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他の配下にない斎宮直属の大寮で、伊勢国多気郡に置かれており、斎宮の用を勤め、伊勢太神宮、伊勢の神領(多気〔たけ/たき〕・度会〔わたらい〕の2郡)に関することを担当します。
もとは「司」でしたが、文武天皇の頃から「寮」となります。
和名では斎院司と同じく『いつきのみやのつかさ』と言います。
寮の建物は内院・中院・外院に分かれており、内院は斎宮の御座所、中院は『主神〔かんつかさ〕』や頭などの詰め所、外院にはその他斎宮の用を勤める斎宮12司(舎人〔とねり〕・蔵部〔くらべ〕・膳部〔かしわでべ〕・炊部〔かしきべ〕・酒部〔さかべ〕・水部〔もいとりべ〕・殿部〔とのもりべ〕・掃部〔かにもりべ〕・采部〔うねべ〕・薬部〔くすりべ〕・門部〔かどべ〕・馬部〔うまべ〕)を内包しています。
伊勢太神宮に仕える皇女または女王〔にょおう〕
賀茂大神に仕える皇女または女王〔にょおう〕
いずれも天皇の代替わりの時には新しく選び直されます。
斎宮 ↓ 斎宮寮 → 斎宮12司 「舎人〔とねり〕司」 「蔵部〔くらべ〕司」 「膳部〔かしわでべ〕司 「炊部〔かしきべ〕司」 「酒部〔さかべ〕司」 「水部〔もいとりべ〕司」 「殿部〔とのもりべ〕司」 「掃部〔かにもりべ〕司」 「采部〔うねべ〕司」 「薬部〔くすりべ〕司」 「門部〔かどべ〕司」 「馬部〔うまべ〕司」
斎宮勅別当(1名) 主神(1名) ↓ 頭(1名)→ 助→ 大允→ 大属→ 史生→ 使部 少允 少属 女官別当→ 内侍→ 宣旨
時代が下ってから置かれたもので、頭が兼任している場合もあります。
管内の祭祀を担当します。位階は頭よりも下ですが職員としては頭よりも上に置いてあります(命令系統の上位にあるという意味ではなく、神祇官と同様、その立場を重視されている職である、という意味です)。
従五位上
正六位下(ときに従六位上)
正七位下
従七位上
従八位上
従八位上
正七位下
寮内の一切、及び、伊勢太神宮、神領に関する庶務を担当します。
文章などで単に『寮頭』と言っている場合、この斎宮頭を指しています。