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治部省配下の大寮で、『うたまひ〔うたまい〕のつかさ』とも言い、歌舞音曲に関することを担当します。
「雅楽」とは「俗楽」に対していうもので、「文武の雅曲正舞」を指します。
★ 歌舞音曲を担当しているのは、雅楽寮の他に以下のようなところがあります。
・ 内教坊〔ないきょうぼう〕
・ 大歌所〔おおうたどころ〕
・ 楽所〔がくしょ〕
左弁官局 → 治部省 → ▲ 雅楽寮 ▲ 玄蕃寮 ▲ 諸陵寮
頭(1名)→ 助(1名)→ 大允(1名)→ 大属(1名)→ 史生→ 使部 少允(1名) 少属(1名) もののし(各種の楽人・舞人)
従五位上
正六位下
正七位下
従七位上
従八位上
従八位下
男女の楽人(=声の良さで選抜)の練習など、歌舞音曲に関することを担当します。定員は1名。
雅楽寮には以下に挙げるような『もののし』という楽人・舞人が所属し、それぞれ学生に教授しています。
※【学】=【楽】
唐学師〔とうがくのし〕、高麗学師〔こまがくのし〕、百済学師〔くだらがくのし〕、新羅学師〔しらぎがくのし〕、伎学師〔ぎがくのし〕(「伎学」=法会などに用いる呉の楽奏)、腰鼓師〔くれつづみのし〕(「腰鼓」=腰の前に掛けて叩く伎学の楽器)、笛師〔ふえのし〕、横笛師〔よこぶえのし〕、歌師〔うたのし〕、舞師〔まいのし〕、倭舞師〔やまとまいのし〕、田舞師〔たまいのし〕、五節舞師〔ごせちのまいのし〕(「五節舞」=五節に舞姫が舞うもの)、など。