The design of Tsukiji Hongan-ji
temple which is Chuta Ito's work
" Exterior "
築地本願寺正面
築地本願寺といえばこの正面の写真。築地本願寺の様式を「古代インド風」と書いたものが多い。事実、インドの石窟寺院(アジャンタ石窟など)を見るとよく似たデザインがある。中央ドームのデザインは「菩提樹」の葉っぱの形である。そのまん中には仏教のシンボル「ロータスフラワー」(蓮の花)がデザインされている。 |
本堂正面石段下の獅子
獣王ライオン(獅子)が宗教施設や墓の守護獣として入口や参道に配された歴史は古く、エジプトのスフィンクスまで遡ることが出来る。築地本願寺の前足を立てた有翼の獅子の姿は、ギリシャ、メソポタミアのスフィンクスや中国の鎮墓獣に類似したものがある。 |
中庭
珍しい光景です。総会所の右にある中庭です。誰も入ることのない中庭で茗荷やシダの類が自生しています。右上に本堂の喚鐘が見えます。 |
欄 楯(らんじゅん)
敷地面積、約2万平米、6000坪の築地本願寺の塀は「欄楯」になっている。インド様式で建てられたのは築地本願寺の建物だけでなく、敷地全体がインド様式なのである。敷地の外周を巡るこの欄楯は、インドのサンチーやバールフートなどの仏塔の外柵に見られる欄楯と同じ様式である。 |
正 門
築地本願寺には日本の多くの寺院に見られるような「山門」が無く、前庭を大きくとった開放的な設計プランになっている。これはインドのヒンズー寺院の設計プランに共通する。イスラム寺院は前庭が無く、回りを堅固に囲った中庭がある。門柱や門扉もインドによくあるスタイルである。門柱の上部のデザインは、インドの仏塔のてっぺんによくある「傘蓋」を模したものだろうか。 |
左側の塔屋
築地本願寺には中央のドームを中心に、左右に塔屋がある。塔屋の中は、右側が「鼓楼」(昔太鼓があった。今は高架水槽)、左側は「鐘楼」(今も梵鐘がある)。屋根は複雑な装飾が施されている。インドの石窟寺院もそうだが、石で木造寺院の木組みを模したデザインがされている。 |
右側の事務所入り口アーチ
ここも中央ドームのデザインと同様、菩提樹の葉っぱの形を模した輪郭の中に蓮の花がデザインされている。それを支える8角の柱は、装飾を含めて、インドの石窟寺院の柱のデザインを取り入れている。 |
伊東忠太の曲線 正面石階段の側面
この曲線の連続はいかにも伊東忠太らしいデザインである(泣けてくる!)。伊東忠太のフィールドノートには、中国インド中東などの建物にある「曲線」を沢山スケッチしてある。 |
伊東忠太の曲線 本堂裏の出入り口
本堂裏の出入り口に施された曲線の妙。アーチも「菩提樹の葉っぱ」である。丸い照明器具は最近のもの。 |
伊東忠太の曲線 事務所入り口
こんなところにまで「曲線」があしらわれている。この上に郵便受けがある。 |
伊東忠太の曲線 本堂基部
まさに「まいりました」というのが感想。こんな細かいところまで「曲線」というべきか「渦巻き」をあしらっている。 |
後堂飾り窓
本堂真裏の二階の飾り窓。蓮の花の形がモチーフになっている。幾何学的な石組みもおもしろい。 |
事務所入り口アーチ下の透かし窓
浅学非才にとってはこのデザインの出拠は思い当たらない。透かし窓に至る石組みの目地が、必ずしも直交していない。 |
石段下ロビー横の入り口
正面石階段下にロビーがある。落成当時は石階段下のトンネルが車寄せになっていて、エントランスホール、下足があった。 |
裏の出入り口
裏の出入り口といえども立派な装飾がある。照明器具も見事なもの。鉄扉のノブは最近ステンレス製のものに換えられた。元は真鍮製だった。 |
鉄扉のオリジナル取っ手
多くの取っ手がステンレス製になっているなかで、オリジナルのものが残っている。見事な仕事が施されている。 |
郵便受け
郵便受けの飾り金具(郵便受けは現役)。築地本願寺宛の郵便物は基本的にここに配達される。しかし、郵便物が多いときは直接事務所に届けられる。左側の穴は呼び鈴の配線穴。 |
雨樋の取り付け金具の装飾
雨樋の飾り金具(この雨樋も現役)。実に細かいところまで装飾が施されている。 |
喚鐘(かんしょう)のつり金具が見事!鳳凰でしょうか。
本堂左側の中庭に面したところにあります。窓から顔を出さないと見えない。もちろん金属製です。 |
本堂の中央ドーム(横から)
かまぼこ状の円屋根です。ベトナムのチャンパーあたりの寺院に、類型があります。 |
浄土真宗本願寺派正法寺 〒156-0043東京都世田谷区松原5−43−30 TEL03-3321-0205 FAX03-3321-0660