですけど。


そしてファミーユの心強い味方、最後の三人目はもちろんこの方!
メイド界のカリスマ、花鳥玲愛、その人だーっ!

またせたな!(by 四天王の三人)


なんか1人だけこのまま『夜王』とかに出てきてもおかしくない演出が。
逆光でのご入店、単に店に入ってくるだけなのに7カット使う豪華な構成。
このGIFアニメを見るだけでカリスマっぷりは十分ご理解いただけるものと思われます。
ちなみにこの後も玲愛が話すシーンでは大体後光が差していたり(一応フォローしておくと、たまたま背後に店内のライトがあるからですが)、丸戸さん(仮名)が少しだけ髪の毛を気にするそぶりを見せたのに気づいて、髪飾りをプレゼントするなど登場している間、ずっとカリスマぶりを発揮。
すげえ、この玲愛にはさすがの本家玲愛さん(CV:松永雪希)も勝てないかもしれねえ……。
川端などはその有能ぶりに「そこにしびれる、あこがれるぅ!」と大リスペクトしておりました。
なぜにジョジョセリフ?

ちなみに玲愛がファミーユに対してどのような貢献をしているかというと、天性の世話好きから色々レクチャーしているほか、なんと普通の喫茶店だったはずのファミーユにメイド服の導入を勧めたのも玲愛なんだとか。
玲愛さん……、すっかり痛い人になってしまって……(;´д⊂)


◆あしびきデイドリーム

梶尾真治ファンに殺されそうなサブタイトルですが当然MU-6が勝手につけたものなので、あしからず。
ファミーユに通いつつ少しずつ仕事を進めていたある日のこと、他のスタッフに今度のゲームのオーディションをやるので来てくれと言われた丸戸さん(仮名)。
「まだキャラもできてないのにどうやってオーディションやるの?」という質問に対する「いや、それが……オーディション自体が雑誌と連動した企画の一部ってことになってるらしくて……」というスタッフの言い訳が思わず苦笑を誘います。
ああ、そういうのよくありますよね。
『おとボク』とか『つよきす』とか。『パルフェ』PS2版のキャストも似たようなもんですか。

まあ、そんなこんなで急遽執り行われることになったオーディションに、声優志望の由飛がストーリー上絡んでこないわけがないわけで、彼女は会場へとやってくるのですが…

いつだって勝負服



メイド服の人会場にキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
なんかこう、りんかい線ならまだしも武蔵野線の時点で「それ、明らかにコスプレ衣装だろ」な服を着ている人を見たときのような違和感のある映像。
思わず丸戸さん(仮名)も「なんでメイド服のままなのよ!」とツッコミを入れます。
が、しかし! この直後、さらに衝撃の展開が!!!



由飛の姿は他の人には見えていなかったのです。
(他の人には↓のように見えます)
正常な人の目線


丸戸さん(仮名)、あんた働き過ぎやで……(;´д⊂)
毎日毎日黒ストのことばっかり考えてるから、こんなことになったんや……。


◆MCはタモリでお願いします

ちなみにこの後、物語はエンディングへと一気に突き進みます。
オーディションに落ちた由飛(まあ存在しない人なので当たり前ですが)に対して、「やっぱり夢なんか見ない方がいいじゃない。夢を見たら、かなわなかったときにこんなに辛いんだから!」みたいな話を丸戸さん(仮名)が熱く語るちょっとシリアスな場面も。
あんまり茶化してばかりだと誰かに刺されそうなので少しだけ真面目な話をすると、この「かつて何か夢を見ていたんだけど、今ではそれが何かも思い出せないくらい夢を失ってしまった人」の叫びに対して、「今もなお夢の中に生きている人」――つまり由飛が「目的を持って夢を語ることは、夢を言い訳に逃げてるのとは違って決心とかがあるからできること。そんな気持ちを持って毎日を暮らしていけたら、きっと嬉しいじゃないですか」と真っ向から返す場面は、割と良かったんじゃないかと思います。
「無理やりちょっといい話っぽくまとめようとしてるよね」とは言いますまい(言ってる)。
……ごめんよ、真面目な話は続けて書けないタイプなんだよ。
いやでも実際、この辺りのやり取りは好きですよ?

このやり取りで何かが吹っ切れた丸戸さん(仮名)、一気に悩んでいたキャラ設定を仕上げます。
キャラ設定を打ち込んでいる間に流れている主題歌『アザヤカな勇気 -alternative-』はいい曲でした、はい。
ちなみに仕上がったキャラ設定はこんな感じ。

玲愛:少々強気に、毅然と振る舞うが根は優しいので気配り上手。
瑞奈:丁寧な口調だが、どことなく人を食ったようなからかい調。
都:クールで人当たり悪い印象だが、基本的にはしっかりした女性。
美緒:男勝りを気取っているが、本質は弱気を口調で隠している女の子。
明日香:多少舌ッ足らずで、甘えるような響き。少々見かけよりも子供っぽい。
由飛:世間知らずで、天真爛漫。発言はいつも直感的で思ったことをストレートに言うタイプ。

こういう口調しか書いてないキャラ設定ってどうかと思う(ぉ
「いわゆるツンデレ」の8文字しか書いてないとか口調しか書いてない設定表って完成したゲームもつまらなくなりそうな気がしませんか? 手抜き感ばりばりで。
何はともあれこうして作中で“夢に向かって一生懸命な少女達の物語”『パルフェ』は完成を迎えるのでした。
めでたしめでたし。

……と、まだエピローグが残っているのを忘れておりました。
無事完成した作品を持って、久々にファミーユを訪れた丸戸さん(仮名)、すると見慣れたあのお店は存在せず、代わりに飲み屋さんが建っているのみ。
つぶれたのかと思い、店主に前のお店のことを聞いてみると「ウチは10年前からここでやってますよ」という不可解な回答が返ってくるばかりでした。
果たして、あのファミーユは、そしてお店にいた少女たちは幻だったのか……?
いつぞや店に行った時に玲愛にもらった髪飾りを眺めながら、しばし物思いにふける丸戸さん(仮名)。


一方その頃、誰もいない深夜の開発室では――

巡回の警備員さんが見たら腰を抜かしそうだ

ひとりでにモニターの電源が入り、生みの親を祝福するかのように由飛がニコッと笑っていたのでした。
おい、ちょっとタモリか『アウターゾーン』のミザリィ呼んでこい!

以上、長く、そして容量が重くなりすぎましたが『パルフェ』実写版のご紹介でした。
復帰戦としてはでかいテーマを選びすぎたかも。正直うまくまとめられませんでしたが、ちょっとでも楽しんでもらえれば何よりです。
次はこんなに間を開けないように頑張りたいと思います(´Д`;

<余談>
ちなみにエピローグでファミーユに取って代わっている飲み屋「ぼでごん亭」は新宿三丁目に実在するので、聖地巡礼の際はお忘れなく(えー