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律令制下の尺にはそれぞれ長さの違う大尺と小尺があります。大尺は土地測量に用います。
唐制と令制と延喜式制とはそれぞれだいぶ異なります。7〜8世紀の日本で普段使用されていた尺が「高麗尺」だったか「唐大尺」ないし「唐小尺」だったかは、議論が分かれているようですが、ともあれ、養老賦役令文の絹や布の尺度は「令小尺」=「唐大尺」=天平尺で、1尺=約29.64cmと推定されています(現代の1尺=30.305cm)。
これによれば「令大尺」=「高麗尺」は、1尺=約35.57cmですが、高麗尺制は律令施行後間もなく廃止され、全面的に唐制が採用されて、延喜式制に継承されたと考えられているようです。
≪長さの基本単位は尺≫ 以下で単に尺として換算しているのは小尺。
1丈=10尺 = 2.96m=296.38cm 1尺=10寸 = 29.64cm 1寸=10分 = 2.96cm 1分〔ぶ〕=10厘= 0.3cm 1厘= 0.03cm 1大尺=1.2小尺 = 35.57cm 1歩〔ぶ〕=5大尺 = 1.78m=177.83cm 1里=300歩 =0.53km= 533.49m
律令制下の升にはそれぞれ容積の違う大升と小升があります。
大升は概ね小升の3倍ですが、時代による変遷があります。延喜式では通常の計量には大升を用いますが、養老賦役令でも大升のようです。
正倉院北倉漆胡瓶の測定によると1大升=現代の約4合3勺という結果が出ていますが、正倉院文書に基づき1大升=現代の4.06合という算出結果もあります。ここでは後者の1大升=現代の4.06合で換算してみました。(現代の1合=180.39ミリリットル。)
≪容積の基本単位は升≫ 以下で単に升として換算しているのは大升。
1石=10斗= 73.24リットル 1斗=10升= 7.32リットル 1升=10合= 0.73リットル=732.38ミリリットル 1合=10勺 = 73.24ミリリットル 1勺〔しゃく〕=10才= 7.32ミリリットル 1大升=3小升 1小升 =244.13ミリリットル
律令制下の斤にはそれぞれ重さの違う大斤と小斤があります。
延喜式では通常、銀・銅・穀類の重さには大斤を用い、小斤は薬などの場合に留まりますが、養老賦役令文では、鉄・鍬を除き、すべて小斤と推定されています。
唐制を踏襲しており、中くらいの大きさの黍〔きび〕100粒の重さを1銖として、これを基準にします。
1分〔ふん/ぶ〕=6銖、1両=4分、とする制は、平安以降に追加併合します。
中世以降、銭(唐の開元通宝)1文の重量(2.4銖)を1匁(文目)としたので、1匁=3.75g。
≪重さの基本単位は斤≫ 以下で単に斤として換算しているのは小斤。
1斤=16両 =160匁=600g 1両=4分=24銖= 10匁= 37.5g 1分= 6銖 1銖〔しゅ〕 = 1.5625g 1大両= 3小両 1小両= 12.5g