CANVAS〜セピア色のモチーフ〜(PC) ※ディスク2枚組
メーカー カクテルソフト 総合評価 60点(及第点)
ジャンル ADV
発売日 2000/11/24
シナリオ 雨城弘明・トノイケダイスケ・宮村優 なんだか久しぶりに発売日に初回版が姿を消した
F&Cのソフトになった作品。
例のカード実際使ってる人ってどれくらいいるんだろ?
原画 ☆画野朗・魚・ぽん酢
サウンド doors inc.


個人的エピソード
☆画野朗さんの絵が全てです。それ以外に何か理由必要ですか?(ぉ
プリメモのことは綺麗さっぱり忘れました。
一応、F&Cスタッフ陣で最も信用できるであろうシナリオさんという真っ当な理由もあるにはありますが。

内容
私立撫子学園に特待生として入学した主人公は、その後、数々のコンクールに入選する。
いつからか絵を描くことが、入選を目的とした作業に変わっていることに気付く。
学園経営者の売名行為の道具……気が付いたら全てが嫌になり、
いつしか筆を取ることもなくなっていた。
しかし、女の子達との運命の出会いが氷結した主人公の心を溶かしていく。
純粋に絵を描くことの喜びを思い出し、本来の絵に対する気持ちに気が付いていく。
そして、その過程で育まれていく淡い想い、
そんな想いを1枚のキャンバスに描いていく……
(パッケージ裏より)
#「Rainy Blue」っぽいのは気のせいですか?(爆死)

システムとか
必要容量は300MBないしは600MB。最近これくらいのサイズが主流ですね。
選択肢で分岐するごくごくオーソドックスなAVGです。
システムは安定性は高いですが環境によっては重く感じると思います。
#我が家ではストレスを感じませんでしたが
ひたすら好意的な選択肢を選んでいけばクリアできるので難易度などというものは存在しません。
なんですが、セーブ数などは大変多くて妙に親切です(ぉ

セーブ数は手動セーブが20個、オートセーブが20個、
F4キーかメッセージウィンドウ上のボタンを押すことで実行可能なクイックセーブが5個と充実しています。
プレイ中に困ることはまずないでしょう。
ただ、難を挙げると人間の頭の中に「セーブ→ロード」という決まりが入力済みなせいか、
F3でロード・F4でセーブという形式になかなか慣れなかったことでしょうか。
ロードしようとしてセーブすること多々。逆がなかったのが救いですが(^^;
スキップは強制と既読を選択可能。速さ的にはなかなか快適。
いつも通りに読み返しは付いていません。
鑑賞系はCG・音楽・シーン回想と全て揃っています。
F&Cでシーン回想はちょっと珍しいかもですね。

システム回りはなかなか親切でよかったと思います。これで軽ければ…。

絵とか
パステル調というかソフトフォーカス機能全開というか(ぉ
全編淡い感じのCGで統一されています。
「白が飛びすぎ」などの意見もあるでしょうがゲームの雰囲気には合っていると思います。
立ち絵・背景・一枚絵にいたるまで丁寧かつ素晴らしく綺麗に仕上げられていますし。
絵に関するかぎり、やはりこのメーカーは圧倒的に上手いです。
個人的には一枚絵を見てるだけで彼岸に逝けそうな気分になってしまいました。
開始直後に天音と登校するCGを見た時点で元は取ったぞ!と言っても過言ではありません(^^;
#久々に吸い出して壁紙なんてものを作っちゃいました

CG枚数はパターン違いを除いた状態で66枚。
攻略キャラの数とかから考えるとこんなもんでしょうか。よくわかりません(マテ

音楽・音声とか
BGMは全13曲(うち2曲はボーカル)。ボーカル曲のみaviおよびCD-DAで再生されます
が、他はMIDI音源で再生されます。再生形式はGM/SC-55/SC-88/XG/FMと選べますから
どんな環境でも自分に合うものをチョイスできるでしょう。
綺麗な曲調のものが多くてオーソドックスにまとまっているという印象で普段より
頑張っているとは思いますが、相変わらず印象には乏しかったです。
あ、OP曲はオーケストラ系の音を多用してやけに壮大で好きですよ(ぉぃ

音声はヒロインおよび一部のサブキャラのみフルボイス。
何人かF&Cでは初めて見かける顔ぶれもいますが、相変わらずの高レベルで安心して聞くことができます。
キャラクターにも合っていますし、この辺りはさすがとしか言いようがないです。
やっぱり何本書いてもここの感想は似たような感じになりますね(^^;

シナリオとか
萌え系の学園恋愛物……このメーカーの十八番ですね。
たしかにキャラは立っているし会話のテンポもいいし、ヒロインは魅力的に描かれていると思います。
ですが、そこそこにしか萌えません
私は真にそのキャラに萌えると立ち絵しか表示されていなくても、ただの日常会話でも萌えられる
という奇病の持ち主ですが今回そういったことはほとんどありませんでした。

自分なりに原因を考えてみた結果、いくつかの結論に達しました。
全体的に淡白になんとな〜く進んでいくうえに、複数のキャラでイメージや属性(^^;がかぶっているので
飽きが早く来てしまうのではないか…と。
そりゃ「こっちを慕ってくれる幼なじみ」が5人の中に3人もいたら
最初の1人でお腹一杯になるよなぁとか思うのですが、どうでしょう?

あとは主人公が絵を描けなくなった理由の描写も弱いかな、と。
序盤で強引なくらい怒涛の展開でヒロインたちとの出会い・導入部が描かれるので
きっとその辺のドサクサで忘れてしまったんじゃないかと本気で思ったほど(爆)

まあ、色々書いていますが一言で言うと飛びぬけたものやパワーがないということです。
どうにも薄味。萌え系の学園物として手堅くまとまってはいますが…。
フォローしておくと天音と恋と藍は結構いいと思います。その3人だけなら10点は加点。
特に天音は本人のシナリオだけじゃなく、悠シナリオでもいいシーンありましたから。
幼なじみ属性保有者に対してあの攻撃は反則なり〜〜(誰?

総評
まあ、絵を目当てに買ったものの後悔まではしてませんけど。
そんなところが正直な感想かもしれません。

まとめ。手堅すぎるほど手堅い学園恋愛物
絵が好きなら買っても損をすることはないでしょう。
しかし、どんなに淡白で上品な味付けでも同じ物を食べさせられると人間意外と早く飽きが来るものなのだ、
と改めて知らされた気がします(苦笑)
もうちょっと多様性を持たせてくれればあと10点は上乗せできたのですが。

書いた時点での総プレイ時間 15時間20分(コンプ)
お気に入りのキャラ 橘天音・桜塚恋   #また幼なじみと妹かよ
お気に入りのセリフ 特になし

初版2000/12/17 最終更新2001/02/22