Diary 2006/09
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09/05 ファルガイア誕生から10年

同じ会社にゼミの一期後輩の女子がいるのですが、今まで入社した直後に会っただけでその後顔を合わせる機会もありませんでした。
ところが先日、飲み物を売店に買いに行った時に彼女に話しかけられるという思いもかけないことが起こりました。

「MU-6さん!」
「…………?」

一瞬誰だか素でわからなくて、かすかに面影が残るその顔立ちを見てようやく誰だか思い当たりました。

「ああ、○○さんか。すっかり見違えたから一瞬わかんなかった」
「え〜」
「いやほら、もう2年以上見てなかったし。髪も入社の頃より伸びたじゃない」
「まあそうですけど…」

我ながらどうかと思う言い訳ですけど、本当にわからなかったのです。
言われてみれば目元や顔全体のつくりは変わっていません。
髪が伸びたくらいで太ったわけでもありません。
むしろ以前より少しスリムにオシャレになったでしょう。

でも、まさかなぁ。



2年見ない間に凄いケツアゴになるとは思わないじゃん(ぉぃ

そんな具合に変わってしまうものがある一方で、年月を経てもなかなか変わらないものというのも存在します。
私にとってそういうものの1つがRPG『ワイルドアームズ』シリーズに対する愛情です。
凄くアレな導入になってしまいましたが、そんなわけで先週末行われた『ワイルドアームズ』10周年記念ファンイベントに行ってきました!
いや〜、どうしようもない導入で文章書き始めておいてこういうこと書くのもどうかと思うんですが、このサイトを昔から見ている人ならご承知のように自分、このシリーズ本当に大好きでして。それこそ新作が出る度にできる限り会社の休みを取ってしまうくらい好きなんですが(それもどうかと)、生来のくじ運の悪さからイベント当選は諦めていただけに1通だけ出した応募ハガキが当たったときにはメチャクチャ嬉しかったです。
いつもなら駅を下りるのも気乗りしない原宿駅も、今日は全然平気な感じ。
WA風に言うなら「へいき、へっちゃらッ!」ですよ。

それにしても10年、もうそんなになりますか。
初代の『ワイルドアームズ』が出たのが1996年、その頃の自分はまだ高校1年生でしたっけ。
あれから10年、今では自分も立派……かどうかはかなり疑問ですが、まがりなりにも社会人です。
ちなみに今10年間を振り返って、ちょうど友人の家で『悪夢』をプレイしてエロゲデビューしたのもこの辺の時期だったということに気づき、自分にとって10年前というのはかなり大きな意味を持つ年だったんだなぁと痛感しています。
(※高校1年生が何歳かは考えないようにしようね!)

オッサンのような感傷に浸りつつ待つことしばし、会場の扉が開き中へ向かいます。
入り口入ってすぐのロビーでは最新作『WILD ARMS the Vth Vanguard』(以下『5th』)主要キャラクターのパネルが展示されており、これだけは撮影フリーだったこともあり、かなり混み合ってました。せめて本当の意味での会場であるホールの扉を開いた後で人を入れれば良かったのに……。
このほかロビーでは開発元のメディア・ビジョン直営グッズショップである「ぶらっくま〜けっと」の出張店舗、『5th』のイメージボード十数点が展開されていました。
『5th』のイメージボードは貴重なものなんでしょうが小さかったのがちょっと残念。
そうこうしている間にホールの扉も開いてロビーに溜まったお客さんがゾロゾロと中へ移動。
参加人数としては公式Webサイト、各種ゲーム雑誌の読者などから招待された人とプレスと合わせて、おおよそ300〜350人程度といったところでしょうか。このうち一般参加は250〜300人くらいだったんですが、後のトークで2500通以上の応募があったと聞いて驚きました。
しょせんアームズだからせいぜい倍率は5倍だと思ったのに(マテ
改めて今回の自分は本当に運が良かったんだなぁと神様やらご先祖さまやらに感謝しました。
……しかし、複数枚のチケットを持ってる人もいたみたいだけど、一体あの人たちは何通応募したんだろ?
(実は2500通も応募なかったということは考えない方向です)

開演までしばらくの間、特に周りと交流を深めることもなくボーッとしていたのですが、会場内では『5th』のBGMと思しき楽曲がずっと流れてました。自分が聞いた範囲だと全部で7曲くらい流れていたのかな? 当然ながら本邦初公開です。
自分に耳コピスキルでもあれば1曲くらいコピーしたいところなんですが申し訳ない。
とりあえずうち1曲にはちゃんと「口笛とギター」が入ってました(笑)。
一方で聞いていたときに感じたこととして「あんまり、なるけサウンドっぽくないな」という印象があったんですが――どうしてそう思ったのかと聞かれると「なんとなくこれまでの曲と雰囲気が違うから」としか言いようがないんですが――後のトークショウでスタッフの方が話していたところによると、今回は積極的に今までと違うスタッフを登用しているということなので、もしかしたら勘違いじゃないのかもしれません。


◆夢が……夢が……かなったよ……ありがとう……

当初の予定より30分近く遅れてではありますが会場が暗くなってイベントスタート。
まずは会場前方のスクリーンに初代からのテレビCMが立て続けに流れます。
この時点でもう自分は懐かしさで胸がいっぱいになってしまいました。
「うわー、なつかしー」
心中でそんなことばかり呟いていたような気がします。
当時毎週買っていたファミ通で魔族、特にマザーの設定を見た瞬間に惚れ込んだあの日のこと。当時FF7の発売を1ヶ月後に控えた中だったので、学校で発売日にアームズを買った(その上FFは買わなかった)奴なんてほとんどいなかったこと。
堕ちた聖域をクリアした後、何もイベントが起こらないのをバグだと思いこんでSCEIにクレーム電話したこと。
全部懐かしい思い出です(最後のはどうかと)。
(わからない人のために補足:初代WAでは「堕ちた聖域」と「デモンズラボ」というダンジョンはクリア順自由で、両方クリアすると次の強制イベントが起きるようになっていたのですが、MU-6は先にデモンズラボをクリアした友人から「堕ちた聖域をクリアしたらイベント起きた」と聞いて、先走ったわけです)

2以降はどんどん「口笛」「荒野」というWAのキーワードがCMの中心になっていくのも面白かったです。
懐かしのCMシアターで(オレだけかもしれませんが)早くも静かにテンションが上がる中、メディア・ビジョンの社長さん・シリーズ全体に関わっているソニーの本村さんの挨拶に続いて、なんと麻生かほ里さんが登場!
え〜っと、アームズファン以外は今全員置き去りにしている自覚があるんですが、今回ばかりはアームズファン以外は容赦なく置き去りにしてもいいやと思ってるんで以後フォローはいれませんが、麻生さんは2以降全てのアームズシリーズで主題歌を歌っていて、いわばファルガイアの歌姫なわけですよ。
んで、こんなイベントで麻生さんが出てきたってことは当然やることはひとつしかありません。
そう、ライブです。

シリーズの映像に合わせて流れる『alone the world』と『どんなときでも、ひとりじゃない』。
どちらも大好きで、特に後者は今まで聞いたことがあるゲーム関連楽曲の中でも多分トップ5に入るくらい特別な曲。
あえて言ってしまえばどんなKOTOKOの曲よりも大切な曲かもしれません。
なにしろ自分にとって欠点さえも愛せる100点満点のソフトの主題歌なんですから。


比喩抜きで聞きながら涙が出ました。
もうこれを聞けただけで10周年記念イベントに来た甲斐がありました。
ありがとう、ソニー。ありがとう、メディア・ビジョン!
(完)





とこれだけ書いてレポを終わらせても全然自分的には書きたいこと書ききったなという感じがするくらい、これ以降のことは割とどうでも良かったりします(マテ
細部まで覚えてはいるんですが、そんなに書く気がしないというか。
企業サイトのレポートの方がまとまってて読みやすいしね(言っちゃった!)

◆規夫ゾーン

オレ的に夢のライブが終わったところで、ソニーの本村さんおよび出演声優さんによる過去作品の振り返りトークが展開。
個人的にはせっかくの機会なので初代や2の話を聞きたかったのですが、声優さんも出るということで声が付いた『Altercode:F』および『4th』が話題の中心でした。
ちなみにゲストとして来た声優さんは
『Altercode:F』から咲野俊介さん(ザック役)、小林沙苗さん(セシリア役)、若本規夫さん(ジークフリード役)
『4th』から白石涼子さん(ジュード役)、高橋広樹さん(アルノー役)、若本規夫さん(ガウン役)
の6名。
規夫だけ2人いるような気もしますが、気のせいです。
つかどれだけ規夫好きなんだよ!!(笑)
会場も1番沸いたのが規夫だったあたり、さすがカリスマは違います。
白石涼子はおろか、後に出てくる水樹奈々より会場が沸いてたからなあ……。

で、バトルのかけ声しかなかった『Altercode:F』の収録苦労話や、アルノーの服装のモデルは本郷猛などファン的には結構面白い話が飛び出したんですが、やはり場の空気を支配していたのは若本御大でした。
仕方ないとは思うんですよ。ゲームの仕事って「どんなキャラか」をアバウトに説明されるくらいで、あとは1枚絵を見せられただけで収録するようなこともしばしばみたいですから、それだけの条件でキャラに詳しくなれって言っても無理だっていうのはわかるんです。
でも、規夫キャラ知らなさすぎるからな!
せめて直前に資料見るとかして、その場だけでも取り繕えばいいのに……。

自分の場合は友人宅で見た『武刃街』(タイトー50周年記念作品にして、その後あっさりスクエニに取り込まれた記念作品)のムービーで規夫インタビューを見たことがあったので、規夫はそういうところで自分を飾らない人だというのは知っていたので特に驚きはありませんでしたが、隣に座っていた人は「なにを言ってるんだ、お前は」みたいな表情をしてました。
まあジークのイラスト見て「彼のヘルメットは取れるの?」とか言ってるの見たらそう言いたくもなるわな(^^;


◆知力体力時の運?

楽しいトークの後はプレゼント付きのクイズ大会に。
へっぽこな自分は緊張から途中でリタイアしてしまいましたが、一部を除いてはアームズファンなら答えられてもおかしくないものばかりでなかなかの良問だったのではないでしょうか。うん、一部を除いては。
ちなみに当日出た問題はいずれも○×クイズでこんな感じ。

*ジュードの持っているARMシェイプシフターは2号機である 答え:
*アルノーは借金取りに追われている 答え:×
*ザックの足の長さは80cmである 答え:×
*セシリアの好物である焼きそば、その味のイメージはペヤングである 答え:×
*ジークフリードの攻撃「グラムザンバー・ネメシス」は単体物理攻撃である 答え:
*ジュードは13歳のころのソニー本村さんをモデルに作られた 答え:×

4問目とか、もはやクイズじゃないだろ……。
会場にいた誰もがそう思ったでしょう。攻略本とかにも確か書いてなかったよね?
でもまあ、このクイズのおかげで長年の謎であったクラン修道院の焼きそばの味が判明したので良しということにしておきましょう。
ちなみに気になるお味はUFO(大盛りの方)だそうですよ。
よし、今度食おう。
それにしても大食いで知られるセシリアだけあってやっぱり大盛りの方なのか(笑)。


◆5thの話をしよう

イベントの最後(というか割いた時間的には後半部)は現在開発中の『5th』の紹介でした。
初代と2ndにも関わっていたというSCEの永野さんが実際の画面なども交えつつ内容を紹介。
「今回のテーマは『独立』で、イメージとしてはネイティブアメリカンだけで暮らしていたアメリカ大陸にヨーロッパから入植者たちがどんどん入ってきた時代のアメリカ。比較的のんきに暮らしていたディーンやレベッカのもとに、空からアヴリルが降ってきて……というストーリーと、このイメージがどう重なるか楽しみにしてください」
とゆーよーなことを言ってたですよ。
それでいくとむしろディーンやレベッカは駆逐される側になっちゃうわけですが……。
一体どんな話になるのか楽しみなような、不安なような。
開発時間が足りなかったか、総じて駆け足になってしまい星を憂えていたはずのブリューナクメンバーの描写が薄っぺらくなってしまった『4th』みたいなことがないことを心から祈りますデスよ。

実際のゲームの内容は、企業ニュースサイトを見ていただくのが早いと思いますが、ダンジョンそのものは今までよりもアクション性が強くなって面白くなっていそうな感じ。戦闘は……個人的にはHEXバトルはやめて欲しかったのですが、この方式も2作目ということでもうちょっと洗練されることに期待。
『4th』は最初にランダムで配置されるから敵に四方を囲まれた状態でユウリィが戦闘に突入すると、序盤とか凄い勢いで死んでたので(^^;

『5th』のコーナーでもディーン役の下野紘さん、レベッカ役の水樹奈々さんがゲストとして登場して、それぞれのキャラクターに対する感想や実際に(恐らく開始直後と思われる)デモ映像を見ながらの生アフレコを披露したりして、大いに場は盛り上がった……はずなんですが、これまた割愛させていただきます。
企業サイトを見れば早いっちゅーのもあるんですが、あんまりトークの内容に集中してなかったんですよね(^^;
というのも、開始直後っぽいデモ映像のどこにもトニーが出てこないことが気になって(ぉ
アームズといえば、トニーで始まりラギュ・オ・ラギュラで終わる。
これは『2nd』で確立されたいわば美しきお約束。
できるところなら壊さないで欲しいのですが、いや、きっと今回公開されたディーンたちとアヴリルが出逢うシーンの前にトニーが出てくるんだよね。そうだよね。
せっかく新しい血を入れようとしているのに、そんな細かいところにこだわらなくてもと自分でも思うのですが、ここだけは譲れないラインなのです(痛い信者発言)。

トークショーの中で1番自分的にアンテナに引っかかった話題としては、ヒロインの片割れアヴリルが記憶を失っているにもかかわらず覚えている唯一のキーワード「ジョニー・アップルシード」について若干語られた部分でしょうか。
不勉強で全く知らなかったのですが、この人開拓時代のアメリカにいたという伝説的な人物なんですね。
妙な格好をしてリンゴの苗を植えて旅していたとかなんとか。
当然無意味なキーワードではないでしょうから、ゲーム中の「ジョニー・アップルシード」も何らかの形でイメージが重なる部分があるのではないかと思われますが、さすがにそこまでは重要なネタバレになってしまうということで語られませんでした。
う〜ん、荒野化していくファルガイアを何らかの手段で救おうとしている人、とかそんな感じなのかな?
しかし、それと独立というテーマがどう絡むのかはわかりませんが……。

ちなみにこの『5th』のコーナーで、それこそまだレコーディングも終わったばかりだという『5th』の主題歌、水樹奈々さんの『Justive to Believe』が披露されたのですが、口を開くと痛い信者の暴言が出てしまいそうなのであえて多くは語りません。
ただそれでも1つだけは書かせてください。
OPのボーカル曲がエレガってのはねえだろうよ(´Д`;
最近の水樹さんはelements gardenの曲を歌うことが多いのでもしかしてとは思っていましたが、まさかアームズのOPまでエレガだとはなぁ。
ボーカルが麻生さんでないだけでもちょっと複雑な信者としては、せめて曲だけでもなるけさんであって欲しかった。
(まあ水樹さんのボーカルがなるけサウンドに合うかは不明ですが)
かっこいい曲だとは思うんですけどね〜。それでも「なんか違う」というのが個人的な本音です。


と、なんだかこう書くと『5th』についてネガティブなことばっかり書いてますが、なんだかんだ言って期待しているのは期待しています。
次の10年に向けての第1歩となるソフトですから。
10年後、まだアームズシリーズが続いているのか、そして自分がファンを続けているのかはわかりませんが、今回発表されたPSP用ソフト『WILD ARMS XF(クロスファイア)』と12/14に発売日も決まった『5th』が新たな10年を切り開いてくれることを祈りつつ、今日のところはこの辺で。
いつにも増して自己満足なレポになっちゃって読者の方、ごめんなさいm(_ _)m

09/14 少年よ、童貞たれ

最近会社の近所にカレー屋さんができました。
まだ食べに行ったことはないのですが、店の工事をしている最中から「本格インドカレー」の文字と共にシヴァだかヴィシュヌだか、いかにもインドっぽい神様が描かれた看板はかなり目を惹きました。
で、いよいよ開店当日。
こういう時の常で店頭を飾るいくつかの花輪の中に、妙に違和感を覚えるものが1点混じっていました。

「エジプト航空○○○○より」

……エジプト?
ここはインドカレーを出す店のはずなんですが、一体どういうことなんでしょう?
ああ、そうか。シェフなりオーナーなりがエジプト航空の人と仲が良くて、それで開店祝いの花を出した。
そんなところなんですかね。
てなことを考えながら店の前を通り過ぎようとすると、また違和感が。

「開店記念 本日20時よりベリーダンスショーを行います!」


本当に「本格インドカレー」出してくれるんだろうか…?
およそインドとは関係のないフレーズが連発されているので、なんだか不安になってまだ足を運べていなかったり。
いやまあ美味しければインドカレーだろうが、エジプトだろうがアラビアだろうが構いませんがね。
でも目立つところにインドと関係ない売り文句を書かなくてもなあ(^^;

皆さん、童貞ですか!?(最低の挨拶)

Edgeworth Box男性読者の75%は童貞だと信じている今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
魔法使いの誕生を防ぐために仙界からやってきた仙女たちによって強引に童貞を奪われたりしていませんか?
この際、職場や学校で近くに座っているゴーレムみたいな女の人でもいいやとか思ったりしていませんか?
安易な童貞喪失にNO! NOといえる童貞、MU-6です。

ここで改めて書くまでもなく私ことMU-6はバリバリの童貞さんなわけですが、実は公開が発表されたときから「当然お前は見に行くんだよな?」と言われている映画がありました。普段は映画の感想なんて全然求められないのに……。
そんなわけで今回取り上げる映画はこちら。

『40歳の童貞男』

このタイトルを見て「なんだ、そのB級映画は(プッ)」と思った貴方、失礼ながら映画にはそれほど詳しくないと見受けられます。
原題もそのまま『40 years old virgin』というこの映画、なんと本国アメリカでは並み居る強豪を押しのけて興行収入1億ドル以上を稼ぎ出した超ヒット作なのです!
1億ドルですよ、1億ドル。
公式サイトを見ていただければわかりますが、別にVFXがすごいわけでも有名なアメコミが原作なわけでもない、地味〜な映画なのに1億ドル。
5ドルくらいで映画見られるはずなのに。アメリカってすげえ国だな……。
アメリカで大ヒットしたというニュースを見て以来、日本での公開を楽しみにしていたのですが、いざ公開が決まったらユナイテッドシネマとしまえんでしか上映しないというあまりにもひどい仕打ち(´Д`;
なんだよ〜、エンディングが常軌を逸したぐんにょり具合の『フライトプラン』とかは色んな劇場でやってたくせにー。
これだから大人は嫌いです。

とはいっても文句を言っていても仕方ないですし、我が家からは決して近くないとはいえ、十分行ける範囲でしたので電車に乗って男3人連れだって豊島園まで行くことに。
それにしても豊島園ですか〜。あんまりいい思い出ないんですよね〜。
自分、豊島園は1回しか行ったことないんですが、その1回というのがフィリピンで通っていた日本人学校のみんなとの同窓会でして、あれは高校1年生の時でしたか。自分で言うのもなんですけど、小学生のころの私って割とクラスの中でも中心にいる方だったんですよ。
それが高校1年生ともなると、もう同年代の女の子で言葉を交わしたのは藤崎詩織や虹野沙希や館林見晴しかいないわけで(生身は?)、すっかり女の子が苦手になってましてね……(´Д`;
だったら男子と喋っていればいいじゃん、という意見もあろうかと思いますが、みんなが流行の音楽やドラマの話をしている中、自分といえば1番テレビで見る映像が『機動戦艦ナデシコ』のルリルリという体たらくでしたので会話が成立しないんだな、これが(これが、じゃねえ)。
おかげで居場所がどこにもなくってねえ……。
なんで同窓会に出て、こんな惨めな気持ちにならなきゃ行けないのかなとか考えながら乗った、池袋までの電車が長いこと長いこと。

――ああ、失礼。
つい勢いでトラウマボックスのふたが開いてしまいましたよ。本筋に戻ります。
先着順でもらえるというティッシュ(意味深すぎて嫌だ)をゲットした後、上映シアターへ。
ユナイテッドシネマとしまえんは設備の良さには定評があるんですが、確かになかなか良い感じです。
建物もやたら綺麗ですし、椅子や音響もいい具合。これで場所さえもう少しいい場所にあればなあ。
ちなみにお客さんの入りは上映開始から1週間で大体4割〜5割くらいの客入りといったところ。
土曜日の昼間ということを考えるとちょっと寂しい気もしますが、知名度考えるとこんなもんなんですかね。
むしろ前日の深夜にインターネット予約しようとしたら15席しか埋まってなくて愕然としたことを考えればよく頑張ってる方か。
さて、全米で大ヒットした童貞コメディ、その真価を見せていただくとしますか。


(鑑賞中)


いや〜、面白かった!!

終わった後でまず最初に思ったのはこれに尽きます。
友人との「体験告白トーク」でつい口にしてしまった「昔つきあってた女の子の胸が最高だったんだよ。砂が入った袋みたいで……」というフレーズが原因で、童貞だとバレてしまった主人公が周りのおせっかいに巻き込まれて色々苦労しつつ、偶然出会った気になる女性と結ばれるまでのお話なんですが、実によくできたコメディでした。

序盤はとにかく下ネタのオンパレードで、どうにかして主人公の童貞を捨てさせようとする悪友どもがあの手この手で出会いの場を提供したりするドタバタ劇。
いわゆるF言葉の連発なんで、お子様お断りもいいところですが掛け合いのテンポが良くて、字幕で見ながら漠然と聞いているだけでも楽しめるし、いかにも「女とヤることしか考えてません」という台詞を連発するヤツがいたり、過去につきあった女性を理想化していてその経験だけで色々語る(オレ用語:ラブ説教)ヤツがいたりで、「いるいる、こういう人」と苦笑してしまったり……。
この序盤、女性が見て面白いかどうかはかなり疑問なのですが(とはいえ「男ってバカよね」的な視点で十分楽しめると思いますけど)、少なくとも野郎ばっかり集まったときに猥談で盛り上がったことがある男性陣なら、そのときの楽しさをイメージしていただければ「あ、それは楽しいだろうな」と同意していただけるのではないかと思います。

一方で終盤はコメディの要素は忘れないながらも、ほんのりシリアスなお話。
主人公アンディは比較的序盤に知り合う女性・トリシュに思い切ってアタックして思いがけず上手くいってしまい、当然ながらHをしようとするのですが離婚した夫との間に子供も作っているトリシュに対して、どうしても「自分は童貞だ」と言い出せません。
周りは「本命とする前に誰か適当なのとして経験値稼げ。じゃないと失望されるぞ」などと言うけど、やっぱり好きでもない人とすることには抵抗があるアンディ。
幸か不幸か初めてのH未遂をトリシュの娘に見られたことから、しばらく間を置こうとデート20回分の猶予期間を設けたけれど、何も言い出せず、ついでにいえば特に経験を積むわけでもなくただ時間が経っていくばかり。
トリシュの娘ともうまくいって、なんとなく新しい人生を歩み始めることになるんじゃないかというムードが高まる中、その秘密だけがだんだん重くのしかかってきて……。

そんな筋書きなんですが、ラブストーリーとしてもアンディの成長物語(40過ぎたオッサンに「成長物語」もなにもないかもですが)としても非常によくできていたなと感心させられました。
少なくともこの前見に行った某韓流映画よりは100倍よくできてます(笑)。


と小難しく語ってしまいましたが、最後まで何も考えずに笑って過ごせて、見終わった後には少しだけほのぼのした気持ちになれる実に良質のバカコメディでした。
いや〜、以前『プロデューサーズ』を見に行ったときも思いましたけど、何も考えずに楽しめるってコメディはこうじゃないとね。
うんうん、あ〜楽しかった!
上映劇場は少ないけど、もうすぐDVDが出るらしいのでレンタルでもいいから見てみてくだされ。
下ネタNGの人以外には自信を持ってオススメしますよ〜。

とここまでが一般的な感想なのですが。
ここからは童貞視点でのレビューをお送りしたいと思います(えー

童貞としてこの映画を簡単にまとめると、
心当たりがある場面がいっぱい出てきて他の人よりずっと笑えて、
心当たりがある場面がいっぱい出てきて他の人よりずっと刺さる、

そんな映画です(^^;

長々と解説する必要もないと思いますので、「心当たりがある場面」を紹介いたしますと、

*「お前は女性を崇高なものだと思いこんでる!」と友人に説教される
→ええ、もう何度もあります。「男が好きなわけじゃないんだよね?」という言葉とセットで。
*合コンなり風俗なりにやたら連れて行こうとする人に困ったことがある
→まあ何度か。なんでみんなそんなに性行為をさせたがりますか?
*本人もそんなに経験豊富なわけでもない人にラブ説教されたことがある
→「MU-6さんには恋愛した人の気持ちなんてわかりませんよ!」と後輩に一喝されたことが……。

こんな具合ですよ。
脚本書いたのは主演でもあるスティーヴ・カレルなんですが、童貞とその周りの人をよく見てます。
ちなみにアンディの反応もなんだか妙にリアルで「女性を崇高なものだと思いこんでる」という友人の指摘に1度反発した後で、「……確かにそういう面があるのかもしれない。大切すぎて近づくのが怖いんだ」というようなことを呟く彼の姿を見たとき、こう思わずにはいられませんでした。

お前は俺か。

このフレーズがこんなにしっくり来る映画も少ないんじゃないかと。
もっとも映画のアンディはアクションフィギュアやゲームが大好きなマニアではあるのですが、いわゆるキモオタ系ではなく、ファッションセンスはあまり良くないけど見た目そのものは悪くないし、男女問わずきっちりコミュニケーションもとれるし……ということで、オレとはだいぶ違う人種なんですけどね!(´Д`;

ちなみに先ほどご紹介した「心当たりがある場面」は割と笑える方で、刺さる方もこれまた色々あったのですが、僕のトラウマボックスが開いてしまうので割愛させていただいてもよろしいでしょうか?
映画を見てしばらく経ったので、今はさほどでもないんですが、見終わった後は本当になんだかモヤモヤした重いものが心の中に横たわっているような感じでした。
こう、なんつーか「あーっはっはっはっはっは……はあ(嘆息)」みたいな爆笑→鬱のコンボみたいな。
個人的に刺さったのは次の2ヶ所ですかね。

*意を決してトリシュに電話したものの、彼女が電話に出た途端思わず電話を切ってしまい、その事実にまた自己嫌悪に陥るアンディ
*悪友からの「経験値稼いでおかないと本命に失望されるぞ」という言葉

前者なんかは中学生くらいだったら微笑ましいんでしょうけどね……。
40過ぎのオッサンやら20過ぎた男子がやると普通に痛々しいですよね。
客観的に見ると笑えるんだけど。
うん、全く同じことやったことあります、てへり(てへりじゃない)


万人に当てはまるものかどうかはわかりませんが、少なくとも自分は色んな面で心当たりがある場面が出てきて、十二分に楽しめたし同時に過去の自分の行動について考えさせられたりもしました。
なので普通の人にもオススメしますが、童貞の人にはより強くオススメします。
……トラウマ多すぎる人だと鬱になっちゃうかもしれませんが(^^;
以上、長くなりましたが映画『40歳の童貞男』の感想でした。
最後に映画の終盤、私が大いに共感したアンディのセリフを紹介して締めたいと思います。
メモったわけではないので細部は違うでしょうが、大意は変えておりません。

「僕はこの年まで経験がなかった。そのことを恥じていたときもあった。
でも今ならわかる。それは君と出会うのを待っていたからだ!」



オレも早く「運命の君」と出会いたいです、いやマジで。

09/27 テンションは順調に下がっております

季節の変わり目ですが、皆様体調など崩してませんか?
自分は体調は崩していませんが、季節の変わり目には毎度発症する眠り病に悩まされております。
いや〜もう家に帰ると眠くって眠くってゲームもできなきゃサイトの更新もできない体たらくですよ。
おかげで体調はかなりいいんですけどね〜。世の中上手く回らないですよね(^^;

ま、裏では色々と企んでおります。
今週末は期待のネタがありますのでそれで更新する予定ですし、10月に入ったらまた8月に公開したようなポッドキャストを公開したいなと思っております。
もっとも内容はまだ全然決めかねているのですが、とりあえず前回の「センチ3を考える」に勝るとも劣らないくらい人を選ぶ内容にはなると思います(マテ
もしも「こんなこと話して」というのがあればメールでもいただけるとありがたいです。

本当は前回更新時に書きたかったのですが、『ななついろ☆ドロップス』をコンプリートしました。
なんで前回更新時に書きたかったかというと、「童貞の男の子が初めての恋をして、童貞を喪失するまでの話です」というお前それ端折りすぎだろという紹介文で書き出したかったからだというだけなんですが、さすがにあんまりにもあんまりだなと思ったのでやめたのでした。
で、今回はそのお話。

まず最初にいつものように総括から書いてしまうと非常に丁寧な作りの作品だと思います。
一方で詰めが甘いところも多々あり、総合的には佳作未満、及第点レベルのソフトではないかと。
露骨に雰囲気重視のゲームなので雰囲気が肌に合う人にはその限りではないでしょうが(逆も然り)。
といったところで以下細々と。

絵は今まさに人気絶頂のいとうのいぢさん。淡い塗りはゲームの雰囲気にも、のいぢ女史の絵柄にもよく合っていると思いますし、ユニゾンシフト作品ではおなじみの水月陵さんによるBGMもなかなか……とそれぞれの要素要素はかなり高レベルです。
ただ個人的にシステムについては今ひとつ評価していなくて、スキップと画面演出にはもう一工夫が欲しかったところです。
このゲームは各シナリオが全10話(メインのすももルートだけは13話)から構成されており、1話〜5話までが共通ルートになっているのですが、攻略上競合関係が発生するためにこの共通部分を最低2回はプレイしないといけません。
ところがこのゲームではウィンドウが非アクティブだとスキップ止まっちゃうんですよね。
常にウィンドウをアクティブにしておくのがどうにも鬱陶しくてですね(^^;
それしきのこと面倒がるなよと言われると返す言葉もないんですが、ほとんど全部繰り返しになる共通ルートをスキップしてる間、他のことしたいと思いません?
最近ではすっかり珍しいタイプだと思いますが、このスキップはいただけませんでした。

また、画面演出そのものは力が入っていていいんですが、キャラクターの立ち絵切替などがややもっさりしていたかなと。
だからといって、画面切替を高速化させてしまうと、すももEDで「夜の道を主人公とふたり語りながら歩く」という綺麗な場面が瞬時にカットされてしまい、「あっ」「がっ」「つっ」などの佐本二厘ボイスが断続的に聞こえてくる超シュール演出に切り替わってしまうので要注意です。
体験者が言うのですから間違いありません。
と気になる点はあるものの、それ以外に関してはセーブ数にしても(攻略難易度はなきに等しいので)十分ですし、同メーカーの前作『Peace@Pieces』では閲覧できなかったデフォルメCGも鑑賞モードで確認可能になっていたり、1回クリアするとシナリオ分岐が回想モードで確認できるようになっていたりとユーザビリティはかなり高いと思います。


さて、こうなってくると気になるのがお話なんですが……。
う〜ん、これがどう評価するか難しいんですよね〜。
物凄くぶっちゃけた個人的な感想を書くと丁寧、綺麗なお話だけど面白くはないとゆー身も蓋もないものになってしまうのですが(´Д`;
後述しますがエンターテインメント性のかけらもないのが自分には辛かったです。

このゲーム、紹介ページの雰囲気など見ていただければ「ああ、なるほど」と納得してもらえるんじゃないかと思いますが、一言で言うと少女マンガです。
それも昨今のSEXなんかも出てきちゃうようなヤツじゃなくて、20年くらい前のコテコテのやつ。

*内気でちょっと男の子が苦手で好きな男の子相手にもなかなか一歩が踏み出せないような女の子
*ぶっきらぼうな性格が少し周りからは誤解されていたりして、どうにかしたいと思いつつもなかなかうまくいかない男の子(当然のごとく女の子の扱いはよくわからん)

あえて箇条書きマジックを使いますが、この主人公とヒロインの設定を見ただけでもそれっぽさは感じられるんじゃないかって気がしますが、さらにダメ押しのように

*魔法のせいで夜になるとぬいぐるみに変化する体質になってしまった主人公(動いたり話したりは可能)
*それを戻せるのはヒロインしかいないらしい、っつーことで夜になるとヒロインの家に行って一生懸命奮戦することに

なんて要素が加わるとますますコテコテです。ええ、当たり前ですが女の子の方はぬいぐるみ相手には普段と全然違う意外と活発な一面を見せたりしますよ?
これ主役をすももの方にしたら、昔の『りぼん』や『なかよし』に載っていても全然違和感がないような。
でもですね、悲しいかな、これはあくまでもエロゲーで主人公は男の子なのです。
そうなるとどうしても女の子を主役に据えられる少女マンガと違って、「好きなのに一歩踏み出せない」みたいなヒロインサイドの心理描写・もどかしさが見せられないんですよね(^^;
その辺が原因でしょうか。2人の関係が一向に進展しない部分だけが浮き彫りになってしまって、序盤の展開のまったり具合はプレイしていてかなり辛かったというのが正直なところ。
終盤、ヒロインや主人公が自分の気持ちを自覚した後の初々しさなんかはよく出ていたと思いますし、お話が動き出した後はある程度盛り上がって悪くなかったのでシナリオさんが下手というわけではないのでしょうが……。
掴みが弱すぎて全体的な感想がそっちに引きずられた感じです。
ちょっともったいなかったかも。
誰も悪人がいないなどシナリオ全編を覆う優しい空気感は結構好きなんですけどねえ。


作り手側がそういったものを作ろうという意識が全くないというのを理解して上であえて書きますが、冒頭から主人公が魔法のせいでぬいぐるみになってしまうような展開なのであれば、もうちょっとコミカルな場面なりを序盤に入れてもよかったんじゃないでしょうか。
ほら、少女マンガでいうなら『姫ちゃんのリボン』とかあるじゃないですか。ねえ?
もっと昔で『ときめきトゥナイト』なんかでもいいですが。
あるいはせっかく出てきたライバルキャラのプリマ・アスパラスとの「星のしずく」争奪戦をもっと盛り上げてみる、とか。

変な喩えかもしれませんが、料理で喩えるとこのゲームはひたすら淡い味付けのお吸い物。
別にそれが悪いとは思いませんが、素材とだしの味だけでお客さんを満足させるほどの極上のお吸い物ではないのです。
あくまで「悪くはないけど……」というレベルの料理。
それなら味噌を加えて味噌汁にしてみるなり、わかりやすい美味しさを加えるのも手なのではないかと……って、この喩え微妙にわかりにくいな(´Д`;
でも実際問題キャッチーさというのはそれはそれで大事な要素なんだなと、プレイしていて強く思わされました。
前作の『ぴすぴす』は料理の喩えにならえば、どちらかというとギトギトに近い濃厚スープだったと思うんで、今後どっちの方向性に向かうのかちょっと気になるところではあります。


微妙に締めっぽい言葉が出てきたので以上、『ななついろ』の感想でした。
どうでもいいですけど冒頭に書いた「童貞の男の子が〜」ってほとんどの純愛ゲーに適用できる万能あらすじだということに気づきました。もしかして自分、天才なんじゃ!?(帰れ)

久々更新の割には短めですが、今週は99%更新するのでご容赦を。
そういえば今週末くらいにはコミケの当選結果も出るんでしたっけ?
前回があまりにも楽しかったのでついつい申し込んでしまったのですけど……、はたして当選しているのやら。
当選したらしたで、また悩むんでしょうがどうせなら受かっていて欲しいなあ。