まじかるLOVEレッスン(Win) | |||
メーカー | 大熊猫 | 総合評価 | 65点(及第点〜佳作) |
ジャンル | SLG+ADV | ||
発売日 | 02/12/06 | ||
シナリオ | 丘野塔也 | VA内部の低価格作品ブランド大熊猫の第3弾。 前2作同様、事前にいくつかのレビューサイトにサンプルを渡すという独自のキャンペーンを展開した。 |
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原画 | 箱入猫子 | ||
サウンド | 桜恵司・M.S.・うにくす |
個人的エピソード |
メーカーさんから「感想文書かない?」というお誘いを受けたのでお引き受けすることに。 企画的に以前から面白いと思っていたので、お引き受けしたのですが実を言うと内容には ほとんど期待してませんでした(マテ |
内容 |
「私、実は魔法少女なの」 幼なじみからの突然の告白は、スリリングな夏休みの始まりだった! 貴方は落第寸前の落ちこぼれ少年。 怠けた生活のつけが回ってきて、せっかくの夏休みも補習漬けの日々。 しかも二学期始めに行う試験で、一定以上の点数を取らないと単位が貰えず、留年が決定してしまう。 そんな貴方に甲斐甲斐しく勉強を教えるのは、隣に住む幼なじみの少女、鐘森穂純。 ところが、実はその子は魔法の国から来た魔法少女で、同じく試験を控えている身だった。 しかも、彼女も落ちこぼれで落第寸前、合格しないと魔法の国に帰らなければならないという。 そんなことを、ずっと好きだったという言葉と共に告げられた貴方。 二人で一緒にいるために、穂純は勉強を教え、そして貴方は魔法の特訓に付き合うことになる。 ……ところがこの特訓、何故かエッチなことをしたほうが覚えが早い。 そこで二人は、毎晩のように魔法を使ったエッチに耽ることに。 もちろん、あまりエッチに熱中しすぎると貴方のほうが落第してしまう。 果たして二人は、きたる試験に合格して、未来をつかむことが出来るのか!? (マニュアルより) ※これだけ見てると本当にただのバカゲーですね(^^; |
システムとか |
必要容量は最小2MB〜最大650MB。 最大インストールをすればCDレスでも何の不足なく実行可能です。 VA謹製のAVG32なんで安定性は相変わらず抜群。 セーブ数はクイックセーブも含めて40個と自力攻略をしている場合にはちょっと物足りなさを感じるかもしれません(実際EDに関わるフラグ数自体は多く無さそうですが)。 スキップは既読スキップとCtrl押下による強制スキップを搭載。 いつもながら処理速度は十分でその辺は不満なし。 細かい不満を挙げれば育成のステータス変動結果表示の後にいちいちスキップがキャンセルされることでしょうか。 できれば結果表示の後もスキップを継続して欲しかったところ。 バックログは音声リプレイ可能なタイプで99ページ前までバック可能。 また「1つ前の選択肢に戻る」機能は育成ゲームには嬉しい配慮かと。 鑑賞系もBGM・CG鑑賞およびシーン回想と一通り揃っていて抜かりなし。 ゲームは育成+選択肢分岐のSLG/ADV。 育成で重要になるのは「行動力」と「学力」「魔力」のパラメータ。 勉強をする場合もHをする場合も主人公は(H時は穂純も)行動力を消費します。 この行動力は翌日には最大値まで、日中に昼寝をすることで最大値の50%まで回復する(ただし昼寝時は学校内でのHが不可能に)ことができ、主人公は「学力」を穂純は「魔力」を上げることで最大値を増加させることが可能です。 その行動力と得られる経験ポイントを天秤にかけながら「学力」「魔力」のパラメータを上昇させていくと。 まあ育成物ではよくあるパターンですね(^^; また「魔力」を上げるとHシーンでできることが増えるというのもお約束かと。 ちなみに「学力」「魔力」のパラメータはレベルで表示され、初期値は共に4。 双方共にレベル18まで上げるのがハッピーエンドの条件となっています。多分(^^; この育成のバランスに関してはなかなか上手く調整されているかと。 どちらか――大体は主人公でしょうが――を優先して育てて、ある程度余裕ができたところでもう片方を育て始めるとEDまでにレベル18になって一通り好きなHを選べる状態になるように作られています。 この点に関しては素直に感心なんですが……まあ、問題点は後でシナリオ欄で挙げますか。 |
絵とか |
メーカーサイトを見てくださればわかるでしょうがクセがかなり強いです(^^; 目というか睫毛に特徴ありすぎ。 デッサン的にやや崩れている印象を受ける物もあったりと、絵は高く評価できません(ぉ で、塗りはどうかというとこれまた質は低め。 陰影の付け方が非常にキツいんですよね。使っている色数が少ないというか。 色使いが雑とまで言ってはかわいそうかもしれませんが、もう少し中間色を使わないと見た目に美しくないように思います。 CG枚数は135枚(パターン違い含む) ここから独断と偏見で判断したパターン違いCGを除いた実数は37枚。 一気に3割未満に減ったのは私の目の錯覚でしょうか?(ぉ 胸の大きさを魔法で変えられるのでその関係上、差分CGがやたら増えているのですが、もう少し他にCGを増やす方法はなかったのでしょうか。 価格を考えればあまり贅沢も言えないのかもしれませんが……。 でも同じ「おるすばん価格」の某作品だって49枚あるんですし、ね(^^; |
音楽・音声とか |
BGMはPCMで収録、全8曲。 桜恵司さん、M.S.さん、うにくすさんと個人的にはかなりいいラインの作曲陣を使いながら8曲とは勿体無い限り。 特に作中強く印象に残ることはないながらも質は悪くなかったかと。 自分的なお気に入りは「Farewell」 ボイスはメインキャラのみフルボイス。デフォ名だと読み上げてもらえます。 で、このボイス。メインヒロインの穂純は素直に良かったかと。 声質的にも演技的にも何も問題なかったと思います。 ぶっちゃけ好みの声なんで実用性も十分でしたし(爆) ただ、他の2ヒロインに関しては正直微妙。 香奈恵に関しては通常シーンはいいんですが濡れ場の演技がやや難ありかと。 五十鈴は……この声どこかで聞いたことあると思ったら「はじるす」のしおりちゃんですよ。 このジャンキーボイスだけは聞き間違えたりしねえよ!(マテ というわけで「はじるす」もしおりちゃんのボイスで萎えた私としては五十鈴だけは聞いてて辛かったです(´Д`; |
シナリオとか |
エロラブコメとしては悪くない……んだけど。 この作品を私なりに簡潔にまとめると上のようになります。 まずちょっと驚いたのはこれが思いっきり純愛物だったこと。 てっきり育成と言っても「調教」に近い物を想像してたのでビックリ。 「LOVEレッスン」の看板に偽りはないといったところでしょうか。 また内容を見てみると特に読ませるということはありませんが、思ったよりはきちんとしたお話になっています。 あらすじを見るとバカゲーですけど中身は意外にシリアスですし(^^; 終盤の別れのシーンなんかはお約束ではあるけど頑張ってたと思います。 基本的にシナリオは毎日日常シーン→Hを2週間にわたって繰り返すのみ。 なんですが、その日常シーンが穂純にしても五十鈴にしてもしっかりとキャラが立っていて、ついでに主人公とラブラブで見ていて微笑ましいです。まるで萌えゲーのごとく(ぉ 私なんかは穂純の「すぐに『馬鹿』と言っちゃうような幼なじみ」というキャラはモロにツボなんで結構気に入りました。 しかし、多くのいわゆる学園物の萌えゲー同様、日常はあくまで日常でイベントが少なく盛り上がらないという難点も抱えています。 これは絵の項目で挙げた「CGが少ない」という難点とも被るので、Hシーンではなくこういった平時のイベントを増やすのも一つの手ではなかったかと。 このイベントの少なさは後述する問題と合わせて再プレイ意欲を疎外する大きな原因だと思います。 ちなみにHが多いゲームということで気になるのはその中身ですが、Hは和姦オンリー。 個人的には問題なし。というかむしろムリヤリが多い方が困ります。 相思相愛の二人のだだ甘な雰囲気が出てて良かったし、えろ〜す度合いも満足のレベルだったので個人的には文句なし。 上のレベルのHに行くにしたがって徐々にエチくなっていくテキストと、穂純の反応具合に興奮することしきりでした(ぉ ただ私は日頃エロが薄いゲームしかやってないので、普段からそういう方面のゲームを嗜んでいる方から見れば恐らくやや物足りないかと。 世間の純愛ゲーと比べれば抜けている……そんなところが妥当な評価かもしれません。 さて、今までシステム欄でも軽くほのめかしましたが、実はこのゲームには大きな難点が。 実はこのゲーム、致命的に複数回プレイに向きません(ぉぃ というのも1プレイ・1個のセーブファイル流用で全シーンを埋めることこそできませんが、終盤の選択肢分岐でEDの回収は簡単にできてしまうこと+先述したイベントの少なさ故に2回目以降をプレイさせる力にどうにも欠けるのです。 1回のプレイでは見られないED、シーンが多くあればこそ何度もプレイする気になるのだし育成・調教物はそれが基本だと思うんですが……(^^; 定価が安めなど製作側の理由はあるのでしょうが、もっと全体としてのボリュームアップを望みたいところ。 初回プレイのボリューム自体は全く問題ないんですけどね〜。 |
総評 |
期待よりはずっと良かったです。最初に絵を見た時はいかがなものかと思いましたが(^^; まあ個人的には相当な回数お世話になったし、さほど不満はありません(マテ まとめ。エロ和姦スキーなら価格次第で。 1回だけやる分にはボリュームは十分ですがゲーム全体としては価格相応か否か微妙というラインなんで、買う場合はその辺を理解した上でどぞ。 また良くも悪くも幼なじみ以外は完全にオマケなんで、幼なじみと聞くだけで反吐が出る人には不向きかと(笑) ま、絵が気にならず4000円台前半〜後半なら一考する価値ありかもです。 |
書いた時点での総プレイ時間 | 11時間40分(コンプ) | ||
お気に入りのキャラ | 鐘森穂純(つか、これしか選択肢がないという説も^^;) | ||
お気に入りのセリフ | 特になし |
初版2002/12/07 最終更新12/08