同窓会again(PC) ※ディスク2枚組 | |||
メーカー | F&C FC01 | 総合評価 | 60点(及第点) |
ジャンル | ADV | ||
発売日 | 2001/01/26 | ||
シナリオ | 内藤隼人・神楽坂りでる・ポチャりん・雨城弘明 風「feng」・球根博士・関町台風・横倉学 |
前作から早4年以上。作中では2年だけど。 とりあえずマップ移動とか15連選択肢デートとかの 無茶な要素が減ったので初心者も安心の1本(ぉ 中国製のマフラー(笑)も初回版には付属。 |
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原画 | 水谷とおる | ||
サウンド | DOORS MUSIC ENTERTAINMENT |
個人的エピソード |
水谷さんは過去、私が最もお金を使ったほど好きな絵師です。 ということで無条件で買いました。絵柄変わっても魅力的ではあります。 えっ、いくら使ったか? そんなのどうでもいいじゃないですか(棒読み 高校生の時に10万円以上使ったなんて言えないにょ…。しかもセンチに。 |
内容 |
過ぎ去りし季節に置き忘れた想いが今、胸をかすめる。 二十歳の冬の物語――― 達也のもとに一通の招待状が届いた。差出人は、旧友・鞍掛不二男。 「テニス部のOB&OGを集めて、同窓会を兼ねた大忘年会を開きますので…」 淡い青春の日々を共に過ごした仲間達。 友情とそれゆえの葛藤に出会った前回の同窓会から1年半。 少しずつ変わっていくそれぞれの人生、その岐路を迎えつつある中、再び友情と愛情とを育んでいく。 このまま彼らは今までの関係を続けていけるのだろうか? それとも… (パッケージ裏を元に編集) |
システムとか |
必要容量は500MBないしは1.1GB。大容量ですね。 WMAが少なからず原因になっているような気がしますけど。 選択肢で分岐するオーソドックスなADVでシステムはF&C標準システムです。 というわけで安定性は高いのですが、特定環境ではプレイするにつれて重くなる弱点も相変わらずみたいです(^^; CG回収をしようと思わずクリアだけを目的とするなら難易度はごく低め。 #CG回収は結構難しかったりします 2周目以降はヒント機能まで付きますし、いたれり尽くせりです。 セーブ数は手動セーブ20、オートセーブ10、クイックセーブ5と「CANVAS」ほどではありませんが充実しています。 とりあえず困ることは無いでしょう。私はクイックとオートだけで事足りました。 「CANVAS」で難として挙げたクイックセーブ/ロード間違いに関しても ボタンの配置(上下に並んでいたボタンを左右に、操作に使うキーと同じ順番で並べた)によって解決されています。 この辺は細やかな配慮が行き届いていると思います。さすがは老舗。 スキップは既読/強制を選択可能。速度はかなり高速です。 読み返しは例の如くありません。鑑賞系は最初はCGと音楽のみ。 このゲームの特徴として挙げられるのがクリア後の機能追加です。 クリアする度に5つ用意された追加機能の中から1つを選ぶことが出来ます。 コンプリートする頃には機能面もコンプリートというわけです。 用意されている機能は「シーン回想・線画鑑賞モード・選択済み選択肢のチェック・ その選択で誰に会うかの表示・選択肢以外の文字テキストを表示しないスキップ」の5つです。 ヒント表示は非常に使えますが、線画と文字非表示スキップにはあまり意味を感じませんでした。 環境次第では強制スキップよりも高速なんでしょうか? 我が家ではあまり違いを感じませんでしたが。 |
絵とか |
ああ、もうすげえです。としか言いようがありません。 性格の悪い私をもってしても、どこにも文句をつける場所が見当たりません。無敵の綺麗さ。 各種エロゲ雑誌を見てもらえばわかるでしょうが、この辺はさすがです。 特に各キャラのキスシーンやスープを飲む鮎・看病される瑞穂・おぶわれるみどり・ タワーから見る夜景なんかのCGは見ているだけで逝けそうです。 彼岸で死んだおじいちゃんに会うのも夢ではありません(マテ ま、とにかくそれくらい良かったということで感想も短めに。 人によっては絵柄の変遷が気になるかもですけどね(^^; #開発期間の長さゆえ?絵柄が変わっているキャラもいるので 枚数の方はイベントCGが120枚(パターン違い除く)。 最近F&CはCG枚数が減っていて不満だったのですが、その不満も払拭。 絵関係には何も言うことは無いです。この水準を常に維持して欲しいところ。 ……CGスタッフとか死にそうですけど。 |
音楽・音声とか |
BGMは全19曲(うち2曲はボーカル)。ボーカル曲のみAVIおよびCD-DAで再生。 他はWMA/SC-88/XG/GMの中から何で鳴らすかを選択する形式です。 とりあえずWMA・88・GMで聞き比べたかぎりではWMAが1番良かったように思います。 曲の質の方は雰囲気に合っていて割といいのではないでしょうか。 少なくとも水準には達していると思いました。ここの曲誉めたの初めてか?(笑) お気に入りは「想いを胸に」「四つ葉のクローバー」そして前作のテーマ曲(ぉ 全部エレピかピアノ曲だというのはここだけの秘密。わかりやすすぎ、自分。 音声の方は女性陣のみフルボイス。 前作ほど絡んでこないとは言っても、男性陣もキャラが立っているんだから 声を付けた方が自然のような気がしますけど。 声優陣はいわゆるいつものメンバーで、基本的に安心して聞けますがさすがにちょっと飽きてきたかもですね。 間を開けないと辛いかもしれません。 あ、安心して聞けると書きましたがちょっと一言。 静香の演技だけ起伏や幅のような物が欠けているような気がしました。 音声の大半をカットしたほどに。 ということで音声面の評価は中の上くらいということで。 |
シナリオとか |
何といいますか「青春恋愛ゲーム」といった感じでしょうか。 そう…ですね、恋とか萌えとかよりは20歳というある種の転機を迎えるにあたっての悩みや 心の揺れ動きというような物の方にウェイトを置いて書かれたシナリオであるように思います。 正直、私には無縁なのでピンと来ないのですがテーマとしては悪くないでしょう。 ですが、そのテーマを表現するには致命的にシナリオが弱いです。 青春グラフィティを読ませても白けさせないには、 それ相応のシナリオ的な牽引力が必要だと思うのですけれど…… 正直、萌えが弱いと今のこのメーカーさんのソフトはただ辛いソフトになってしまうと言わざるをえません。 淡々と進む恋模様やそれほどドラマティックでもない悩みの解決、エロゲとして見ると弱い萌え^^;など ある意味「同窓会を開くような友達グループの現実的な像」を描いていると言えなくもないのかもしれません。 けど、どれだけの人がそれを求めていて、かつそれを表現できているのかは疑問。 だって、友達グループのはずなのにヒロインとの2ショットなシーンばっかりだし(苦笑) 自分の街を舞台にした昔馴染みとの恋を扱っているようにしか見えないもんなぁ(^^; 前作「同窓会」はマップ移動や難易度はすこぶる不評だったものの シナリオ評価は比較的高かったように記憶していますが、 それを逆にしたのが「again」なのかもしれません。 ゲームとしてどちらが優れているかは微妙ですけど、攻略あれば何とかなるだけ前者の方がいいのかも(^^; まあ私は前作にはあんまり思い入れの無い人(あの難易度に投げた)なんで、 前作やキャラへの思い入れがもっと強い人ならまた別の評価もあるかもしれません。 前作以前のキャラクターや人間関係の説明、大胆にカットしてますからね〜(^^; #鮎なんか設定まで変わってるのに… |
総評 |
過度の期待はしてなかったので痛手は少ないです。絵綺麗だし。 まとめ。桁違いな絵のパワーに頼って及第点なソフト。 最上級のCG、薄いシナリオという今のこのメーカーを1作で表現しきった作品。 素晴らしいCGが見たい人はどうぞ。そういう意味なら損はしません。 もうちょっと寡作にしてシナリオに満足感を付加してください>メーカーさん |
書いた時点での総プレイ時間 | 16時間25分(コンプ) | ||
お気に入りのキャラ | 狩野真琴 | ||
お気に入りのセリフ | 「私ね、貴方を見てたの……毎日、毎日……」 |
初版2001/02/03 最終更新2001/2/20